「すゞしろ日記」「すゞしろ日記弐」山口晃著:日本画家によるコミックエッセイ。独自のまったりした雰囲気がすごくいい♪ [本:コミックエッセイ]
7.5点
7.3点
現代のアイテムと、昔の日本が融合したような日本画を描いている画家山口晃の
コミックエッセイ。
元々、絵がとても巧い人だけど、下書き無し(だと思われ-文字など間違った部分は、
グチャグチャと黒く塗ってある)、定規なども使わず、
筆でさらさらと簡単に描かれた基本1ページ完結のコミックエッセイの絵をみても、
独自の味が出ていて、巧いなーーーと感心。
ほんとうに、日常のどうでもいいことをぐたぐた描いてるだけのページもあるのに、
その絵の醸しだす雰囲気だけで、満足できちゃうページもある。
特に、いい味を出しているのは、頻繁に出てくる奥様で、むははと笑いつつ、
豪快に美味しいものを食べる姿には惚れます(笑)。
洗濯物の干し方とか、料理の好みとか、夫婦間のちょっと(でもないのもある)した価値観の相違や、
それを発端にするちょっとした喧嘩なんかも描かれているんだけど、
その辺も、根っこが仲睦まじそうなので、ほのぼのします。
この本、マンガに出てくる食事風景を集めた「マンガの食卓」(リンク先感想)で知ったもの。
なので本書の中では、著者が食べた美味しいものがちょこちょこ紹介されているんだけど、
筆でさらさらと描かれた食べ物は、とってもシンプル。
台詞もくどくどと美味しい理由を並べ立てるのではなく、「うまい」「これはよい」とか
月並みなものがメインなのに、想像力をかき立ててくれて「美味しいそーー、食べたいっ!」と
思わせてくれるのは、やっぱり、絵が醸し出す独自の魅力が元なのでしょう。
以前、別の著者の、ガイドブック的なコミックエッセイで、シンプルな絵で、
台詞もシンプル・・・ってのを読んだ時は、全然その魅力が伝わって来なかったので、
絵の力量って大きいなーと思ったりもした。
奥様のご機嫌取りで一泊した都内の「アーバンリゾート」。
そこのエステ(パックになってたらしい)の、酸素を吸いながら環境映像を見るというのが、
映画「ソイレント・グリーン」(リンク先は、原作の「人間がいっぱい」の感想)の、
ワンシーンに似ているということで、むちゃくちゃ行ってみたくなった(笑)。
「田園」は流れてなかったようだけど。
「弐巻」の方が、日常のことを描くとしてもネタが切れて、ちょっとぐたぐたした話が増えてる気が
するけど、著者の子供の頃の変わったエピソード(バキュームカーが大好きだったとか)、
結婚直後に住んだアパートの「あらら~」ってなエピソードなど、昔の話が載ってたり、
芸術考(?)のようなものが書いてあったり、「弐巻」も楽しめました。
でも、やっぱり2冊とも、奥様とのやりとりが特に味わい深い。
奥様の豪快なキャラクターもいいけど、二人の関係がいい♪
人間完璧じゃない。
いい部分も、悪い部分も受け入れ、譲歩したり、ぶつかったりしながらも、齢を重ねていく、
そんな良い夫婦の生き様が見られるようで、読んでいるとほのぼのしちゃいます(*^.^*)。
山口晃氏の、画集も見たけど、もともと大作が多く、その上、細部まで描き込んであるので、
画集の大きさだと物足りない。
やっぱり一度は生でみたいな~と改めて思った。
7.3点
現代のアイテムと、昔の日本が融合したような日本画を描いている画家山口晃の
コミックエッセイ。
元々、絵がとても巧い人だけど、下書き無し(だと思われ-文字など間違った部分は、
グチャグチャと黒く塗ってある)、定規なども使わず、
筆でさらさらと簡単に描かれた基本1ページ完結のコミックエッセイの絵をみても、
独自の味が出ていて、巧いなーーーと感心。
ほんとうに、日常のどうでもいいことをぐたぐた描いてるだけのページもあるのに、
その絵の醸しだす雰囲気だけで、満足できちゃうページもある。
特に、いい味を出しているのは、頻繁に出てくる奥様で、むははと笑いつつ、
豪快に美味しいものを食べる姿には惚れます(笑)。
洗濯物の干し方とか、料理の好みとか、夫婦間のちょっと(でもないのもある)した価値観の相違や、
それを発端にするちょっとした喧嘩なんかも描かれているんだけど、
その辺も、根っこが仲睦まじそうなので、ほのぼのします。
この本、マンガに出てくる食事風景を集めた「マンガの食卓」(リンク先感想)で知ったもの。
なので本書の中では、著者が食べた美味しいものがちょこちょこ紹介されているんだけど、
筆でさらさらと描かれた食べ物は、とってもシンプル。
台詞もくどくどと美味しい理由を並べ立てるのではなく、「うまい」「これはよい」とか
月並みなものがメインなのに、想像力をかき立ててくれて「美味しいそーー、食べたいっ!」と
思わせてくれるのは、やっぱり、絵が醸し出す独自の魅力が元なのでしょう。
以前、別の著者の、ガイドブック的なコミックエッセイで、シンプルな絵で、
台詞もシンプル・・・ってのを読んだ時は、全然その魅力が伝わって来なかったので、
絵の力量って大きいなーと思ったりもした。
奥様のご機嫌取りで一泊した都内の「アーバンリゾート」。
そこのエステ(パックになってたらしい)の、酸素を吸いながら環境映像を見るというのが、
映画「ソイレント・グリーン」(リンク先は、原作の「人間がいっぱい」の感想)の、
ワンシーンに似ているということで、むちゃくちゃ行ってみたくなった(笑)。
「田園」は流れてなかったようだけど。
「弐巻」の方が、日常のことを描くとしてもネタが切れて、ちょっとぐたぐたした話が増えてる気が
するけど、著者の子供の頃の変わったエピソード(バキュームカーが大好きだったとか)、
結婚直後に住んだアパートの「あらら~」ってなエピソードなど、昔の話が載ってたり、
芸術考(?)のようなものが書いてあったり、「弐巻」も楽しめました。
でも、やっぱり2冊とも、奥様とのやりとりが特に味わい深い。
奥様の豪快なキャラクターもいいけど、二人の関係がいい♪
人間完璧じゃない。
いい部分も、悪い部分も受け入れ、譲歩したり、ぶつかったりしながらも、齢を重ねていく、
そんな良い夫婦の生き様が見られるようで、読んでいるとほのぼのしちゃいます(*^.^*)。
山口晃氏の、画集も見たけど、もともと大作が多く、その上、細部まで描き込んであるので、
画集の大きさだと物足りない。
やっぱり一度は生でみたいな~と改めて思った。
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