「アオイホノオ」島本和彦:実録か!?漫画家を目指す青年の物語。青いよ、青いよ~!!! [本:コミック]
7.5点
大作家芸術大学に通う、主人公焔 燃(ほのおもゆる)が、漫画家を目指し奮闘する話。
誇張はしてあるけど、主人公焔燃=島本和彦のノンフィクション???
4巻まで出てます。
作中には、エヴァの監督庵野秀明、オネアミスの翼の監督山賀 博之などが実名で登場している。
舞台になっている「大作家芸術大学」は、「大阪芸術大学」らしく、
そこに在学中の作者とは、同期だったかららしい。
なので、庵野秀明や山賀博之などの学生時代を伺い知ることもできる作品となってる。
真実が描かれているかはわからないけど、「わーー、これはありそう」「やっていそう」「言っていそう」
って思うネタがいっぱい(^^;)。
庵野秀明は、才能があるが、かなり変わったキャラクターとして描かれており、
そのイメージが頭にこびりついて、テレビで本人を見ると、
漫画のキャラとのギャップに違和感を感じてしまう(^_^;)漫画のイメージ強すぎて。
↑考えてみたら、庵野のイメージはDaiconの帰ってきたウルトラマンのイメージが強く、
それが定着してるんだ(^_^;)。
で、そのウルトラマンのイメージは、漫画の庵野に近い。
庵野がウルトラマン顔で書かれているコマもあるし。
1980年前半まではかなり高価だったビデオデッキに対する思い入れとか、
当時頭角を現し人気だったあだちみつるや高橋留美子に対する主人公の複雑な感情とか、
むちゃくちゃな分析とか(あだちみつるは、「野球漫画をわかってない!」など)、
特撮物、戦隊物、松本零士作品、金田伊功・・・など1970~1980年代の作品ネタも
いろいろ登場し、30代~40代の読者だと、共感できるネタも多い気が。
タイトルにも「アオイ」が使われてるけど、青春の青臭さ、
学生の世間知らずさ、故に抱ける野望の大きさ、自分の過大評価などが、
主人公の行動からガシガシ伝わってきて、学生時代の自分の青臭さを思い出し、
胸にちょっと痛く、切なく、懐かしい作品にもなってる。
まぁ、主人公は、ものすごく熱血で暑苦しく自己中心的なので、
切なさとかより、笑える部分の方が大きいけど。
この主人公(というより作者本人だろうな)、一時期漫画家ではなく、
アニメーターを目指し、庵野の才能に打ちのめされたり、共同作業であることを認識し、
結局諦めるというくだりがある。
少し前、あるテレビ番組に出演し(島本和彦の特集だったかな)、
「当時は諦めたけど、漫画家にしかかけないアニメもあるはず!」と最近思うようになったと言っていた。
でも、庵野秀明に伝えたら、一言で却下されたらしい(^^;)。
作中の主人公の行動は、誇張、脚色もされてるだろうけど、
島本和彦本人とあまりかけ離れていないのかもしれない。
30代~40代くらいの人に特にお勧め!
庵野秀明ファンも、庵野の若い頃の姿が伺い知れるので楽しいかもしれない。
いかにも主人公の名前が島本和彦って感じですね!
この漫画も熱い熱い熱血漢あふれる漫画なんでしょうね!
島本和彦作品の逆境ナイン好きな自分としましては、読んでみたい漫画ですね(^^)
仕事でも日々、逆境あびながら頑張れるのも、逆境ナインあってこそ?です
by スパ (2010-08-30 18:56)
スパさん
あははは、ほんと、主人公の名前、島本和彦らしいですよね(笑)。
でもスパさんが島本和彦の逆境ナインを好きとは意外でした~!
熱血物が好きなら、この作品より、同じ漫画家の話でも
「燃えよペン」「吼えろペン」「新吼えろペン」の方が楽しめるかもしれません。
この作品も熱血ですが、メインは「若者のアオサ」なので(^^;)、
逆境にヘコタレテ、すぐ別の道を探しちゃうというか。
「燃えよペン」のシリーズの方が、逆境ナインティストは
強いと思います♪
by choko (2010-08-30 23:01)