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「エビデンス-全滅」監督:オラトゥンデ・オスンサンミ:残された映像から殺人鬼を割り出せ!ファウンド・フッテージものの秀作! [映画:ホラー・サスペンス]

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD
7.3点

人気の無い砂漠を走る一本の道路。
そこにしかけられた有刺鉄線により、ラスベガスに向かう観光バスが横転。
乗客たちは、救助を求め、荒れ果てたガソリンスタンドにたどり着くが・・また1人、また1人と、
溶接用マスクを被った殺人鬼の持つ溶接トーチで焼き殺されていく・・・。
生き残ったのは、意識不明の者1名と、女性1人のみ。
警察は乗客たちが撮っていた、ハンディカメラや携帯の動画などの証拠(エビデンス)から、
犯人を割り出そうと、解析を始める・・・・。

「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」など、行方不明などになった撮影者が残した映像を元にストーリーが
進む、ファウンド・フッテージ物。

最初は事件への流れが、そして焼けたせいで所々不鮮明になった映像が解析されたり、
今までの映像を元に新しい映像が発見される度、進行する事件自体のストーリーと、
平行して進む捜査状況が、かなり面白い!

砂漠の中にある荒れ果てたガソリンスタンドが舞台というのも、閉塞感、そして孤立感を高め
緊迫感を煽る。
バスの乗客も、家出した少年、息子に誕生日プレゼントを渡せなかったダンサーの女性、
大金を持った挙動不審の女性、一方は女優、一方は映画監督を目指す女友達と、その恋人・・・
と、それぞれドラマを持っていて、ストーリーを盛り上げます。
その上、何故か調査中の映像が、ネット上に流れ、世間も、そして捜査本部も騒然となるなど、
いくつかの山場があるストーリー展開もいい。

人が、他の人の見ている前で焼き殺されたり・・と、殺害シーンに衝撃的な映像が多めなのが、
ホラー好きには嬉しい。

「ファウンド・フッテージ物」のホラー・サスペンスとしては、構成もよく、見所も満載で、
かなりできが良い作品♪
ラスト、ちょっと突っ込みどころがあって、自分の中では、ストンと落ちてくれなかったのが
ちょっと減点だけど、それでもお勧めな作品です(^-^)ノ♪

監督、「フォース・カインド」(かなりの駄作だった・・・リンク先感想)と同じで、ちょっと驚いた。

「ダークウォッチ 戦慄の館」監督ヴィクター・サルヴァ:見せ場は多いんだけど、 [映画:ホラー・サスペンス]

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6点

触れることでその人の悲惨な死に様が見える能力を持つニックは、23歳の誕生日、精神病院に
入院する母親に会う。
しかし、久しぶりに会った母は、ニックが会った事の無い父親の話をしている最中にパニックになり、
その上、その夜怪死してしまう。
母親の遺書には、ニックが子どもの頃から何度も夢に見、絵にも描いた家の写真と、
地図が入っていた。
父親の手がかりを得る為、身重で臨月の妻と、親友ライアンと共に、その地図の場所に向かう。
ようやく辿り着いた古びた洋館には、管理人を名乗るセスという不気味な男が住んでおり、
館にまつわる、不吉ないわれを話しだす・・。

特殊な能力、壁の中の悪魔、不吉な過去を持つ館、不気味な管理人、集団斧男の襲撃、
B級オカルトマンガでありそうな「うぉっ?」と思える展開とオチ・・・・・かなり盛りだくさんで、
見せ場もあちこちに。

悲惨な死が見えてしまう主人公の能力は、否が応にも緊迫感を高めるし、
集団斧男はビジュアル的にもいいっ!

しかーし、この映画で一番印象に残ったのは、「主人公、動かね~!!!!」「役立たず!」でした(^^;)。
ホラー映画って、シナリオを順当に進めるのに、「なんでこんな行動するの?」ってのが
いたりするじゃないですか。
それを主人公がやっちゃってる印象・・・・・。
でも、そうしないと、シナリオが進まない・・・・。

内容盛りだくさんなので、それなりに楽しめたし、B級オカルトコミック的なストーリーが
好きならいいかも。
私は、最後の方の種明かし要素は、割りと好きでした♪

「マンホール」監督ジェシー・T・クック:下水に閉じ込められた男の運命は・・・かなり汚い、そして異色な上級者向けホラー? [映画:ホラー・サスペンス]

マンホール [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
  • メディア: DVD
6点

「もう、二度ともどれない・・・・」がキャッチコピー。

カナダの田舎町で、住人たちが嘔吐や下痢などに襲われ次々と倒れていく。
水質汚染が原因らしいが、その発生源が突き止められず、町には避難命令が。
配管工のジャックは、高額の報酬と引き換えに、発生源を突き止める為、身重の妻の反対を押し切り、
1人古い下水溝の調査に向かう。
しかし、運悪く下水溝に転落したジャックは、閉じ込められてしまう。
そこは、汚物と臭気漂う悪夢のような場所だった・・・。

オープニングが、吐き気を催すほど汚いです(^_^;)。
生理的嫌悪感がブワワーっと吹き出すくらい。
ただ、そこが「汚さMAX」なのが惜しいっ!
全編それを貫けたら、何かの殿堂に入れたかもしれない。
舞台が下水溝なので、基本そこそこ汚いんですが、オープニングの衝撃には負けるのが残念。

で、ストーリー自体は、かなり単調。
下水溝の調査を依頼しにくる男が何なのかもはっきりしないし、何故主人公1人で
頑張らなきゃいけないのかも謎←設定が雑なんだと思う。
その上、場面は基本同じ場所、一人芝居メインなので起伏に欠ける←これは上手くやれば
面白くなるけど、そこまでの緊迫感とか閉じ込められたことへの恐怖を出せてなかった。
謎解き要素も基本無いし。
ただ、下水溝を制御する施設に住み着いてる怪しい兄弟が非常に魅力的!
なんだかよくわかんない、漫画にでも出てきそうな2人で、詳しい背景など全然っわからないんだけど、
キャラクター付けとかが、とにかく変でいいっ!
このなんだかわからない2人が出たせいで、先がどうなるか、よくわからなくなったのもいい。

でも、でも、そういう「変なテイスト」を楽しめないと、駄作だと感じる可能性大(^^;)!
ということで「上級者向けホラー」って感じでしょうか。
「ムカデ人間」辺りは、わかりやすい奇抜さ、突き抜け方だったけど、これはもっと微細だし。

かなり人を選ぶホラー映画でした。
オープニングの汚さが全編を貫いてれば傑作に・・・・ならないか・・←でもそうだったら、
最後まで見るの、本気で厳しいかも(^_^;)。

「ババドック 暗闇の魔物」 ジェニファー・ケント監督:いい雰囲気の怖さがある映画。バックストーリーもいいっ! [映画:ホラー・サスペンス]

ババドック 暗闇の魔物 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: トランスフォーマー
  • メディア: DVD
7.3点

かなり巷で評価の高かったオーストラリアホラー「ババドッグ」を観ました♪

夫を事故で失ったシングルマザーのアメリアは、エキセントリックで突飛な行動をとる息子
サミュエルと暮らしていた。
家計を支える為、介護施設で必死で働く中、言いつけを聞かず、学校で問題を起こす
サミュエルに振り回され疲れ果てていたアメリア。
ある夜、サミュエルが見たことも無い一冊の絵本を読んで欲しいとお願いしてくる。
その本のタイトルは「ババドッグ」。
「ババドッグ」という不気味な怪物が登場し、「本当の姿を知ったものは、死を欲してやまなくなる」
そんな不吉なことが書いてある絵本・・・。
それを読んでから、その存在に怯え、騒ぎ、手製の武器を作り、学校にまで持参しようとする
サミュエル。
最初は相手にしなかったアメリアだが、アメリアも徐々にその存在を感じるようになる・・・。

メインのストーリーは、「絵本+怪物+家の中に忍び寄る恐ろしい存在」という定番な内容。
メインのストーリー自体、「ババドッグ」の絵本の雰囲気や、演出がうまく、
独自の世界を作り出していてなかなか面白い。
後半どんどん緊迫感もまし、盛り上がり方もなかなか♪
ただ、これだけだと、定番的で、まぁ「佳作」という感じ。

でも、この作品は、他にもいいところが多くて、それが巷の高評価につながってるんじゃなかと。

まず、サミュエル役の子役の子が上手いっ!
ヒステリックで、思うようにいかないとキーキーと騒ぐ、言うことも全然聞かない、
きっとこんな子だったらノイローゼになっちゃうかも・・・と思える一方で、母親を真摯に
心配しているという気持ちも伝わってくる。
またそのギョロリとした目にも助けられているんだろうけど、恐怖に慄く演技が非常にいいっ!

母親アメリアの、サミュエルへのイライラと、愛情、両方の感情に挟まれ苦悩し、
そこに「ババドッグ」による恐怖と狂気が加味され、どんどん追いつめられていく様が
サミュエルのいい演技とリンクして、よりストーリーを盛り上げてくれてる。

それとバックストーリーである、シングルマザーの孤独と苦労。
アメリアは、困難な状況でも人を頼ろうとしないし、他人から今の状況を憐れまれたくないという
プライドから、困難な状況に陥るほど、周囲との関係を断ち切ってしまう。
そして、「ババドッグ」の存在が、自分の生活を破壊しはじめ、本当に困った時、
頼る人がいない状態に・・・。

ホラー要素が無く、シングルマザーであるアメリアが子どもの問題で追い込まれてくという
ストーリーだけでも、今社会が抱えている影の部分が見えてくる感じがある。

オチがちょっと納得いかなかったのが減点ポイントだけど、
いろんな要素が上手く絡まって楽しめ、後半も盛り上がるし、面白い一作でした♪

「アナベル 死霊館の人形」ジョン・R・レオネッティ監督:「死霊館」が面白かったので期待したんだけど・・・ [映画:ホラー・サスペンス]

アナベル 死霊館の人形 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: DVD
6点

映画「死霊館」(リンク先感想)の中で語られた「アナベル」という呪いの人形のエピソード。
これが非常に怖かった。
そして、「死霊館」の監督ジェームズ・ワンが制作ということで、とっても期待していた
本作「アナベル 死霊館の人形」。

1967年、第一子の誕生を待ち望む妊婦であるミアは夫ジョン・フォームから、
ずっと探していた高価なアンティークの人形を誕生日にプレゼントされる。
しかしその日の夜、隣家で殺人事件が起き、その犯人達が、フォーム夫妻の家にも侵入する。
犯人は、悪魔系カルトに心酔した隣家に住む老夫婦の娘アナベルとその恋人。
アナベルの恋人は警察に射殺されたが、アナベルは自殺してしまう。
プレゼントされたばかりのアンティークの人形を抱えた状態で・・・。

その後、フォーム家では奇怪な事件が続き、ついには妊娠中のミアに危機が。
奇怪な事件の影にアンティーク人形の影を感じた夫婦は、人形を捨てるのだが・・・。

まず、映画「死霊館」で語られた「人形アナベル」にまつわる話とは全く違う話になってます。
それがかなりガッカリ。

「アナベル」の造形は、呪われる前でも怖くて、「何故これが欲しかったのか??」と百回くらい
問い質したくなる感じ。
それがどんどん不気味になってくる辺りは、なかなかいいです♪

また、前半は妊婦、後半は幼子を抱えているミアという立場は、「弱き者」としての存在感がヒシヒシで
否が応でも緊迫感が高まります。
じわじわと迫ってくるような恐怖の演出も上手い!

でも、評価が低いのは、ストーリーに不自然さを感じてしまったから。
特に、一度捨てた人形が戻ってきたあと、生まれたばかりの幼い子どもを抱えているにも
関わらず、その人形を手元に置くことを決心するミアの行動が全然理解できない(^_^;)。
他にもちょっとご都合主義??って感じの展開や、先が見えてしまう長いエピソードの語りなど、
ストーリー展開にちょくちょく難あり、期待が大きかっただけに、低評価になりました。

素材は良かったと思うので、かなりもったいない。

「オキュラス/怨霊鏡」マイク・フラナガン監督:呪いの鏡が見せる幻覚・・現実が危うく思える恐怖がすごい! [映画:ホラー・サスペンス]

オキュラス/怨霊鏡 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: インターフィルム
  • メディア: DVD
7.8点

関わった者が次々に亡くなっている呪いの鏡。
10年前、この鏡の呪いによって両親を失った幼い姉弟。
父親は母親を拷問し殺害、幼い姉弟にもその魔の手を伸ばす・・・。
姉は、弟を協力者にして、鏡に復讐を果たそうとする。
しかし、父親殺害容疑で精神病院に入院していた弟は、10年前の出来事は、
現実から逃避した自分が創りだした幻想だと、協力的ではない。
惨劇があった家で、用意周到に準備をし、鏡の呪いを映像に映し、父親の無実を証明し、
最後には鏡を破壊しようとする姉と、それを疑問視する弟。
その2人に、じわじわと鏡の呪いが襲いかかる。

これ、面白いです(*^.^*)!!

過去の惨劇、鏡による事件の数々、証拠をとるためにヒロインが準備した仕掛け・・等、
細々なエピソードも面白いですが(子どもの頃の惨劇の回想はかなり怖い)、
秀逸なのは、今観ているシーンが、鏡が見せる幻覚なのか、それとも現実なのか、
それを映画として観ている側も翻弄され、登場人物2人と同じような恐怖を味わえるのがいいっ!
現実と幻覚の交差のさせ具合がすごく上手というか。
自分の今実感している「現実」すら、脳が判別しているだけの不確かなものなんだよなぁと
思えてしまう、そんな怖さがあります。

また、鏡への復讐に執着する姉のケイティ役のカレン・ギランの、鏡の見せる幻覚に翻弄され、
追い詰められ、冷静でいようとしているのに、じわじわと内包しつつある狂気を溢れさせて
しまっているような演技もいい。

低予算らしいですが、それを感じさせず、うまくまとめてる映画。
なかなかの秀作♪
ジワジワ来るオカルトホラーが好きなら、お勧めです(^-^)ノ♪

「ジェサベル」ケヴィン・グルタート監督:旧家に出没する怪しい影・・その正体は?? [映画:ホラー・サスペンス]

ジェサベル *セルDVD

ジェサベル *セルDVD

  • 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
  • メディア: DVD
7点

交通事故で婚約者を失い、自分も車椅子の生活になってしまったジュサベル。
叔母に育てられたジュサベルだったが、叔母も既に亡く、父親の住む旧家に戻る事に。
無口で無骨な父ではあったが、自分の出産で亡くなった母親の部屋はキレイに残されており、
そこで生活することに。
ジュサベルは、その母の部屋で、母親が自分に宛てて撮ったビデオテープ数本を発見する。
亡き母の、愛のこもった自分へのメッセージに喜ぶジュサベルだったが、
ビデオの中には、ジュサベルの不吉な未来を予言するタロット占いの結果を告げる内容のものも・・・。
その上、そのビデオを観ていたジュサベルを見た父親は激怒し、ビデオテープを処分してしまう。
そしてて、ジュサベルは怪しい人影や、自分を殺そうとする幻覚に脅かされるようになる・・・。

最近、ホラー映画の紹介に、「ソウ」「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」のどれかの
スタッフ・・・という文句がよく出てるんだけど(私が見てるのが、そういう傾向なのか?)、
これも、その3つの作品のスタッフが手がけた作品。

忍び寄る黒い影、不気味な物音、何かが襲ってくる幻覚・・・ホラー定番な恐怖に、
ヒロイン、ジュサベルが車椅子で不自由という部分が加味されて、地味に怖いです。

徐々に明らかになる謎解きの過程も、なかなか面白くはあるんですが、全体的に地味。
観ている間はそれなりに面白いけど、全体的に地味で、あまり印象に残らない佳作なホラー映画。
印象に残ったのは、ラストシーンを観たあとの「うーん、理不尽。逆恨み?」って印象のみ(^_^;)。

出来が悪いわけでは無いので、ちょっとホラー映画が見たいなぁって時に、観るのはいいかな。
ホラー映画って、外れはびっくりするほど外れだから。

「シャイニング」、映画(キューブリック監督)、原作(スティーブン・キング著)を観た、読んだ! [映画:ホラー・サスペンス]


シャイニング 特別版 コンチネンタル・バージョン [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2012/05/22
  • メディア: DVD
8.5点

シャイニング〈上〉 (文春文庫)

シャイニング〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/08/05
  • メディア: 文庫


シャイニング〈下〉 (文春文庫)

シャイニング〈下〉 (文春文庫)

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/08/05
  • メディア: 文庫
7.5点

シャイニングの続編「ドクタースリープ」(リンク先感想)を読んだのを機会に、キューブリック監督作品、
映画「シャイニング」を観返すと共に、未読だったスティーブン・キング著の原作「シャイニング」を
読みました♪

映画「シャイニング」が、あまりに原作と違うので、キングが激怒・酷評したというのは
知っていたので、どんだけ違うのかな?という興味もあったし。

「映画」「原作」とも、おおまかな粗筋はほぼ同じ。

雪深く、冬期には数ヶ月もの間雪に閉ざされてしまう山の上にある「オーバールックホテル」。
そこに、小説家志望のジャックとその妻ウェンディ、そして息子のダニーの3人が、
冬の間の管理人として、住み込むことに。
以前、ジャックと同じ冬期管理人が、娘2人と妻を惨殺し、自殺したという陰惨な過去がある
いわくつきのホテル。
ジャックは、この閉鎖された空間こそ、未完成の戯曲を完成させるのにうってつけの環境と喜ぶ。
しかし、特別な能力「シャイニング」を持つダニーは、ホテルで恐ろしい経験をする・・。
そして、ジャックは、徐々にホテルの持つ邪悪な力に取り込まれていってしまう・・・。

ダニーが遭遇する恐怖体験とか、ウェンディの性格とか、いろいろ違う部分はあるけど、
一番違うのは、父親ジャックの扱い。

原作のジャックは、ダニーを大事に思う気持ちも強く、アルコール依存症から立ち直ろうと努力し、
ホテルの邪悪な力に取り込まれまいと、必死で抵抗しようとするが、結局取り込まれてしまう。

対して、映画のジャックは、ホテルに行く前から、狂気がつきまとってる感じが大!
元々あった焦燥感や鬱屈したものが、閉鎖された空間で、熟成され、狂気となって噴出した・・・
って感じで、オカルト要素がなくても「人間の狂気」だけでも、話が成り立つ気が。
一応、ホテルの邪悪な力が働きかけてるシーンはあるけど、「ジャックの妄想」で、
一部を覗いて、片付いちゃうかんじ。
原作の方は、明らかに「オカルト要素」がなければ起きなかった事件。

いやー、とにかく、両方観て、読んで

ジャック(ニコルソン)、怖~(゚_゚i)!
ってのが一番思ったこと。

父親役のジャック・ニコルソン、パッケージに使われてる、破壊したドアから覗き込む顔も怖いけど、
実は、普通に笑ってても怖い(^_^;)。
そして、母親ウェンディの、おどおどした態度がまた、ジャックの怖さ倍増。
wikiによると、キューブリックは、ウェンディ役のシェリーに、撮影現場で意図して厳しくあたったとか。
その試みは成功してると実感できるほど、ウェンディの追い詰められたような表情や動作は
映画の恐怖感に大きく貢献してます。

また映画の映像美がすばらしい!!
ホテルのロビー、各フロア(ダニーが三輪車でホテル内をうろうろしてる時の不安感とか)、
外の迷路、バー・・・・・印象に残るシーンがいっぱい!
原作を読んでる時、同じシーンでも、描かれてる背景が違う場合、映画の方の、
圧倒的な映像美が原作が紡ぎ出そうとしているイメージを喰っちゃうことが何度か。

オープニング、壮大な自然の中を疾走する車が延々と映しだされ時流される曲が、
ベルリオーズの「幻想交響曲」第五楽章なのも良かった←好きな曲なんだけど、最初に観た時は、
この曲は知らなかった。

長い小説を細部までしっかり描こうとすると、凡庸になりがちなところ、切るところはばさっと切って
まとめあげたキューブリック監督の手腕にも感服。

ということで、両方観て、読んで、「シャイニングの映画、やっぱりすごい!」と改めて思う結果に。

でも、ダニーに「シャイニング」のことを教えた、少しだけ「シャイニング」を持つ料理長ハロランに
関しては、原作「シャイニング」「ドクタースリープ」共に重要な役回りなのにも関わらず、
映画では、それほど活躍していないので、「ドクタースリープ」を読むなら、原作を読んでいた方が、
ハロランへの思い入れも違い、より楽しめるようになる気がします♪
原作では、アルコール依存症から立ち直る事の困難さや、家庭内暴力、
それに関する親からの負の連鎖など、「家庭の問題」についても、かなり言及しているので、
映画とは、一味も二味も違ったシャイニングが体験できるし、
オーバールックホテルの持つ、陰惨な歴史などについての、細かい言及があるのも楽しかった♪

まぁ、一番印象に残るのは、やっぱり「ジャック(ニコルソン)の狂気の笑顔」なんですけど(^_^;)。

「ドクタースリープ」スティーブン・キング著:「シャイニング」の続編!オカルトテイストの冒険小説、ドキドキ感がたまらないっ! [映画:ホラー・サスペンス]

ドクター・スリープ 上

ドクター・スリープ 上

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/06/11
  • メディア: 単行本

ドクター・スリープ 下

ドクター・スリープ 下

  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/06/11
  • メディア: 単行本
8点

キューブリックの映画でも有名な、スティーブン・キングの「シャイニング」。
その続編が登場ヽ(^o^)丿!

映画だけ見て、原作を読んでない私は、「映画と原作は別物」、「スティーブン・キング激怒」なんていう
エピソードは知ってても、詳細は知らず。

でも、読んでみると、なるほどー、確かに違うわっ!という感じ。
この本を読んだあと、映画「シャイニング」を見返したので、違いに関しては、後日映画の方の感想で。

さて、「シャイニング」の続編「ドクタースリープ」。
その主人公は、「シャイニング」に登場した時は、まだ幼かったダニー。
しかし、月日は流れ、ダニーは、大人に。
それも酒に溺れた父親のようになるまい・・と誓っていたにも関わらず、酒により失敗を繰り返し、
転職を繰り返し、あちこちを放浪するような生活。
そんな生活の中、ダニーは生活を立て直すきっかけを得る。
その頃、すばらしい力(シャイニング)を持つ、アブラという少女がこの世に誕生する。
そして、長年、人の中に紛れて生活しつつ、人にとっては邪悪な存在であり、人を糧とする「真血族」。

この住んでいる場所も、立場も全く違う、3つの存在が交わる時、運命は大きく回り出す・・・。

「シャイニング」でも現れた亡霊や、「真血族」という邪悪なグループが登場したりと、
オカルトテイストはあるけど、どちらかというと、先の展開が楽しみな、冒険小説、
超能力バトル物・・・・って感じが強く、怖いというより、ワクワクどきどきして、
このお話を読みました(*^.^*)。

間々に挟まれる、ダニーの子どもの頃の想い出(「シャイニング」絡み)は、「シャイニング」を
知っていると、より物語を深みのあるものにして、楽しませてくれます♪
もちろん「シャイニング」を知らなくても、楽しめるよう、書かれてますが、知ってた方が絶対楽しい!
と、原作を読んでない私が言うのもなんですが、重なる部分は多いので・・・(^_^;)。
ただ、映画版と違う部分もあるので、そっか原作は違うのか・・と思ったりすることも←この辺も
また楽しかったりするんですが。

上巻は、ダニーの放浪や、辿り着いた安住の地で、徐々に生活を固め、「ドクタースリープ」と
呼ばれるようになるまで。
そして、少女アブラの成長。
「真血族」の暗躍という、3つのストーリーが展開します。
そして、たまに「点」として、それらが接触し、徐々に、一つの物語になっていく流れが、とても楽しい♪

下巻は、大きな流れとなった物語が、「シャイニング」で起きたことも少し絡みつつ、
冒険小説のような興奮を内包しつつ、進展していきます。

スティーブン・キングらしい、ちょっと地味な展開から、エンターテイメント性高いストーリーへと、
変化していく感じもいいし、その中に、オカルトテイストがあるのも嬉しい一冊♪

「シャイニング」から、かなり長い年月が過ぎましたが、「シャイニング」が好きな人は、
読んでみて下さい(^-^)ノ♪

「ミラーズ」呪われた鏡の中に潜む影が求めるものは?見せ場は多いが、展開が雑(^_^;)。 [映画:ホラー・サスペンス]

ミラーズ (完全版) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD
6.5点

ニューヨークにある、大火災により廃墟と化したデパート。
元刑事であるベンは、そのデパートの夜警を勤めることに。
廃墟と化し荒れ果てたデパートの中にあって、鏡だけが、綺麗に磨かれていた。
前に勤務し、怪死した夜警が、鏡に病的なまでに固執し、磨いていたという。
夜、デパートの中を見まわっていたベンは、鏡の中に、恐ろしい幻想を見る。
そして、妹が謎の死を遂げ、ベンの妻子にもその魔の手が・・・。
デパートの鏡には忌まわしい事件がまとわりついていた。
鏡からのメッセージを遂行できなければ、待つのは死?
家族を守る為、メッセージを遂行しようと、ベンは奔走するのだが・・・。

鏡の中に潜む邪悪な存在。
それらがちらほらと見え隠れし、現実に影響をおよぼす時、恐ろしい災いを引き起こす。
その辺の、雰囲気は映像的にもかなりよくて、雰囲気は満点。

ただ、展開がかなり雑で、詳細を省いて、名場面だけを集めた「ダイジェスト版」的な印象が残るのが残念。

夜警の最中、恐ろしい体験をしたのに、その後の心理描写はほぼなく、また普通に夜警に行くとか、
観賞している側からは、「ここは怪しい」って思える場所、でも登場人物には、
それはわからないだろう・・って場所を、あっという間に見つけたり(途中、試行錯誤があった、
もしくは、何かヒントに気がついたというのを匂わせる演出が無い)、
主人公に協力するのを拒み、脅されて連れ去られた老婆が、次に登場するシーンでは協力的に
なってたり(途中、説得されたらそうなっても不思議じゃないんだけど、その辺の描写が全く無い)・・
と、想像すれば、「まぁなんかあったのかなぁ??」とは思えるんだけど、映像的には
全く説明が無いので、「ダイジェスト版」っぽい、ほんとに。

補足的な描写が無いので、逆に、見せ場的演出が続いて、映像的にはいいし、盛り上がるんだけど、
ストーリー的には、モヤモヤしたものが残る。

あと、鏡の中の邪悪な物、鏡の中にいたままの方が強んじゃね?ってのが、一番問題か(^_^;)。

「鏡の中に潜む恐怖」って部分の演出、前半は割りといい感じで出てるので、
その辺を楽しみたいなら、観てもいいかな?

「ザ・ベイ」バリー・レヴィンソン監督:突然の奇病にパニックにおちいった小さな町をファウンド・フッテージで描く! [映画:ホラー・サスペンス]

ザ・ベイ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: DVD
7点

メリーランド州チェサピーク湾沿いにある小さな港町クラリッジ、2009年の独立記念日。
新米ジャーナリストのドナは、小さな港町が独立記念日で盛り上がるのを取材していたが、
体に酷い水ぶくれができ、苦しんでいる女性を見かける・・・。
そして、カニ食い競争や水遊びをしている人々、子ども達にも異変が。
その上、街のあちこちで死体が発見され、連続殺人事件も勃発か??
体調を崩す人が、うなぎ登りに増え、町はパニックに陥り、人々は次々に倒れていく・・・。
ドナとカメラマンの撮った映像を通して、クラリッジの独立記念日の惨劇が語られる、
ファウンド・フッテージ形式の作品。

「政府によって隠蔽されていた映像」という設定で、ドキュメンタリータッチの展開の作品で、
いろいろな事実が積み重なり、じわじわと真相が判明、でも状況はどんどん悪化し緊迫感も上昇
ってタイプのストーリー展開が好きなので、点数高めになってますが、
このタイプがあまり好きじゃないと、ある程度ストーリー展開が読めちゃうので、
もうちょっと点数辛めになるかも(^^;)予定調和タイプというか。

最初に祭りで賑わっていた港町。
しかし、あちこちで死体が発見され、連続殺人事件か??と調査している間にも、
どんどん奇病が広まり、死体が増え、病院もお手上げ状態に・・・、最初の賑わっている
平和な田舎の港町から、街の機能が停止し、死体が転がる死の町へと、
短時間にどんどん変貌していく様が面白かった!
かなりグロイ死体もでます。

ドキュメンタリータッチホラーが好きな人にお勧め(^-^)ノ♪

「リーピング」監督スティーヴン・ホプキンス:出エジプト記の十の災いをを元にしたオカルト。佳作♪ [映画:ホラー・サスペンス]

リーピング 特別版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
7点

レンタル店で、よく見かけていたんだけど、どうもパッケージに惹かれず見なかった作品。
何故か旦那がかなり前にテレビで放送されたのを録画してたので見たら、予想より面白かった♪

「出エジプト記の十の災」をベースにしたオカルト・ホラー。
昔宣教師だった主人公キャサリンは、夫と子どもの死をきっかけに信仰を捨て、
「神の奇跡」と言われる事例を科学的に解明する科学者になった。
かつての宣教師仲間から、キャサリンの写真の顔の部分が突然燃え出し、
冥界の神であるケレスのシンボルが浮かび上がったと警告の電話があった直後、
キャサリンの元に、小さな村からの依頼が。
ローレルという少女が兄を殺してから川の水が赤くなり、ローレンが引き起こした災いだと
村で騒動になっている。
少女の身が危ないので、川の水が赤くなったのを科学的に解明して欲しい・・というものだった。
助手のベンと共に「ヘイブン」に調査に向かったキャサリン。
真っ赤に染まった川の調査をしていると、突然空から死んだ蛙が降ってくる。
水が血に変わり、蛙が降り、ブヨやウジが発生・・・「出エジプト記の10の災」を
なぞったような現象が次々に起きていく村。
この現象をキャサリンは科学的に証明できるのか??

「10の災」を模した怪現象が、次々に起きる状況というのは、不吉さ満点、その上「10という制限」が
あるので、カウントダウンの緊迫感もあり、面白く見られました。
ローレン役のアナソフィア・ロブが美少女で(この映画だと特にキレイかも。
チャーリーとチョコレート工場のガム中毒バイオレット役の時はそれほど美少女!とは
思わなかったから)、それも良かった♪
パッケージの絵は、ローレンなんですよね。

難点は地味なことかな?
大きな盛り上がりが無く、ドラマチックな要素も少なく、淡々とストーリーが進むので、
面白くはあるけど、感動!すごい!って部分はあまりない。
でも、なかなかの佳作ではあったので、オカルト・ホラーが好きならお勧め(^-^)ノ♪

「AAAH! ゾンビーズ!! 俺タチだって生きている」監督マシュー・コーネン:ゾンビ一発ネタもの。最初だけ笑える(^^;) [映画:ホラー・サスペンス]

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4.5点

アメリカ軍が超人を作ろうとして開発した薬で、兵士がゾンビに。
隠蔽工作として薬を破棄しようとしたが、薬の移動中事故が起きてしまう。
事故現場近くのボーリング場で働く男女4人が、その薬を摂取してしまい、ゾンビ化。
しかし、彼らは自分達がゾンビ化したことに気がつかず・・・。

傍目からは姿も動きも、ゾンビにしか見えないのに、ゾンビになった者達同士は、
互いが普通に見えるってのがポイント。

本人達は、さっそうと歩いてるつもりが、現実はうめき声を発しながらゾンビ歩きしてる。
会話もゾンビ同士だと普通にできるが、普通の人から見ると・・・。

現実とゾンビ化した4人の視点で交互に描かれる同シーンのギャップが笑えます
(つっこみどころは満載ですが)。

しかーーし、コメディホラーで、笑えるメインが、その部分だけってのが厳しい。
ギャップに笑えるのは、最初だけ。
何度も、何度も繰り返し、現実と彼らの主観との違いを見せられても・・・・
後半は飽きます。

他にも多少ギャグが盛り込まれているけど、それほど笑えず、その上、感動ストーリーも
入れたいのか、ゾンビになった2人の恋愛ドラマとか、今までの人生への懐古とか、
これからの運命への意気込みとかが、凡庸な長いセリフで語られて辟易。

もうちょっと演出が上手なら・・・と思ってしまった。

結局、最初に一発ネタで笑って、後はタルイ・・・という映画でした。
地味に面白くなかった(-_-;)。

「キャビン・フィーバー ペイシェントゼロ」監督カーレ・アンドリュース:「キャビン・フィーバー」(監督イーライ・ロス)の新作だけど別物 [映画:ホラー・サスペンス]

キャビン・フィーバー ペイシェント・ゼロ [DVD]

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4点

奇才イーライ・ロスの処女作「キャビン・フィーバー」(リンク先感想)の新作。

今回も、旅行先でウィルスによる致死の病に恐れ慄く若者達の話ではあるけれど、
登場人物の個性が弾け、微妙にずれていく登場人物たちの行動と、ストーリーが、
不協和音も重なるとそこに見たことの無い世界を産む!と感心させてくれたイーライ・ロスの
「キャビン・フィーバー」とは全く別物。

監督が変わると、同じような粗筋でも、地味でつまらなくなっちゃうんだなーと思える作品でした。

元々一作目も、登場人物は少なく5人の主要登場人物と、数人程登場する脇役達の話で、
粗筋だけだと、とっても地味。
皮膚が爛れ、腐り落ちるウィルス性の病とはいっても、パンデミックが起きているわけでも、
予兆があるわけでもなく、数人の男女が人里離れたコテージでパニックに陥るだけの話だし。
でも、そこにイーライ・ロス・テイストが入り、予想がつかない方向に話が展開して面白かった。

「キャビン・フィーバー ペイシェントゼロ」は、

ウィルスの研究所がある立入禁止の島に、バカンスとして来てしまった4人(男3、女2)。
海でシュノーケリングを楽しもうとすると、そこには大量の魚の死骸だけが・・・。
少し前、その島では、ウィルス感染が起き、数は少ないが住人や観光客が死んでいた。
研究所はそれを隠蔽。
たった一人の生き残り、ウィルスに対して免疫を持つと思われる男を、その島の研究所に監禁し、
薬を開発しようとしていた。
バカンスに来ていた中で、海で泳いだ2人の皮膚が爛れだし、救助を求め、
研究所内に侵入する若者達だったが・・・。

というような粗筋。
研究所が出てきたり、前作よりもう少し大掛かりにはなってても、内容的には地味で
盛り上がりに欠け、面白みも無い内容。
使い古されたネタが羅列された、昔のホラー映画・・・って感じ。

見せ場は、皮膚が爛れゾンビみたいになった女性2人のバトルシーンかな?
特にストーリーに影響も無い、どうでもいい部分なんですが、そこは凝ってた(^_^;)。

イーライ・ロスの「キャビン・フィーバー」の新作と期待して見ると、がっかりします(私がそうだった(^^;))。

「インシディアス2」監督:ジェームズ・ワン:完全に1作目の続編!雰囲気造りは相変わらず上手だけど・・・ [映画:ホラー・サスペンス]

インシディアス 第2章 [DVD]

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6.5点

「インシディアス2」は、映画「インシディアス」(リンク先感想)の完全な続編。
「インシディアス」を見ていなくても楽しめるけど、「インシディアス」を見た方が絶対楽しめます。

↓に、「インシディアス」のネタバレがあるので、「インシディアス」をまだ見ていない方は、
読まない方が無難です(^^;)。
「インシディアス」の方が、「インシディアス2」より面白かったと、私は思うし。










------------------以下、「インシディアス」のネタバレが若干あり--------------------------------

ルネとジョシュのダルトン夫妻。
引っ越した家で、息子ダルトンが、原因不明の意識不明状態に。
特別な能力を持つダルトンは「何者」に囚えられていたのだ・・・。
家を引き払い引っ越した先でも続く怪異。
そして、戻らないダルトンの意識。
しかし、霊能力者エリーゼの犠牲はあったが、ダルトンを無事取り戻すことができたランバート一家。

↑ここまでが「インシディアス」のストーリー。

やっと平穏が訪れるかに思えたが、ランバート一家への厄災は終わってはいなかった・・・。

という展開で「インシディアス2」は始まります。

霊界に通じる世界に飛べる能力を持ったダルトン。
1作目でダルトンを救うために、昔封印した同じ能力を呼び覚まし、霊の世界へと入った父親ジョシュ。

しかし、ジョシュは霊の世界から、何者かを連れて来てしまっていた。
何者かに憑依されるジョシュ。
家では突然ピアノが鳴り、白いドレスの女性が徘徊・・・・次々と怪異が起きる。
そして、まだ乳児である末の娘に危険が・・・。
ジョシュに憑依している霊は何者なのか?
そして、霊能力者エリーゼは既に亡く、ジョシュも憑依されてしまっている今、この怪異と誰が闘うのか??

突然鳴るピアノや子供のオモチャ、鏡にうつる白いドレスの女・・・ゾゾゾっとさせる演出は
ジェームズ・ワンらしく、相変わらず上手です。
前半は、ドキドキ、ゾワゾワしながら見ることができました。

ただ、中盤を過ぎると、ジョシュに取り憑いた霊が誰のものなのかの調査の進行と、
家での怪異、ジョシュの変貌などが、交互に語られる為、緊迫感が削がれがち。
ストーリー的にはちょっと凝ってるんですが、要素を入れ過ぎ?
要素が多い分、駆け足で状況説明とか、謎の解決が行われちゃったのも、緊迫感にかける理由かな?

また、1作目でも思ったんですが「霊の世界」みたいなのがチープで(^_^;)。
そのシーンになると、「お化け屋敷」に入ってるような印象を受けちゃう。

最後まで諦めず闘うジョシュ(ヒーロー)とルネ(ヒロイン)、家族で協力しあう、エリーゼという
強い味方が存在するなど、おどろおどろしい陰惨なホラー映画というよりは、
エンターテイメント性が高いホラー映画という印象。
モダンホラー作家のディーン・R・クーンツの作風を思い出した。

私はもうちょっとおどろおどろしいのが好きなのもあって、2作目はイマイチ。
でも、そうじゃなければ、普通に楽しめるホラー映画な気がします。





「ダークスカイズ」監督スコット・スチュワート:お化け屋敷ものに一捻り・・・どうもチグハグ。 [映画:ホラー・サスペンス]

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5.5点

「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」(リンク先感想)のスタッフ制作。
この作品の前に見た「死霊館」(リンク先感想)も、「インシディアス」のスタッフだけど、
「死霊館」は監督が同じ。
こちらは「スタッフ」が同じらしいけど、ジェームズ・ワンの名前も、
「パラノーマル・アクティビティ」のオーレン・ペリの名前も無く、
名前のあまり知られてないスタッフ制作なのか?

男の子を2人持つパレット一家。
しかし、父親のダニエルは失業中で、母親のレイシーの働きに頼っている。
職が決まらず、住宅ローンも滞納。
徐々に経済的に追い詰められていく、ダニエルとレイシーの間には不穏な空気が。
そんな時、深夜、冷蔵庫の中が何者かによって荒らされる事件が起きる。
その後、奇怪な光の模様を描くオブジェが作られ、飾ってあった家族の写真が無くなり、
鳥の集団が、パレットの家に次々と衝突し、死ぬ事件まで。
そして末の息子サムは、「サンドマン」という名前を口にする・・・。

お化け屋敷ものですが、家の中の怪異に追い詰められるだけでなく、
経済的に困窮し、子供のセラピー料金の事ですら悩み、夫婦喧嘩が頻発、
上の息子ジェシーは思春期で反抗期、その上、児童虐待の疑いまでかけられ、
近隣の目も冷たく・・・・と、平行して現実世界でも追い詰められていく様子が描かれてます。
ただ、現実世界で追い詰められていく方がリアルで、家の中のちょっとした怪奇現象が霞みがち。
結局現実世界で追い詰められたことが、怪奇現象とあれこれリンクするわけでもなく、
嫌な雰囲気を盛り上げるためだけ・・・というのも、ちょっと肩透かし。

ここからネタバレなので、読みたい方は反転で。

で、結局、怪異は、宇宙人がさらうに来る前兆現象。 心霊ではなく、SF。 でも、科学力が非常にあると思われる宇宙人なのに、何で冷蔵庫をあさったり、 家の中に夜中に入り込んでウロウロしたり、いろんなことするかは謎。 「恐怖につけ込む」ってあったけど、悪魔じゃないんだし。 作中に「実験用のマウスに、研究者の気持ちはわからない」という説明があるけど、 その説明だけでは、どうにも納得できない理不尽さが。 「悪魔」を「宇宙人」に置き換えて、「宇宙人は理解不能」という理由をつけただけって印象。 まだ「悪魔」の方が、納得できたよ(^^;)。

ネタバレ終了。

お化け屋敷もので、「家の中の怪異」「子供に襲いかかる脅威」「家族愛」などが中心になっているのは、
少し前みた「死霊館」(リンク先感想)と同じ。
出来の良い「死霊館」の後に続けて見てしまったというのが、より評価を低くしてるかも(^_^;)。
「死霊館」は、よくある題材を上手にまとめていたし、登場人物の描き方もプロトタイプだけど、
それがシナリオによくマッチしていた。
それに比べると、本作は一捻りした割には、それが上手く行っておらず、
あちこちに散りばめられてるエピソードも、上手くストーリーの流れにマッチしてないで、
浮いてるというか、とってつけた感が強いエピソードがいろいろ。
いろいろ入れすぎて、まとめ切れず・・・という印象の映画。

そういう側面が無くても、大元のストーリー自体も、突っ込みたくなる気持ちが強くなる内容だったし。
ただ、バカ映画っていうほど破綻はしてない、微妙な凡作って感じ(^^;)。

予告は面白そうだったので、期待外れだったな~。

「死霊館」監督ジェームズ・ウォン:正統派、心霊・お化け屋敷物!正統派でもすごく面白いO(≧▽≦)O! [映画:ホラー・サスペンス]

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7.8点

「SAWシリーズ」「インシディアス」(リンク先感想)などのジェームズ・ウォン監督による、
オカルト・ホラー映画。

「インシディアス」も正統派お化け屋敷もので、面白かったけど、今回も傾向は同じ。
でも、「インシディアス」よりも、熟れていてより面白く観ることができました(〃∇〃)♪

時代は1971年。
池の畔に建つ中古の家を手に入れたペロン一家。
以前より広い家に期待を膨らませ、5人の娘と共に引っ越してきた。
しかし、飼い犬は何かに怯え、家の中には入らず、また入り口を板で打ち付けられた地下室が・・。
その上、家中の時計は3時7分で止まり、外よりも冷え込む室内には死臭のような臭いが・・・。
次々と襲ってくる怪異に、一家は怯え、心霊現象研究科で、いろいろな心霊現象を解決してきた
ウォーレン夫妻に助けを求める・・・・。

粗筋だけ読むと、本当に本当に今までもよくあった、使い古されたような話なんですが、
ストーリー展開のテンポがよく、また登場人物も魅力的に描かれ、メインのペロン家のストーリーと
平行して描かれる、心霊研究家ウォーレン夫妻についてのサブストーリーも面白く、
メリハリのあるストーリーになっており、よくあるストーリーがベースになってても、
こんなに面白く、ドキドキする展開になるんだーと関心しつつ鑑賞!

すごく新しいことはやってないですが、基本をしっかり踏まえ、丁寧に話が描かれ、
ゾクゾクするようなオカルト的演出も上手く、すごくよくできた秀作(〃∇〃)♪
1971年が舞台という、レトロ感も雰囲気を上手く盛り上げてます。

また5人姉妹の中でも、下の2人の姿が愛らしく撮られてるのもいい♪
5人の娘さんたち、画面の中にはいるけど、アップの映像は少なめ。
でも、ここっ!って時に、アップになる、下の娘2人が可愛く、子供の想う親の気持ちに共感しやすい。

スプラッタ描写はほとんど無く、お化け屋敷物正統派オカルト・ホラーが好きな人にとてもお勧め(^-^)ノ。

「_| ̄|○」のクリップを並べてみると・・・ [映画:ホラー・サスペンス]

clipp1.jpg
絵文字の「_| ̄|○」(orz)のクリップを発見!
思わず購入。
280円。

こっ、このクリップ、あれに似てる・・・・・。
ついつい並べてみる。

clipp2.jpg
やっぱり似てる~!

最近見て、あまりの凄さに大興奮だった映画「ムカデ人間」「ムカデ人間2」(リンク先感想)にっ!

わざわざ黒い折り紙を必死で探して、こんなの作ってしまって、
気持ち的には「_| ̄|○」感があるけど、それでも、かなり似てる雰囲気になったので大満足(〃∇〃)!

8個入りなので、8人合体までできます(笑)。
「ムカデ人間2」は12人合体なので、足りないけど。
そして、まだできていない「ムカデ人間3」は100人合体の予定らしいので、もっと足りない(笑)。


「V/H/Sシンドローム」POV方式のオムニバスホラーフィルム集:たるい→タルイ→タルイ・・・・そして画面酔い(-_-;) [映画:ホラー・サスペンス]

V/H/Sシンドローム [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD
3点

ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や「クローバーフィールド」のように、登場人物が撮影しているという
体裁をとった「POV方式」のホラーショートフィルムを集めた映画。

ある屋敷からビデオを一本盗み出すように依頼された若者たち。
しかし、盗むべきビデオをチェックする為、ビデオの映像を再生してみると、
そこには恐るべき内容が写っていた・・・・・・・・・。

メインのストーリー+ホラーショートフィルム5本の計6話仕立て。

「POV方式」は、上手に使うと実話っぽさや、臨場感を演出できるけど、
この「V/H/Sシンドローム」失敗すると・・・の、見本のような作品(^_^;)。

テレビでたまに放送される「実録怪奇映像」、それの怖い部分だけじゃなく、その前のどうでもいい
日常生活、導入部も延々と入ってるって感じ。

自分撮りなので、状況説明も、カメラを覗きこんで、自己紹介したり、状況説明をしたり・・・、
そして、どうでもいい日常風景が続き(本当にこれが長い)、やっとホラーシーン・・・・あらら終わり・・・
ってのが、フィルムが切り替わる度にあり、とにかくタルイ!

本当に盛り上がる怖いシーンまでの、どうでもいい部分を何度も何度も見せられたって感じ。
それも、監督6人がそういうバランスを考えず勝手に撮ってる感じで、敢えて狙ってお揃いにしてるのか!
と思えるほど、同じような似たような展開の、タルイタルイ導入部分。

次のビデオが始まると、ワクワクするというより、「げー、またタルイ展開が始まるのか・・・」とゲンナリ(-_-;)。
ストーリーも、それほど面白く無いし。
それが6回!!

その上、自分撮りの映画には付き物の、画面ぶれぶれ状態がすごく、
珍しく画面酔いして、途中で気持ち悪くなった。

たるくて、面白くなくて、酔って気持ち悪い・・・と三拍子揃ったダメダメさ。

内容は以下の6作品。
「TAPE56」←最初~最後までのメインの作品なんだけど、これがあまりにもたるくて。
これがもうちょっと巧くまとまってれば・・・とも思う。
「AMATEUR NIGHT」←2作目は、「TAPE56」と傾向が似てて、若者のどんちゃん騒ぎが最初に続き、
「タルイ」という気持ちに拍車。
「SECOND HONEYMOON」←地味
「TUESDAY THE 17TH」←湖の側の殺人鬼の話。6作品の中では一番テンポもよく面白かった。
「THE SICK THING THAT HAPPENED TO EMILY WHEN SHE WAS YOUNGER」←アイディアは良い。
「10/31/98」←ハロウィン時に迷い込んだ、怪しい屋敷の話。
だれだれの上、気持ち悪い状態で見たので、あまり印象に残ってない。
そんなに悪い話ではないんだけど・・・。

ということで、感想をまとめてみると、最初の3本があまりにもたるくて、面白く無く、
後半頑張ってるのを消しちゃってる感じも。
でも、やっぱりトータルではタルイ。

2作目もでるようだけど、観ないかなぁ。

「ムカデ人間」「ムカデ人間2」超悪趣味な映画シリーズ2作。2作目の方が「嫌悪感、変態趣味どっちもグレードアップ!」なのがすごい( ̄△ ̄;) !! [映画:ホラー・サスペンス]

ムカデ人間 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: トランスフォーマー
  • 発売日: 2012/02/02
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7点

ムカデ人間2 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: トランスフォーマー
  • メディア: DVD
7.5点

あまりにもあまりにもあまりにも内容が「悪趣味」なせいで、
話題になった映画「ムカデ人間」シリーズ。

ムカデ人間というと、「ドクター秩父山」(田中圭一著)の吉岡くんを思い出す。
全身タイツ姿の美形で、同じく全身タイツ姿の人々と肩車してつながり、ムカデ人間してるという。
まぁ、これはこれで「悪趣味」ではあるんですが、この映画「ムカデ人間」は、
「ムカデの吉岡君」の悪趣味度合いなんて、消し飛ぶぐらいの悪趣味さっ!!

この映画の「ムカデ人間」とは、人間の口と肛門を連結させたもの(こちらのサイトが詳しい)
この笑っちゃうほど、トホホ感がある「ムカデ人間」の設定。
_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○←こんな感じで人をつなげる。

設定があまりにもすごくて笑えるので話題(トマトが人を襲う「アタック・ザ・キラートマト」のように)
になってるだけ、観たら内容はチープで肩透かしなんじゃないかと思ってたんですが、
実際見てみると、内容もかなり来てました\(◎o◎)/!

----------------------------------------------------------------------
一作目「ムカデ人間」は、シャム双生児切り離し手術で有名なドクターが、
新しい生命体を創造しようと、人をさらってきて手術しちゃう話。

ドクターのマッドサイエンティストぶりが素晴らしい!
とにかく、嬉しそうに、残虐な行為とか手術を行います♪
また、ムカデ人間の手術をされた後の、チープ過ぎる映像もすばらしい。
ムカデ人間のトップに抜擢された日本人の大根ぶりも、これまたいい味になってます。

ということで、一作目は、マッドサイエンティストのキャラクターを楽しむ映画って感じ。
ちょっとコミカルな要素も入ってて、笑えます。

--------------------------------------------------------------------

で、問題の2作目「ムカデ人間2」。
いやーーー、これは、もろにもろに生理的嫌悪感を直撃する内容でした。

映画「ムカデ人間」を見た男が、それを実際にやろうとするという話。
それも目指すは3人合体ではなく、12人合体ヽ(lll゚Д゚)ノ!

主人公の男が、チビで巨漢で目が飛び出てる・・・フリークス。
幼児性と加虐性を併せ持った狂ったフリークス、マーティンが主人公。
よく、こういう俳優を見つけたなーと思うほど、動作1つ1つ、表情1つ1つが気持ち悪いです。
子供の頃父親に性的虐待を受けて歪んでしまった心の狂気も、すごくにじみだしてるし。

マーティンは、映画「ムカデ人間」のビデオを繰り返し繰り返し見て、手術を学習。
医学的知識は全く無く、「映画で学習」

1作目では、清潔に管理された手術室で、名医の手によって行われた「ムカデ人間手術」。
2作目は、どこかの薄汚い倉庫で、映画で得た知識を元に、麻酔無し、道具は大工道具や
台所用品で行われるムカデ人間化手術・・・・・。
もう、それだけで痛そう(>_<)。
主人公狂ってます。

展開はかなり強引で、人を集める時の展開などは、不条理さも蔓延してるんですが、
マーティンの狂気が溢れるこの映画、「生理的嫌悪感満載の悪夢」を見ているようで、
本気で気持ち悪い。

2作目は白黒映画なんですが、「汚物」だけ色がついてたりするし(-"-;A・・・。
2作目は、本気でキてますっ!!
2作目を楽しむために、1作目を観るっ!!って感じ。

見るなら是非是非、1作目、2作目、続きで観て下さい(^-^)ノ!!

ホラー映画は、私に付き合って大量に観ている旦那ですら、2作目は気持ち悪くなったと言ってました。

「キャビン・フィーバー」イーライ・ロス監督:異才イーライ・ロスらしい、斬新過ぎる展開に興奮(笑)! [映画:ホラー・サスペンス]

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7.8点

問題作・迷作「ホステル」(リンク先感想)の監督、イーライ・ロスの
「キャビン(山小屋)」を舞台にした、サスペンス・ホラー!

「ホステル」も異色な作品だったけど、これまたイーライ・ロスらしい、
独自の感性が生かされた異色作!
普通の「キャビンホラー」とは、一味も二味も違います。

「キャビン・フィーバー」って、「山小屋でフィーバー(サタデー・ナイト・フィーバーのイメージ)!」とか
思ったら、旦那に「フィーバーって、熱病の意味の方じゃ」と訂正された(^_^;)。

そう、この作品、キャビンにバカンスに行った男3人、女2人のグループが、謎の感染症に
かかるという恐怖を描いた作品。
「フィーバー」は熱病を意味、でも異様な状態にグループの5人が「熱狂」というか、
混乱した状態に陥る様も描いてます。

5人が泊まるキャビンに、謎の感染症におかされた浮浪者らしき男がやってくる。
腐りただれた皮膚、周囲に吐き出す血・・・・。
感染を恐れた彼らは、その浮浪者を追い払う際、誤って浮浪者に火をつけてしまう・・・。
そして、メンバーの1人が感染した・・・・。

ストーリーの粗筋は、「これで怖くなるのかしら??」って感じなんですが、
とにかく、登場人物の行動やキャラクターが斬新!
全然先が読めない展開。

5人のメンバーの1人に、性格が壊れた男が入ってます。
メンバーは、男女のカップル1組、もう一人のメンバーの女性に片思いする男と、
それを曖昧な態度で翻弄する掴みどころが無い女性、そしてもう一人が、性格が壊れた男。

途中に買い物で寄った店で、お菓子を万引きしたり、カップルの部屋を覗き見したり、
性格的にもルックス的にもあぶれちゃうタイプで、1人リス狩りに行って、
キャンプファイヤーをやり、火事を起こしそうになったり、リスと間違って、病気の浮浪者を
エアガンで撃ち、助けを呼ぶからとその場を離れ、その後は知らん顔したり。
ドラえもんのジャイアンみたいな超自己中心的な性格、でも仲間に対してはちょっと気弱ってタイプ。

で、1人が感染して、周囲に助けを呼びに行こうとするんだけど、周囲の住人も、
どこか一本・二本ネジが外れたような、普通なのに普通じゃない性格。
見回りに来た警官は、完全にいかれてるし、状況が悪化するにつれ、
5人のメンバー達も、どんどん行動がずれていく為、先の展開が読めない。

ホラー映画では、登場人物の行動が、状況を悪くするだけのもので、
「何故こんな行動を??」って突っ込みたくなることはよくあるんですが、
それらが、積み重ねられ、どんどんストーリーが変な方向にずれていくさまは、
イーライ・ロスならでは。

「えっ?(゚_゚;)」
「ええっ、何故こんな行動を・・・(゚_゚i)!!」
「えええーーーー何この人、変( ̄△ ̄;)?? !!」
「ええええええーーーーーーーーーー何で~~~ヽ(lll゚Д゚)ノ???」
って、感じの展開になり、不協和音も続けば、一つの作品になるっ!って感じ。

「感染症よりも、人間の持つ狂気の方が怖い」って月並みなまとめになっちゃうんですが、
その「狂気」の出し方が、変なセンスの映画なので、じわじわじわじわ来る狂気で、
それがいいっ!
「ホステル」と同じように、見終わった後、しばらく後を引く映画です。
この怖さは、観なきゃわからないっ!

「キャビン(山小屋)」が舞台のホラーをたくさん観てる人なら、その斬新な展開を楽しめるはず(笑)。
でも「変」「登場人物が逝ってる」のが楽しい映画なので、好き嫌いがはっきりでそうな作品。
観る人をかなり選びそう。
私は好きです♪

「死霊のはらわた(2013年リメイク版)」フェデ・アルバレス監督:教科書みたいな、正統派オカルト・ホラーになってた\(◎o◎)/! [映画:ホラー・サスペンス]

死霊のはらわた [DVD]

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7.3点

1981年に公開され、スプラッタ映画ブームを引き起こしたというサム・ライミ監督の
死霊のはらわた」。

バカンスで訪れた山小屋。
地下室で見つけた呪文が録音されたテープを再生してしまった為、
邪悪な死霊が蘇り、メンバー達は次々に取り憑かれてしまう。

公開当時「スプラッタ!」「すごい!!」とか前評判に惹かれ(きっと宣伝)劇場で観たけど、
「悪魔のいけにえ」(これはある意味斬新ですごかった)とか、
ゆっくり動く死者ゾンビを世の中に送り出した「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」とか、
「ゴアのゴットファーザー」と呼ばれるハーシェル・ゴードン・ルイス作品(「2000人の狂人」は傑作!)
とか、当時ホラー映画を見まくってたので、すごく普通な印象だった。

で、今回見たのはそのリメイク版。

バカンスではなく、ヒロイン・ミアの薬物中毒の治療の為に、人里離れた山小屋を訪れた5人。
禁断症状の苦しさから、何度も挫折しているミア。
しかし、ミアは過剰摂取で一度心臓が止まった事もあり、仲間たちは、
今回の治療をなんとしても成功させたいと思っていた。
そんな状況の中、地下室で見つけた人肌で装丁された本に書かれていた呪文を読んでしまったことで、
邪悪な死霊を目覚めさせてしまう・・・。
それは最初に、ミアに取り憑く。
恐れ慄くミアだが、仲間たちは、禁断症状だと思い、真面目に取り合わない。
そして他のメンバーにも次々と憑依、惨劇の幕があがる・・・。

すごく真面目に作られたオカルト・ホラーって感じです。
「スプラッタシーン」「痛いっ!」ってシーンも、多めだけど、そこにも真面目に作ってる感が。

麻薬の禁断症状・・・って誤解で、仲間が状況の変化に気が付きにくい設定を作ったりとか、
ストーリーも、この手のB級ホラーにありがちな、突っ込みどころ満載って感じにはなってない。
登場人物も、あまり癖がなく、真面目にミアを心配する仲間と、これまた真面目なミアの兄。

あまりに均一なので、兄が最後まで残るのは予想がついたけど、
他の人がどの順番で・・・って「死亡フラグ予想」が立てにくかった。

ストーリーに絡む部分は、しっかり語られてる・撮られているんだけど、
脱線みたいなのが全然ないので、登場人物の個性が全然見えないのは残念
(ちょっとした会話や、サブエピソードが人物に深みを与えるんだけど、そういうのが無い)。
その分、登場人物に思い入れできず、恐怖感が弱かった。

でも、ラスト近くまでは、多少突っ込みどころはあったにせよ、大きな破綻も無く、
セオリーを踏んで、キチンキチンと作られてて、これはこれで「入門編」みたいでありかな?って感じ。

しかし、ぶっ飛んだ「死霊のはらわた」のリメイクとしては、あまりにもキチンとしてるのを
ぶち破ろうとしたのか、最後の最後に、ブチ切れた展開が。
それが別の映画をとってつけたみたいで、超違和感(-"-;A。
無理に盛り上げなくても・・・・・・感が、すごく残った作品。

これを観返して、オリジナル「死霊のはらわた」は、パワーはあったなぁと、しみじみ思ったりもした。
その内オリジナルを観返してみるかな?
今観たら、もしかして面白いかも。
当時、劇場まで行ったくらいだから、期待が大きすぎたのかもしれないし。

「キャビン」 ドリュー・ゴダード監督:バカンス先で男女数人のグループが・・ってよくあるホラーと思ったら・・監視されてました。笑えました! [映画:ホラー・サスペンス]

キャビン [DVD]

キャビン [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD
7.3点

ホラーの王道と言えば、「13日の金曜日」「死霊のはらわた」・・・etc、バカンスに出かけた
男女数人のグループが、殺人鬼とか、悪霊とかに襲われて、次々に殺されていく展開。

この作品も、男3人女2人のグループが、湖の畔にあるキャビンに遊びに行き恐怖が・・・という、
王道の展開なんですが、それだけでは無かった!
5人は、このキャビンに来るように誘導されており、キャビンでの行動もすべて監視。
彼らを監視する人々の目的は??

サム・ライミの「死霊のはらわた」、その他のホラー映画へのオマージュも散りばめられ、
王道ホラーのおどろおどろしい映像と、監視する人々の近代的、そして変に事務的な姿の映像の、
アンバランスさがステキ!

ドキドキ怖いっ!!←王道ホラーシーン
彼らは、真面目に何をやってるんだ??←監視シーン

と、怖いのと、笑えるのシーンが交互に来るのがいいです。

お約束、カップルが夜の屋外で良い雰囲気に・・・でも、そこに恐怖が忍び寄る・・・ってなシーンでは、
監視スクリーンの前に、組織の人間が大挙して集まり、スクリーンを食い入るように見つめてたり(笑)。
結局、その時は、ことに及ばず、みんながっかり(笑)←持ち場に戻れと解散させられた。

組織の計画は、全世界で同時に行われており、日本からの中継は、「ああ確かに日本だ」って
感じでした(笑)←他の国はすべて失敗して、残っているのは日本とアメリカだけという設定。

ラストが、かなりグダグダ(「8時だよ全員集合」を思い出した(^^;)例え古すぎ?)になっちゃったのは、
残念だったけど、ホラーパロディものとして、とても楽しめました(〃∇〃)♪

「ノー・ワン・リブズ(NO ONE LIVES)」北村龍平監督:強盗団VS殺人鬼!日本人監督によるホラー・サスペンスのハリウッド作品!面白いっ! [映画:ホラー・サスペンス]

NO ONE LIVES ノー・ワン・リヴズ [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: Blu-ray
7.8点

見終わった後「スタッフロールに日本人名が??」と思ったら、監督は日本人の北村龍平。
でも、日本人が関わってるとは、言われなければわからない、見た目は生粋の洋物ホラー・サスペンス!

実写デビルマン」から続く、ビデオレンタルループで借りた作品。
いまのところ、これが一番おもしろかった♪

「デビルマン実写」<<<越えられない壁<<<「サイレントヒルリベレーション」<<<<<「フッテージ
<<<<「ノー・ワン・リブズ」という感じ。

この後も、何本か観てるけど、これよりは落ちる。

車での旅の途中、その地域を拠点とする強盗団に襲撃されるカップル。
拉致される男と女。
しかし、強盗団が襲った車の中には、もう一人、別の1人の女性が監禁されていた。
数ヶ月前に起きた十数人が惨殺された事件で、1人だけ行方不明になり、親族から多額の懸賞金が
かけられていた女性だった。
懸賞金の額の多さに盛り上がる強盗団のメンバー。
しかし、怯える女性が強盗団に言った言葉は・・・「全員殺される・・・・」。

基本になるストーリーの流れは、悪人に恋人を殺された&さらわれたヒーローが、
悪人たちをバッタバッタと倒すというものなんだけど、この作品、ヒーローが殺人鬼なので、
「強盗団VS殺人鬼」と、どちらも悪人という設定。

その上、強盗団の面々は、確かに凶悪だし、やってることも犯罪だけど、ファミリーの結束も硬く
人情もあり、むやみに地元で揉め事を起こさない、殺人も出来る限り避ける・・・と、
完全な悪ではない←1人困ったヤツがいるけど。
そして、殺人鬼の方も、残忍で狡猾、でも殺人の美学を持ち、クールでスタイリッシュな魅力が
あるという、どっちも悪いやつ、でもどっちも、ちょっと感情移入する部分があり、
どちらがやられても、ちょっと嫌・・・という、その辺のバランスが絶妙。

基本のストーリー由来の、悪人をバッタバッタと倒す爽快感もあるんだけど、
殺人鬼なので、殺し方は超残酷、また強盗団に捕まってる女性は、
元々さらわれて囚われてたわけだし、その女性を本当に助けようとする強盗団のメンバーがいたりと、
どっちを応援すべき??ってな、自分の心の揺れも、また新鮮で面白い♪

また殺人鬼の殺しのテクニック、強さ、美学も不思議な魅力があってアンチ・ヒーローものでもあります。

ストーリーより、キャラクターの魅力で楽しむ映画。
面白かった(〃∇〃)!!

それにしても邦題、英語のまんまなんだけど、日本人の監督なんだから、
もうちょっといい邦題が出なかったものか?

「フッテージ」スコット・デリクソン監督:家族4人が惨殺された家で見つけた8mmフィルム。そのフィルムが運んできた恐怖とは? [映画:ホラー・サスペンス]

フッテージ [DVD]

フッテージ [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

7.3点

ビデオレンタルをすると、返却する度に、次のを借りるというループができることがある。
で、現在ループ中。

きっかけは日本4大バカ映画の1つと言われる「デビルマン(実写)」(リンク先感想)のレンタル。
立て続けにホラー・サスペンス系のDVDを見ているけど、徐々に内容が面白くなってて嬉しい♪
まぁ、最初が、これ以上は下がなさそうな「デビルマン(実写)」だったってのもありますが。

「デビルマン実写」<<<越えられない壁<<<「サイレントヒルリベレーション」<<<<<「フッテージ」
って感じで、この「フッテージ」は面白かった(〃∇〃)♪
ちなみに、「フッテージ」の次に観たホラーサスペンスは、もっと面白かった!!
※追記:もっと面白いと思った「ノー・ワン・リブズ」の感想はこちら

「フッテージ」の粗筋。

犯罪ドキュメンタリー作家である主人公エリソンは、次の執筆の為、
家族5人の内、4人が庭の木に吊り下げられ惨殺、子供が1人行方不明になった
事件の舞台となった家に、妻と2人の子供と一緒に、越してくる。
その家の屋根裏部屋で見つけた、何本かの8mmフィルム。
最初に見たフィルムには、この家で起きた殺人事件、家族が木に吊るされて
殺されるシーンが写っていた。
そして、「プールパーティー」「バーベキュー」などのタイトルがついた残りのフィルムにも、
それぞれ仲睦まじい家族が、惨殺される姿が・・・。
数本のスナッフフィルムと、この家で起きた惨劇について、調べる内に、
共通点があることに気がつくが・・。

まず家族団欒風景の隠し撮り→惨殺シーンとなる、「スナッフフィルム」が、
おどろおどろしくて、すごくいい。
前半、次々に惨殺事件が8mmフィルムで映しだされる部分、
それを観る主人公エリソンの感じる、緊張感、危機感の高まり、
そして家族との不和、子供達の不可解な行動・・・と、いろいろな要素が絡まり、
観ている自分の緊張感も高まる。

後半若干盛り上がりに欠けるんですが、徐々に全容が明らかになる謎解きの過程や、
地味にジワジワと怖さが積み重なる展開がいい感じ♪
8mmフィルムとオカルト要素を、巧くまとめた作品で、楽しめました(〃∇〃)♪
オカルト・ホラー好きな人にお勧め(^-^)ノ♪

「サイレントヒル:リベレーション」マイケル・J・バセット監督:映像は前作と同じく雰囲気が出てるけど、それだけだ(-_-;) [映画:ホラー・サスペンス]

サイレントヒル:リベレーション [DVD]

サイレントヒル:リベレーション [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD
4.5点

少女シャロンが見る悪夢の中にでてくる「サイレントヒル」。
その街は、実在していたが、30年前の大火により廃墟となっていた。
娘シャロンの治療の為、その街を訪れた母ローズは、現実と恐ろしい闇が交互に支配する
「サイレントヒル」で、消えてしまった娘を探すことに・・・。

というのが一作目「サイレントヒル」の粗筋。
「サイレントヒル リベレーション」はその続編で10年後の世界。

一作目「サイレントヒル」は、ゲームが原作なせいか、どうもアドベンチャーゲームのような、
シナリオ展開(アイテムゲット感・フラグが立った感ありあり)で、緊迫感にかけてはいたけど、
闇が支配する世界の映像、演出、クリーチャーのデザインや動きなど、
とても雰囲気が出ている映像美を楽しませてくれた。

「サイレントヒル リベレーション」は、「サイレントヒル」から脱出できたが、その後、
謎の教団に追われ、名前を変えながら、各地を転々とするシャロンと、父クリストファーの話。
二度と「サイレントヒル」には近寄ってはいけないと言われていたシャロンだが、
父親がさらわれ、壁に残された血文字に「サイレントヒルに来い」と書いてあったことから、
再び闇が支配する悪夢の街「サイレントヒル」を訪れることに・・・・。

「サイレントヒル」の映像や雰囲気は、1作目同様、よくできてます。
でも、それだけ。
「サイレントヒル」であった、交互に闇と現実が支配するという設定が、ほとんど活かされず
(最初に闇が来た後、来たまんま)、「闇が来る時間が迫る恐怖」
「闇が去る時間まで逃げ切れるかという緊迫感」・・・等、
作品全体を覆っていた切迫感が無くなってしまい、「サイレントヒル」という街が持つ、
表裏一体の世界感の怖さもなくなっていた。

ストーリーも、見せ場の「映像」を演出する為だけの内容で、ブチブチと切れた印象。
最後も、盛り上がりにかけ、謎解き要素も殆どなし・・・・。

「サイレントヒル」を再訪するまでは、ちょっと盛り上がったんだけど、
「サイレントヒル」を訪れた後、シャロンは、ほとんど大きな危険にも遭わず、
さくさくと情報を入手し、目的地に到達。
窮地も思ったより簡単に脱出し・・・・ラストは他人まかせ・・と、うーんな展開。
「サイレントヒル」に入ってからは、映像の雰囲気の良さだけが、印象に残った。

2作目はダメという法則、今回も当てはまってしまった(-_-;)。

デビルマン(実写)」(リンク先感想)の口直しに観たこの作品、
「デビルマン」に比べれば、もちろん、格段にまともな映画でしたが(^^;)。

「貞子3D」英勉監督:酷いあまりにも酷すぎる・・・Σ( ̄ロ ̄lll)!!実写「デビルマン」と同等という話も・・ [映画:ホラー・サスペンス]

貞子3D 2Dバージョン(本編DVD)

貞子3D 2Dバージョン(本編DVD)

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2012/10/30
  • メディア: DVD

1.5点

テレビで「貞子3D」をやっていたので見た。
「つまらないだろう」という予想を大幅に覆す結果に。

「つまらない」なんて生半可なものじゃなく、「酷い、あまりにも酷すぎる」内容だったヽ(lll゚Д゚)ノ!
この映画を見るのは苦行!以外の何ものでもない。
最初の数分で「駄作決定の臭いが・・!」と思ったけど、最後まで見ないとちゃんとした
評価はできないと、苦行スイッチを入れて見ましたよ。

見た人は死ぬという、呪いのビデオの連鎖を描いた「リング」。
小説は面白く、映画も、まぁ普通なホラー。
しかし小説「リング」は、「螺旋」「ループ」と続き、「ループ」で取ってつけたようなSF風ホラーに変貌し、
「リング」「螺旋」の怖さを全部ぶち壊すような内容で、愕然。
その続編「エス」(リンク先感想)も・・・読むんじゃなかった・・・という内容だった。

そして「エス」を一応の原作にしているのが「貞子3D」。
「一応の原作」と書いたのは、登場人物の名前などが一部一緒でも、話は全く違うから。
「エス」が「貞子3D」の原作とは全く知らず先日読み(「貞子3D2」が公開されるので、
書店に文庫本が並んでいたんだろう)、続けて「貞子3D」を見たのは、
「貞子3D2」の宣伝の流れに乗ってしまった・・って事なんだろうけど、
小説「エス」、そして「貞子3D」を見て、「貞子3D2」に行こうと思う人がどれだけいるのかは謎。
特に「貞子3D」を見たら、「貞子3D2」は絶対行くのをやめようと思う人の方が多いはず。
それぐらい、酷かった!
噂によると、日本映画史上でも稀にみる駄作として、押しも押されぬ地位がある実写「デビルマン」と
同レベルだとか。

あるアーティストの実況自殺を見た人間が自殺し、その動画を見た人間もまた自殺したという。
呪いの動画により、生徒を1人失った、教師である茜に、「S」の呪いが迫る。

あー、もうストーリーとかどーでもいいです。
それぐらいつまらないし、「ご都合主義」以上、何だかよくわかんないけど、話が進むって感じ
(話自体が単純なので、全く混乱はしませんが)。
恋人が簡単にさらわれたりするけど、どこに行ったかなどは、まともなヒントがなく、その内遭遇、
どうやって貞子を倒すのかというヒントも無く、とりあえず井戸に行く・・・
「えっ?何で?何?と思うこと多数」「伏線ぽい思わせぶりなシーンあったけど回収無し多数」
観ている側を置いて、勝手にシーンがつながり、ドタバタと話だけが進んでいく感じ。

登場人物は「不思議な能力を持ち、それによるトラウマを持ちながら優しい恋人と
幸せに暮らすヒロイン」「理解があり包み込むように優しい恋人」「呪いを全く信じない堅物な刑事」
「不思議な事を調べるのが好きな恋人の友人」「好奇心旺盛な明るい生徒」・・・etc
全員が、この数文字の説明で十分なほど薄っぺらいです。
ついでに、登場人物のほとんどが若手でかなりの大根。

画面は非常に安っぽく、テレビの再現ドラマの方がまだいいかも??って感じ。
特に、照明などに凝ってる(と思える)シーンは、それが全く上手くいってなくて
安っぽく嘘っぽい映像になってます。
カメラアングルも気になるほどダメ←それほどこだわりが無い私でも気になった。
ヒロイン役の石原さとみをキレイに撮るってのだけは、成功してた気がする。

画面から飛び出す貞子は、ギャグのよう。
怖いというより、笑える。
最後は、安ぽいクリーチャーの貞子がゾロゾロと登場。
全然怖くなくて、トホホなんだ、これがまた・・・。

ホラーらしい雰囲気を全く作れず、ギャグとして笑うには中途半端過ぎ、
全編ツッコミどころ満載だけど(どのシーンも突っ込め、膨大過ぎて書ききれない)、
笑えるツッコミでもない・・とにかくずっとため息をつくことぐらいしかできない映画でした・・・_| ̄|○。

あまりできがよく無く、先日酷評した「ザ・チャイルド」(リメイク版)(リンク先感想)ですら、
この「貞子3D」の前では、傑作に思えるほど。

監督の英勉の「ハンサム★スーツ」は、割りと面白かったんだけど、
チープさ嘘っぽさが前面に出てるのが味になって面白くなることもあるコメディは大丈夫でも、
ホラーは、全く向いてなかったよう。

「貞子3D」を見終わった後、苦行スイッチが入りっぱなしだったらしく、
実写「デビルマン」も見なければっ!!!という気持ちになりました。

「アパートメント413」怪奇現象が起きる一室に超心理学科学者チームが調査に入る!尻すぼみ感あり。 [映画:ホラー・サスペンス]

[アパートメント:143](Blu-ray)

[アパートメント:143](Blu-ray)

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: Blu-ray
6.8点

怪奇現象が多発するアパートメント413号室。
そこに住むのは父親と、その子供である姉弟。
以前住んでいた家でも怪奇現象が起き、逃げるように越したが、
越した先でも怪奇現象に襲われ、超心理学科学者チームに調査を依頼する。
調査開始直後から、次々と起きる怪奇現象。
それは段々エスカレートし・・・・。

超心理学科学者チームがカメラで撮った視点をメインにする
「PVO方式(主観撮影)」の、ドキュメンタリータッチの映画。
ただ、カメラが大量に設置してある設定なので、「PVO方式」って印象は弱い。
それをはっきり感じるのは、序盤くらいかな?

初っ端から、怪奇現象が頻発し、最初の頃のテンポはいい。
ただ、最初にいろいろやってしまったせいか、後半盛り上がりに欠け、中だるみ感も強い。
また主要登場人物である、調査チームの3人が、その怪奇現象を、怖がってない
(当たり前ではあるんだけど)上、住人である親子の恐怖感もあまり描かれず、
怖く無いのが難点。
誰も死なないし、被害もちょっと怪我をした程度だ。

ラップ音、突然鳴り響く電話、ひとりでに動く物・・・・etc・・・怪奇現象いろいろ起きるよ~、
起きるよ~、その合間に、家族の過去の事情が語られるよ~、ちょっと大きな騒ぎが起きるよ~
あっさり解決!
みたいな感じ。

盛り上がりに欠けるまま、あっさりとエンド。
で、ラストのシーンが、センスが悪すぎて、愕然・・・(-_-;)これなければ、まだ良かったのに。
思いっきり興ざめ。
前半部分は、それなりに楽しめたけど、このラストで点数かなりマイナス。

アベンジャーズ」(リンク先感想)の最後のシーンが、とっても良かったのに比べると、対称的。

「ドリーム・ハウス」新居に越した家族を襲った悲劇!レンタル屋のキャッチが「呪われた家」だったけど、サイコ・サスペンス寄り。 [映画:ホラー・サスペンス]

ドリームハウス [DVD]

ドリームハウス [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: DVD
7点

「ドリーム・ハウス」、「夢の家」。
「ドリーム・ハウス」と聞くと、テレビ東京の「完成ドリームハウス」をついつい思い出す。

「完成ドリーム・ハウス」に登場した家にも、あまりに使いにくそうで「呪われた家」になりそうな
家があったなぁと思いつつ、ビデオレンタル屋で見たキャッチコピーは「呪われた家」だったし、
両親と2人姉妹の家族が出てくるようだったので、
呪われた家物としては有名な「悪魔の棲む家」みたいな内容で、
引っ越したお家で怪奇現象、お父さん家族を守る為に奮闘or家族を襲っちゃう・・・ってな
王道呪われた家映画かと思ってたら、オカルト要素はほとんど無しのサイコサスペンスでした~(^^;)。

家族と一緒に過ごす時間を大切にする為に出版社の仕事をやめたウィル。
新居も購入し、愛する妻と娘2人と一緒に穏やかな日々を過ごしつつ、小説を書く予定だった。
しかし、引っ越した家は、過去に家族が惨殺された家だった。
家の周囲を監視するように徘徊する男。
呪われた家に越してきたせいなのか、余所余所しい近隣の人々・・・。
その上、一家を惨殺した犯人は・・・。

最初の数分で「オカルトホラーじゃないかも・・・」と思ったんだけど、その予想は当たってた。
ついでに最初の数分で「もしかして?」と思ったオチも当たってた(^^;)。

ただ、中盤、そのオチが判明した後も、話はしっかり展開し(オチが分かった後、
どうするんだろ??と心配したんだけど、それは杞憂だった)、
伏線がキチキチと回収され、シンプルにすっきり、そして切なく、悲しく、感動的にまとまってます。

自分的には期待したホラーじゃなかったので点数はちょっと低め。
感動物もそれほど見ないし(^_^;)。

でも、面白かったし、きっと多くの人に受ける話だと思います。
感動物サイコサスペンスが好きな人に、お勧め(^-^)ノ。

「ザ・チャイルド」(リメイク版)主人公の脳みそは空っぽなのか?大外れΣ( ̄ロ ̄lll)! [映画:ホラー・サスペンス]

ザ・チャイルド [DVD]

ザ・チャイルド [DVD]

  • 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
  • 発売日: 2013/06/04
  • メディア: DVD
4点

1976年に作られたカルト映画「ザ・チャイルド」(監督ナルシソ・イバニエス・セラドール)のリメイク版。

リメイク版は、外れも多いとわかっていたけど、外れでした。
ホラー映画は、大外れも多いから、より気をつけていたのに、引いてしまった感(>_<)。

身重の妻と地中海の島に旅行で訪れたイギリス人夫婦。
しかし、突然掻き消えてしまったように、痕跡はあれど、大人達の姿は見えず、
子どもたちが無邪気に遊ぶ姿だけ。
そして、夫であるフランシスは、子供達が楽しそうに大人をなぶり殺す姿を目撃してしまう・・・。
何故子供達が??
身重の妻を連れて、彼は島から脱出することができるのか??

ホラー映画には、たまに、状況を悪くするためだけ、見せ場を作るためだけに、
存在しているような脇役が登場したりします。
頑固だったり、無鉄砲だったり、わがままだったり、考えなしだったり・・・

で、この映画、主人公のフランシスが、その立場。
主人公が、そうなので、もう大変!!
各シーン、各シーン、状況を悪くするため、もしくは、決まった方向にストーリーを進展させるため、
こちらの想像を超えた行動をするので、行動に統一感がなく、
脳みそが無いんじゃないかと思えるほど。

何故逃げない?何故スエーデン人を探す?何故助けに行く?何故助けない??
何故に武器持たない?・・・・・・・・・・・・とにかく、主人公の行動が謎。

なかなか島から脱出しようとしないし、ホテルに宿泊しているスウェーデン人(大人はほとんど
殺されてるので助かっていない可能性が高い)にこだわり、身重の奥さんを見張りに立たせ、
必死で探す、探索時は、手に武器(パイプ)を持っていたのに、その直後、
子供達が人を襲っていると思われる場所に行く時は手ぶら、
見ず知らずのスウェーデン人は必死で助けようとしたのに、親切にしてくれた状況を知らない
現地の人には、状況も説明せず(絶対その直後殺されてる)見捨てて逃げる、
島から逃げようと決断するのが遅すぎ、先の事を考えず行き当たりばったりで行動してるとしか
思えない・・・・・etc。

それに輪をかけて、子供達の行動も不自然。
夫婦が歩いている時は、立ち尽くして見てるだけなのに、車に乗って逃げた瞬間追いかける。
犬ですか??

殺人鬼となっていても、「子供」を殺せるわけがない・・・というのが、作品のコアにあり、
確かに、可愛くて無邪気な子供達が襲ってきたら、それを殺すのをためらう・・ってのがわかるんだけど、
問題は、子どもたちの中に、可愛くないのがかなり混じってて、あまりそう思えないこと(^^;)。
登場人物のそういう心の機微が伝わってこないため、余計にそう思えないし。

つっこみどころ満載・・というのは、まだ救われたけど(それがなかったらもっと悲惨)、
その分「呆然(゚ロ゚;)!」としちゃう事が多い映画でした。

オリジナルの「ザ・チャイルド」の方を見たいなー。
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