SSブログ

「エベレスト―非情の最高峰」ブロートン コバーン著:「空へ」を別の視点から見た章も [本ノンフィクション:冒険・登山、遭難]

エベレスト―非情の最高峰

エベレスト―非情の最高峰

  • 作者: ブロートン コバーン
  • 出版社/メーカー: 日経BP出版センター
  • 発売日: 1998/05/01
  • メディア: 大型本
7点

ちょびさんのブログ「自転車に乗って」で紹介されていたのを読みました。

ちょびさんに「重かったでしょ?」って聞かれたけど、本気で重かった(-_-;)。
でかいし、カラー画像メインの図鑑タイプだし、ずーーーっしり。
持ち運んで読むのは不可能なタイプ。
図書館で受け取った時、重くて焦った。

1996年5月、2つのパーティーが多数の遭難者を出したエベレスト。
遭難したパーティに加わっていたジョン・クラカワーが、
この事故を詳細に記録した「空へ」(リンク先感想)が有名。
他にも何冊か本がでてるし(上記リンク先でいくつか紹介)、
遭難した一方のパーティーのリーダー、ロブ・ホールが、
エベレスト山頂付近に取り残された絶望的状態で、
携帯電話で身重の妻と最後の会話するエピソードなども知っている人が多いかと思う。
日本人女性二人目のエベレスト登頂成功者が、下山を果たせず亡くなった事故でもある。

この事故が起きた時、撮影の為にエベレストにいたデビッド・ブレッシャーズのパーティは、
遭難者の救出の為、奔走する。
それは「空へ」などでも触れられている。

この本は、そのデビッド・ブレッシャーズのパーティが、1996年5月、エベレストの風景を、
大型フィルムIMAXに収める為にエベレスト登頂に挑んだ経過を、
鮮やかな写真と共にまとめたものである。

上記の遭難事故の話も、かなりのページを裂いて書いてあり、
その年は、登頂許可が出たパーティが多すぎた事、事故当日、登頂を目指したパーティも多すぎる事、
パーティ同士の話し合いを無視した自分勝手なパーティがいた事、
遭難したパーティは2つともガイド付きパーティで、明らかに力不足のメンバーがいたこと・・・etc、
別の視点で事故を見ることができたのは、興味深かった。

また、アイスフォール、ヒラリーステップ、ウェスタンクウムなど、エベレスト登山の本を読むと
必ず出てくる場所が、美しい写真でドカーン(本でかいから)と掲載されており、
その様子がよくわかったのも良かった。

事故当日だけではなく、シェルパの生活や伝統にも注目し、それを紹介しているのも面白い。

本筋とは関係ないコラムなどが要所要所に突然入ってきて、
本筋を切ってしまうのはすごく読みにくかったけど。
もうちょっと構成でどうにかならなかったのか??

エベレストの壮大な風景、ヒマラヤ登山を助けるシェルパ達の生活や文化、そして1996年5月の事故、
いろいろな意味で楽しめる本。
お勧めです(^^)。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。