「ジャングルまるかじり」「イギリスはおいしい」ブラジルとイギリスの食文化 [本ノンフィクションいろいろ]
6点
6.8点
海外の食に関するエッセイ2冊。
--------------------------------------------------------------------
「ジャングルまるかじり」は、ブラジルに移り住んだ著者が体験した、
ブラジル食文化に関するエッセイ。
ワニ、カピバラ、ピラルク、アロワナ・・・etc、日本では普通食べられない食材が次々とでてくる。
超簡単な説明ではあるけど調理法法も載っている。
ブラジルでの生活についての記述も多く、
なかなか面白かったんだけど、点数は低め。
理由の一つは、「美味しくなかった」という話が多いこと。
アロワナを食べる話では、
「おいしくなーい!」と一口で止めた。
揚げ物も泥臭くて美味しくなかった。
・・・・というような記述が。
他もこういう部分が多く、それが目立つとやっぱり読んでいて、テンションが下がる。
また、野生の動物を殺して食べる「知り合いの現地の人々」の行動を非難しつつも、
他の「知らない現地人」が殺した野生の動物なら買って食べる(そして美味しくなくて残す)、
という、著者の独り善がり的な行動が、個人的には気になったから。
エッセイ本は、著者の考え方と共感できない部分があると辛いんだけど、
この本は、それに当てはまってしまった。
---------------------------------------------------------------------------------
「イギリスはおいしい」は、「まずい」の代名詞とも言われるイギリスの料理の評判と
相反するタイトルだったので、読んでみた。
第一章は、まぁ世間の一般の常識ともなってる、イギリスの料理のまずさと、
その理由が述べられている。
塩加減は全然気にしない。
昔から伝わる伝統的なイギリスの料理本に書かれている、
繊維が柔らかい野菜は20分、繊維が多いものは40分ほど茹でるという事が、
料理法として脈々と受け継がれている事などが、
まずくなってしまう理由の一つではないかと著者は推測している。
イギリスでは野菜を茹で過ぎる、何でもクタクタに煮てしまうとは聞いていたけど、
繊維が柔らかい野菜って、ほうれん草とからしいので、予想以上にクタクタだ(゚◇゚;)!!!
他にも、美味しい料理とまずい料理が並んでいたら、まずい方を選ぶというピューリタン的禁欲さや、
「食べ物に大切な時間や神経を浪費するのはばかばかしい」という価値観も大きいのではとも、
著者は推測する。
他の章でも出てくるが、料理に興味が無いふりをするというのが行儀の一種でもあるらしい。
で、最初にイギリス料理のまずさを述べてはあるが、この本は「イギリスはおいしい」である。
で、この後、イギリス料理の美味しさなどが語られるかと思ったら、次の章の冒頭でも、
「うへー」って感じの貧相でまずいイギリスの食生活が語られていて、ちょっと笑った。
でも、その後に、イギリスで長年栽培されている美味しいリンゴの話が語られている。
3章は、魚なんだが、まず最初はやっぱりまずそうな話。
あちらでは魚も茹でるのが普通らしい。
それも燻製にしたものを茹でる・・・というか熱湯につけて5分置いて火を通し、バターなどと食べる。
鯵の開きを熱湯につけ5分放置してふやけたものを、バターと一緒に食べるようなもの・・・と
本で例えているが、確かに、それはすっごくまずそう(^_^;)。
ただ、素材的には鯖の燻製や鱈子の燻製など美味しいものもあり、
料理法(イギリスの伝統をに沿ってはいけない)を工夫すれば、日本人にはとっては、
とても好ましく美味しいものとして食べられると著者は書いている。
イギリス庶民の食べ物、フィッシュ&チップスについてももちろん触れられている。
イギリスのチップス(ポテトフライ)には、塩コショウとたっぷりの酢をかけるのが普通らしい。
日本の酢と違って酸味の弱いマイルドなイギリスのモルトビネガーを使うらしいが、
ちょっと食べてみたい。
パンの章では、薄切りなパンしかなく、主食の概念が無いイギリスのパンの食べ方や、
日本人とイギリス人のパンへの考え方や、パン自体の違いなどが語られていて、面白かった。
日本で「イギリスパン」と呼ばれている上が盛り上がった食パンって、イギリスには無いんですね(^^;)。
スイスロールをスイス人が知らないのと同じか??
他にも味気ないサンドイッチや、とほほな弁当話、形式ばった大学を構成しているコレッジの
正餐「ハイテーブル・ディナー」、パブの食事の話、超大雑把に作られる家庭のホワイトソースなど、
食べ物話の合間から、イギリス人の価値観や生活が垣間見える話が語られ、面白く読めた。
でも、「イギリスはおいしい」かというと・・・・一部美味しいものがあるという感じで、
まずいものの話の方が面白かったし、多かった(^^;)。
結局、まずいものでも、愛着があったり、食べるシチュエーションで美味しく感じられるものだ・・
という結論だった気が。
それなりに面白かったけど、タイトルから期待した内容ではなかったのが残念。
6.8点
海外の食に関するエッセイ2冊。
--------------------------------------------------------------------
「ジャングルまるかじり」は、ブラジルに移り住んだ著者が体験した、
ブラジル食文化に関するエッセイ。
ワニ、カピバラ、ピラルク、アロワナ・・・etc、日本では普通食べられない食材が次々とでてくる。
超簡単な説明ではあるけど調理法法も載っている。
ブラジルでの生活についての記述も多く、
なかなか面白かったんだけど、点数は低め。
理由の一つは、「美味しくなかった」という話が多いこと。
アロワナを食べる話では、
「おいしくなーい!」と一口で止めた。
揚げ物も泥臭くて美味しくなかった。
・・・・というような記述が。
他もこういう部分が多く、それが目立つとやっぱり読んでいて、テンションが下がる。
また、野生の動物を殺して食べる「知り合いの現地の人々」の行動を非難しつつも、
他の「知らない現地人」が殺した野生の動物なら買って食べる(そして美味しくなくて残す)、
という、著者の独り善がり的な行動が、個人的には気になったから。
エッセイ本は、著者の考え方と共感できない部分があると辛いんだけど、
この本は、それに当てはまってしまった。
---------------------------------------------------------------------------------
「イギリスはおいしい」は、「まずい」の代名詞とも言われるイギリスの料理の評判と
相反するタイトルだったので、読んでみた。
第一章は、まぁ世間の一般の常識ともなってる、イギリスの料理のまずさと、
その理由が述べられている。
塩加減は全然気にしない。
昔から伝わる伝統的なイギリスの料理本に書かれている、
繊維が柔らかい野菜は20分、繊維が多いものは40分ほど茹でるという事が、
料理法として脈々と受け継がれている事などが、
まずくなってしまう理由の一つではないかと著者は推測している。
イギリスでは野菜を茹で過ぎる、何でもクタクタに煮てしまうとは聞いていたけど、
繊維が柔らかい野菜って、ほうれん草とからしいので、予想以上にクタクタだ(゚◇゚;)!!!
他にも、美味しい料理とまずい料理が並んでいたら、まずい方を選ぶというピューリタン的禁欲さや、
「食べ物に大切な時間や神経を浪費するのはばかばかしい」という価値観も大きいのではとも、
著者は推測する。
他の章でも出てくるが、料理に興味が無いふりをするというのが行儀の一種でもあるらしい。
で、最初にイギリス料理のまずさを述べてはあるが、この本は「イギリスはおいしい」である。
で、この後、イギリス料理の美味しさなどが語られるかと思ったら、次の章の冒頭でも、
「うへー」って感じの貧相でまずいイギリスの食生活が語られていて、ちょっと笑った。
でも、その後に、イギリスで長年栽培されている美味しいリンゴの話が語られている。
3章は、魚なんだが、まず最初はやっぱりまずそうな話。
あちらでは魚も茹でるのが普通らしい。
それも燻製にしたものを茹でる・・・というか熱湯につけて5分置いて火を通し、バターなどと食べる。
鯵の開きを熱湯につけ5分放置してふやけたものを、バターと一緒に食べるようなもの・・・と
本で例えているが、確かに、それはすっごくまずそう(^_^;)。
ただ、素材的には鯖の燻製や鱈子の燻製など美味しいものもあり、
料理法(イギリスの伝統をに沿ってはいけない)を工夫すれば、日本人にはとっては、
とても好ましく美味しいものとして食べられると著者は書いている。
イギリス庶民の食べ物、フィッシュ&チップスについてももちろん触れられている。
イギリスのチップス(ポテトフライ)には、塩コショウとたっぷりの酢をかけるのが普通らしい。
日本の酢と違って酸味の弱いマイルドなイギリスのモルトビネガーを使うらしいが、
ちょっと食べてみたい。
パンの章では、薄切りなパンしかなく、主食の概念が無いイギリスのパンの食べ方や、
日本人とイギリス人のパンへの考え方や、パン自体の違いなどが語られていて、面白かった。
日本で「イギリスパン」と呼ばれている上が盛り上がった食パンって、イギリスには無いんですね(^^;)。
スイスロールをスイス人が知らないのと同じか??
他にも味気ないサンドイッチや、とほほな弁当話、形式ばった大学を構成しているコレッジの
正餐「ハイテーブル・ディナー」、パブの食事の話、超大雑把に作られる家庭のホワイトソースなど、
食べ物話の合間から、イギリス人の価値観や生活が垣間見える話が語られ、面白く読めた。
でも、「イギリスはおいしい」かというと・・・・一部美味しいものがあるという感じで、
まずいものの話の方が面白かったし、多かった(^^;)。
結局、まずいものでも、愛着があったり、食べるシチュエーションで美味しく感じられるものだ・・
という結論だった気が。
それなりに面白かったけど、タイトルから期待した内容ではなかったのが残念。
コメント 0