「臓物大博覧会」小林泰三:表紙・タイトルから受けるイメージとは違う内容(-_-;) [本:ホラー&ミステリー]
6.5点
「臓物大博覧会」というタイトルから、スプラッタ物、もしくは猟奇物を連想して購入したんだけど、
そのイメージとはかなり違った内容の話が多かった短編集。
プロローグとエピローグは、タイトルと関連して書かれているけど、
他の話は、それとは関係なくテーマも傾向もばらばら。
かろうじて「ホラーっぽいかな??」と思えるものはあるけど、
SFよりのテーマが多く、何より「猟奇色」が強い話が無い(>_<)。
「ホロ」という短編は、死んだ人をコンピューターでホログラフィー化して、
生きているように行動させる技術が進んだ世界の話。
「SRP」は、未知の惑星の探査をする話。
「造られしもの」は、ほとんどのことをロボットがやってくれるようになった未来世界の話。
と、9編の内5編がホラーではなく「日本のSF」っぽい内容。
表紙やタイトルからイメージするものとは、全く違う内容ばかりでがっかり(>_<)。
特に、プロローグで思わせぶりな前振りをしてくれるので余計に。
プロローグは、この本が「臓物の語る話」のオムニバスだと思わせる内容になってる。
実際は、上記したようにSF色が強い話が多く、話のつながりもない。
これが無ければ、変な期待をして、がっかり・・・というのも、もう少し少なかったかも。
そういうのを期待せずに読めば、それなりに楽しめたと思うんだけど。
こういうあざとい売り方はいやだなー(-_-メ)。
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