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「消費セラピー」「女の人生すごろく」辛酸なめ子著:ツボな表現がいっぱいあった♪ [本:エッセイ]

消費セラピー (集英社文庫(日本))

消費セラピー (集英社文庫(日本))

  • 作者: 辛酸 なめ子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/02/17
  • メディア: 文庫
7.8点

女の人生すごろく

女の人生すごろく

  • 作者: 辛酸 なめ子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2008/06/26
  • メディア: 単行本

7点

最近気に入って読んでいる辛酸なめ子のエッセイやコラム。
彼女の本ばっかり読んでると、濁ったオーラを発するようになりそうな気がするけど、面白い!

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「消費セラピー」は、著者が買った様々なものに関するエッセイ本。
毎回「癒され度」や「癒されない度」の評価も。

辛酸なめ子嬢が買うものなので、かなり変な物がいっぱい。
それに対する彼女の視点や感想、そして行動もかなり怪しく、それだけでも面白い。
その上、この本、個人的にはかなりツボな表現が多く、すっごく楽しんで読めたO(≧▽≦)O!

例えば「水に話しかけたり、音楽を聞かせたりするとできるという、水の結晶」。
まぁそれだけでも胡散臭い話なのですが、彼女はあるスピリチュアル系イベントで
水が美味しくなり、水への感謝の気持ちが湧くという、
「愛・感動の波動を送って作った水の結晶のコースター」を発見。
そのイベント発起人のトークショーで語られたのは「人はやることをやったら火星で水に生まれ変わる」
とかの、胡散臭さ爆発の話(^^;)。
それに関してバッサリと切りながらも、水の結晶コースターを買う著者。
コースターの効果が感じられなかった著者は、素直に信じられないから、
プラシーボ効果を得られなかった・・・と結んでいます。
この手のイベントに参加したり、怪しいグッズを購入してしまう行動力と、
気持ちの冷め具合のギャップがすごい。

精進料理を食べて煩悩を振り払おうとする著者。
しかし、肉に似せようとする精進料理の努力を見て、
「人造ダイヤをしてる人が、本物のダイヤをしている人より偉いわけがない」
「肉に似せようとすればするほど、悟りから遠ざかるのでは?」とこれまたバッサリ(^^;)。

自家栽培でスローライフデビューを目指す著者。
スローライフについて「豆をコトコト煮込む」「靴下を編む」「天然酵母を培養する」
時間を作らなければ時代に乗り遅れる!と焦る著者。
この例の挙げ方が秀逸。
スローライフでおしゃれ生活してる人がやっていそうなことを的確に羅列してます(^^;)。
そして、育てた野菜を食べ、生き物への感謝の気持ちを感じると共に、
天国と胃袋をつなげてしまう著者のセンスに脱帽。

ホリエモン逮捕直前に書かれた話と、逮捕直後の補足もあり、これも面白かった。

消費セラピーネタではないけど、皇室、特に紀宮様ファンな著者が、紀宮様婚礼の際、
紀宮コスプレで参道に並ぶ話もありました。
この本の表紙ってそれだったんですね(^^;)。

ということで、個人的にはすっごくツボの本でした♪

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「女の人生すごろく」は、女性の人生をテーマに書かれたコラム集。
巻末にスゴロクの付録が付いてたり、ページの右上に「老化1コマ戻る」なんてのが書いてあるけど、
あまり「スゴロク」との関連性は見いだせず(^^;)。

「女性の人生」に関わる物がテーマなので「占い」「バレンタイン」「セルライト」「片付けられない女」
「デトックス」「皺」「キャラ弁」などテーマは多彩。
辛酸なめ子らしい「写経」「プチ変態のすすめ」などのテーマや、
「渋谷109で予算15万でお買いもの」なんてネタも。

面白いコラムもいろいろあったけど、著者があまり興味を持っていないネタを題材に
していると思われるものは、それほど面白く無く、玉石混淆感が。

でも相変わらず、著者のドロドロとした内面描写とか、シビアな視点とか、面白かった。
女一人の孤独をテーマにしたコラムでは、「女一人の最終型であるネコおばさん」という表現が。
独身、既婚問わず猫が好きな人は多いけど、それでも上記の表現には思わず納得できるものが。
ちなみに動物園の話では「ネコおばさんの症状が進むと動物おばさんに!?」と書いてあった(^^;)。

同年代の友人のシワを見て「友だちのシワは、自分のシワ」と恐怖し
(私も久々に会った友人が老けてみえて、あーきっと自分も老けたんだろうなーと思った事がある)、
20代はお化粧でごまかせても、30代は性格の良し悪しが顔に出ると恐れ、
写経や坐禅をしてしまう著者。
内面が顔にでる、ネガティブシンキングで愚痴や悪口を撒き散らすと不幸顔に、
性格が悪ければそれも顔に出ると、芸能人やモデルの顔を厳しい視線でチェック。
イキイキと輝いている女性と出会ったら、その女性はプチ変態だった事から、
自分だけの秘密の趣味を持つ、特に変態的趣味ならば最強と締めてしまう著者。

彼女の美へのこだわりと、普通とは違う方向に向かってしまう行動・思考が面白かった。

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どちらも面白く読めたけど「消費セラピー」の方が好みだった♪

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