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スローターハウス5 [本:SF]

「スローターハウス5」 著:カート・ヴォネガット・ジュニア (早川SF文庫) 7点

作者本人が体験した第二次世界大戦でのドレスデン爆撃の体験をちりばめた自伝的作品。

映画化もされている。

作者と同じ様にドイツ軍の捕虜になりドレスデン爆撃を体験する主人公ビリー。彼は宇宙人にさらわれた事がきっかけで時空を放浪するようになってしまった者でもある。

時空を放浪するビリーが見る、人生とは?

ブラックユーモアに溢れ軽いタッチで書かかれているが、そこには作者の強い反戦の気持ちと悪人にも善人にも同じ様に向けられる作者の優しい目が見え隠れしている。

印象的だったのは、ビリーが戦争映画を逆回しで見るシーン。

戦争映画を逆回しすると、爆撃機は、燃え上がる都市の上空を通過するだけで、火を沈下し、軍事工場は、災厄の元を解体するすばらしい場所となる・・本当にそうだったらいいよね。

この作中で何度も繰り返される「そういうものだ」(So it goes)というフレーズ。

最初にこのフレーズを見た時は、かなり違和感がある使われ方をしている気がしたが、物語を読み進むにつれ、思わず一緒に「そういうものだ」と思ってしまう自分がいた。

 


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