SSブログ

「記憶の食卓」牧野修 食に対する嫌悪感全開 [本:ホラー&ミステリー]

記憶の食卓

記憶の食卓

  • 作者: 牧野 修
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/09/26
  • メディア: 単行本
8点
 
名簿屋をしている主人公は、病的なまでにチャーハンが嫌いだった。ある日自分の詳細なデータが記載されている名簿を見つける。そこに載っているのは14人。しかし、自分以外の13人に全く覚えは無い。その上、名簿に載っている何人かは、連続殺人事件の被害者である事がわかる。危険を感じた主人公は、名簿に載っている人を次々に訪ねてみるのだが・・・。
 
拒食症、過食症、食にまつわる思い出せない嫌な記憶・・・何かしら食に関係するエピソードを交えながら話は進んでいく。
食べる事に関する嫌悪感が伝わってくる話。実際「食べる行為」というのは自分がする分にはいいけど、他人の行為なら気持ち悪い部分も多々あるものである。一度咀嚼された物は、自分が噛んだ物だとしても、汚いと思うし、嘔吐物も、排泄物も元は食べ物だ。
どこかの文化では、食事を人に見せる事は、排泄を見せる事より恥かしいとされると聞いた事がある(記憶が曖昧なので、本当かどうかわかんないけど)。
 
そんな食に関する嫌悪感をズルズル纏わりつかせながら、自殺、連続殺人事件、UFOと、話はどんどん進んでいく。
 
そして、本筋と平行するように進んでいく、もう1つの物語。この2つの物語の関係は?いろいろな要素が絡まりあい、状況が二転三転しながら話は進んでいく。なかなか読み応えがあるサスペンスミステリー。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(2) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。