「蝿の女」牧野修 ブラックユーモア溢れるホラー [本:ホラー&ミステリー]
- 作者: 牧野 修
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/12/10
- メディア: 文庫
8.5点
人里離れた所にある病院の廃墟探検をしていたオカルト部のメンバー。そこで、地中から光輝く男を掘り出す怪しい儀式を目撃する。そして次々に消えていくオカルト部のメンバー。儀式を行っていた怪しい女達に付きまとわれた主人公達は、助けを求める。主人公達の要望を聞き届け現われたのは「蝿の女」であった。
「救世主」vs「悪魔」という設定は割とあるが、悪魔側の「蝿の女」のキャラクターが凄くいい。オカルトホラーティスト満載なのに、とってもコミカルでスピーディー。そのバランスが取れていて、とてもいい味のホラーに仕上がっている。
主人公達を助けるのが「蝿の女」なので、ウジとかハエも大活躍。傷を直すのに傷口で蠢くウジ達。本来ならとっても気持ち悪いビジュアルなのに、ウジプリティー、ウジ頑張れ!とか思えてしまう。あっ、頑張るハエ達にもね(笑)。
「救世主」が、偉そうに説教を述べながら襲ってくるのも笑ってしまう。怖いのに笑える、そんなホラー。読んでいてとっても楽しかった。
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