「黒娘」牧野修 エログロホラー? [本:ホラー&ミステリー]
- 作者: 牧野 修
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/09
- メディア: 新書
- 7点
モデルなみのプロポーションを持つアトムと、ロリータ系美少女ウラン。2人の行く先々には男達の惨殺死体が転がる。そんな2人を追う影の目的は?
感想を書くのに「どう書けばいいんだ~(>_<)」と悩んでしまった作品。
短編がつながるオムニバス形式で、一作毎に1人不幸を背負う女性が出てくる。その原因はどれも男。執拗なストーカーや露骨過ぎるセクハラ、そして女性を調教師飼う事を目的としている集団などに悩まされる女性を救うように、アトムとウランが男達を惨殺していくのだが、男性優位の社会にあぐらをかく男達を断罪する・・・というテーマでは無いと思える。
表向きは、男性優位社会に対する女性の闘いなんだけど、そこまで深い意味は無く、それは1つのエッセンスでしかないんじゃないかと・・・うーん、それとも深読みすべきなのか???やっぱり違うな。
そして、女性が読むとかなりイライラさせられるはず。ストーカーもセクハラも女性調教も、これでもか!!というぐらい男性の持つ嫌らしさ、醜さが強調されている。
そういうヤツラをアトムとウランがやっつけてくれるのは、悪VS善という構図でスカッとはするのだが、なんかモヤモヤーーとしたスカッでもあるのだ。アトムとウランに、悪いヤツをやっつけるという気持ちはなく、単に惨殺したいという理由で男達を殺しているというのが原因かな。
ただ、「蝿の女」でも思った事だけど、主人公であるアトムとウランというキャラクターに(特にウラン)怪しい魅力があるのは確か。牧野修は強い女性(それもS?)が好きらしい。
エロとグロが満載のホラーです。
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