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「いまだ下山せず!」冬山で行方不明になった3人はどこに・・ [本ノンフィクション:冒険・登山、遭難]

いまだ下山せず!

いまだ下山せず!

  • 作者: 泉 康子
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 文庫
7.5点
 
冬の北アルプスで行方不明になった3人。山の経験をそれなりに積んでいた3人が、何故、どこで遭難したのか?
行方不明になった3人と同じ登山同好会に所属していたメンバーによる、必死の情報収集と捜索作業が続けられる。彼らを発見する事ができるのか?
3人遭難の報が届き、仕事を投げ出してまで現地にかけつけるメンバー達。
生存に望みをかけ必死に捜索活動を続ける。
時間が経てば経つほど生還の可能性は減っていく。余裕はない。焦るメンバーの気持ちが伝わってくる。
 
結局、無常にも時間は過ぎ3人の生存は絶望的になってしまう。
しかし、雪山遭難捜査活動というのは、そこで終わりではないというのを始めて知った。
3人の遺体を見つけたいなら、雪が全部溶ける前、早春に見つけなければならないという。メンバーは3人の遭難への軌跡を追う為、当日登山していた他のグループに対しての聞き込みや目撃情報、地形、天候、などからの推理を繰り広げ、ある驚愕すべき結論に達する。
 
まるで推理物を読んでいるような展開と、行方不明になった仲間への思い、残された家族の切ない叫び、まだ雪残る山へ入っての決死の捜索活動と、最後までぐいぐいと読ませる内容になっていた。
 
雪山で遭難した場合、ここまで周囲が苦労する事を始めて知った。そして登山仲間に対しての強い強い気持ちも。人は人のためにここまで出来るのか!と感動させてくれる作品。
 

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コメント 2

かめきち

CHOKOさん、お久しぶりです~。
ってお久しいにもホドがありますね。覚えてなくてもトーゼンです。
その場合は「はじめまして」でお願いします笑

変わらぬ読書量、知識欲、批評眼。素晴らしいです!
CHOKOさんのおかげでまた読みたい本、観たい映画が増えそうです。
特にこの本、すごくおもしろそうですね。
山屋のハシクレのくせに全く知りませんでした。
今度絶対に借りて読んでみます(^ ^)


by かめきち (2010-04-25 15:30) 

choko

かめきちさん

お久しぶりです(^-^)ノ。
こちらこそ、覚えていて下さって感激です(^^)。

最近、久々にかめきちさんのブログの更新がされていたので、
戻ってらしたのかとは思っていたのですが、
私の方こそ、もう覚えていないだろうなーとコメントしないでいたので、
来て下さって嬉しいです(^^)。

この本、遭難が周囲に与える影響が克明に記されていて
すごく参考になるし、山に登る人達のつながりの強さも
伝わってくるいい本です(^^)。
山に登られるかめきちさんなら、より身近に感じられる内容
なのではないかと思います(^^)。
by choko (2010-04-25 18:34) 

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