「怪物はささやく」パトリック・ネス著:「喪失と浄化の物語」・・・・読み終わると、その意味がわかる!切なくて辛くて優しい本! [本:文芸]
8点
早逝した作家、シヴォーン・ダウドの未完の作品を原案に書かれた一冊。
13歳の少年コナーの元に、ある夜怪物が訪れる。
怪物は3つの物語をコナーに話すかわりに、4つ目の物語をコナーに語れとささやく。
怪物の語る物語とは。そして、コナーが語らなければいけない物語とは・・・。
表面に見えているものと、裏側にあるものは違うことがある、
視点を変えれば同じ事でも評価が変わってくる、
人には多面性がある・・・・、そんな事柄を、切なさと辛さと悲しさと優しさを
織り交ぜながら、じんわりと認識させてくれる一冊。
添えてあるイラストは白黒で不気味なタッチ、ストーリーの大筋もホラーのようで、
そうでもない・・・、先が見えにくい話だったけど、
読み終わると、「ああ、そうだったんだ」と思える内容で面白かった。
絵本仕立てだけど、小学生よりは、中高生ぐらい、思春期の難しい時期の
子どもたちに読んで欲しい一冊!!
もちろん、大人も楽しめます♪
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