「昭和の東京 路上観察者の記録」懐かしくも不可思議・・そんな東京の姿 [本ノンフィクションいろいろ]
7点
路上観察学会のメンバーが昭和の終わりに撮った都内の建物・風景の写真を集めた一冊。
趣ある建物の数々、凝った看板や建物の装飾、笑える張り紙、
一番細い所が幅30cmしかないビル・・・etc。
今は失われたものも多いという昭和の姿が、カラーで大量に載ってます。
こういう写真を見ていいなーと思うのは、作った人の気持ちが想像できること。
普通に民家の凝った模様を施した戸袋、ベランダの手作りっぽい柵、小さな店の変な看板、
こういうのって、作った人のこだわりが見えて楽しい。
また、それを請け負った職人さんの姿を想像できるのもいい。
画一化された建物というのは、そういう余地がないから。
こういう建物・装飾はどんどん減ってしまっているみたいで、寂しくもある。
この本で一番好きな写真は、壊れたテレビを改造して鶏を入れている写真。
古い脚付きチャンネル式のテレビなのがまたいい。
味わい深い写真が満載です。
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