「ババドック 暗闇の魔物」 ジェニファー・ケント監督:いい雰囲気の怖さがある映画。バックストーリーもいいっ! [映画:ホラー・サスペンス]
7.3点
かなり巷で評価の高かったオーストラリアホラー「ババドッグ」を観ました♪
夫を事故で失ったシングルマザーのアメリアは、エキセントリックで突飛な行動をとる息子
サミュエルと暮らしていた。
家計を支える為、介護施設で必死で働く中、言いつけを聞かず、学校で問題を起こす
サミュエルに振り回され疲れ果てていたアメリア。
ある夜、サミュエルが見たことも無い一冊の絵本を読んで欲しいとお願いしてくる。
その本のタイトルは「ババドッグ」。
「ババドッグ」という不気味な怪物が登場し、「本当の姿を知ったものは、死を欲してやまなくなる」
そんな不吉なことが書いてある絵本・・・。
それを読んでから、その存在に怯え、騒ぎ、手製の武器を作り、学校にまで持参しようとする
サミュエル。
最初は相手にしなかったアメリアだが、アメリアも徐々にその存在を感じるようになる・・・。
メインのストーリーは、「絵本+怪物+家の中に忍び寄る恐ろしい存在」という定番な内容。
メインのストーリー自体、「ババドッグ」の絵本の雰囲気や、演出がうまく、
独自の世界を作り出していてなかなか面白い。
後半どんどん緊迫感もまし、盛り上がり方もなかなか♪
ただ、これだけだと、定番的で、まぁ「佳作」という感じ。
でも、この作品は、他にもいいところが多くて、それが巷の高評価につながってるんじゃなかと。
まず、サミュエル役の子役の子が上手いっ!
ヒステリックで、思うようにいかないとキーキーと騒ぐ、言うことも全然聞かない、
きっとこんな子だったらノイローゼになっちゃうかも・・・と思える一方で、母親を真摯に
心配しているという気持ちも伝わってくる。
またそのギョロリとした目にも助けられているんだろうけど、恐怖に慄く演技が非常にいいっ!
母親アメリアの、サミュエルへのイライラと、愛情、両方の感情に挟まれ苦悩し、
そこに「ババドッグ」による恐怖と狂気が加味され、どんどん追いつめられていく様が
サミュエルのいい演技とリンクして、よりストーリーを盛り上げてくれてる。
それとバックストーリーである、シングルマザーの孤独と苦労。
アメリアは、困難な状況でも人を頼ろうとしないし、他人から今の状況を憐れまれたくないという
プライドから、困難な状況に陥るほど、周囲との関係を断ち切ってしまう。
そして、「ババドッグ」の存在が、自分の生活を破壊しはじめ、本当に困った時、
頼る人がいない状態に・・・。
ホラー要素が無く、シングルマザーであるアメリアが子どもの問題で追い込まれてくという
ストーリーだけでも、今社会が抱えている影の部分が見えてくる感じがある。
オチがちょっと納得いかなかったのが減点ポイントだけど、
いろんな要素が上手く絡まって楽しめ、後半も盛り上がるし、面白い一作でした♪
かなり巷で評価の高かったオーストラリアホラー「ババドッグ」を観ました♪
夫を事故で失ったシングルマザーのアメリアは、エキセントリックで突飛な行動をとる息子
サミュエルと暮らしていた。
家計を支える為、介護施設で必死で働く中、言いつけを聞かず、学校で問題を起こす
サミュエルに振り回され疲れ果てていたアメリア。
ある夜、サミュエルが見たことも無い一冊の絵本を読んで欲しいとお願いしてくる。
その本のタイトルは「ババドッグ」。
「ババドッグ」という不気味な怪物が登場し、「本当の姿を知ったものは、死を欲してやまなくなる」
そんな不吉なことが書いてある絵本・・・。
それを読んでから、その存在に怯え、騒ぎ、手製の武器を作り、学校にまで持参しようとする
サミュエル。
最初は相手にしなかったアメリアだが、アメリアも徐々にその存在を感じるようになる・・・。
メインのストーリーは、「絵本+怪物+家の中に忍び寄る恐ろしい存在」という定番な内容。
メインのストーリー自体、「ババドッグ」の絵本の雰囲気や、演出がうまく、
独自の世界を作り出していてなかなか面白い。
後半どんどん緊迫感もまし、盛り上がり方もなかなか♪
ただ、これだけだと、定番的で、まぁ「佳作」という感じ。
でも、この作品は、他にもいいところが多くて、それが巷の高評価につながってるんじゃなかと。
まず、サミュエル役の子役の子が上手いっ!
ヒステリックで、思うようにいかないとキーキーと騒ぐ、言うことも全然聞かない、
きっとこんな子だったらノイローゼになっちゃうかも・・・と思える一方で、母親を真摯に
心配しているという気持ちも伝わってくる。
またそのギョロリとした目にも助けられているんだろうけど、恐怖に慄く演技が非常にいいっ!
母親アメリアの、サミュエルへのイライラと、愛情、両方の感情に挟まれ苦悩し、
そこに「ババドッグ」による恐怖と狂気が加味され、どんどん追いつめられていく様が
サミュエルのいい演技とリンクして、よりストーリーを盛り上げてくれてる。
それとバックストーリーである、シングルマザーの孤独と苦労。
アメリアは、困難な状況でも人を頼ろうとしないし、他人から今の状況を憐れまれたくないという
プライドから、困難な状況に陥るほど、周囲との関係を断ち切ってしまう。
そして、「ババドッグ」の存在が、自分の生活を破壊しはじめ、本当に困った時、
頼る人がいない状態に・・・。
ホラー要素が無く、シングルマザーであるアメリアが子どもの問題で追い込まれてくという
ストーリーだけでも、今社会が抱えている影の部分が見えてくる感じがある。
オチがちょっと納得いかなかったのが減点ポイントだけど、
いろんな要素が上手く絡まって楽しめ、後半も盛り上がるし、面白い一作でした♪
やっぱりホラーは役者の演技が巧くないとダメですよね。
怖がってるシーンとか苦しんでるシーンとか、
大根丸出しだとドッチラケどころか
単なるお笑いになっちゃいますから(笑
by コステロ (2016-03-08 09:10)
コステロさん
それはありますね~!
大根も恐ろしいほどに突き抜ければ、それはそれで迷作になる
というのを証明した作品もありますが(笑)、
やっぱり、上手な人にやって欲しいですよね。
メガシャークはその辺が惜しいっ!
by choko (2016-03-10 23:50)