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「殺伐にいたる病」我孫子武丸:犯人を猟奇的な連続殺人に駆り立てるものは?? [本:ホラー&ミステリー]


殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/11
  • メディア: 文庫

7.5点

女性が次々と猟奇殺人の犠牲になる。
犯人は蒲生稔。
彼は、何故次々と女性を殺め、その死体を陵辱、切断したのか。
彼をその行為に突き動かしたものとは。

犯人の蒲生稔、息子が犯人ではないかと疑う母、知人が犯行の犠牲となった元刑事、
3人の視点から語られる、おぞましい事件の全容と、猟奇殺人を犯した犯人の心理。

エログロ的な描写が多いがドロドロしておらず、乾いた印象なのは、
サイコパスである犯人の視点から語られているからかもしれない。

淡々と話が進み若干盛り上がりには欠けるが、その淡々さが日常に巣くう悪夢のようで効果的だった。
特に平和な家庭の崩壊を恐れる母親の心理は共感出来る部分も一部あり
(私はこの母親のように、息子のゴミ箱をあさったりはしないけど)、
なかなか楽しめた一冊(^^)。















ネタバレ反転(少しでも読むつもりがある人は読まない方が吉!面白さが半減します)。



叙述ミステリーなので、その点で、好き嫌いが分かれる話でもあると思うけど、私は楽しんで読めた。

叙述ミステリーというと貫井徳郎を思い出すけど、彼の作品を2作連続で読んだ時は、
それが分かってしまって2冊目は面白さがかなりダウン。
たまーに読むのがいいね。

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コメント 2

コステロ

我孫子武丸と言えば、
私にとっては『かまいたちの夜』なんですが、
この作品はわりと評判いいみたいですし、
実は前々から気にはなっていたんですよ。

この際だから取り寄せ注文してしまおうか、と考えてます。
“ネタバレ反転”も読みたいですしね(笑
by コステロ (2009-12-30 11:37) 

choko

コステロさん

「かまいたち」はゲームはやったけど、小説の方は読んでいないのです。
でも、これを読んで「かまいたち」を読んでもいいかなーと思いました。

ネタバレは読了後にどうぞ~(^^)。


by choko (2009-12-30 12:29) 

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