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「Another(アナザー)綾辻行人著:ホラーとしてもミステリーとしてもイマイチ(-_-;)! [本:ホラー&ミステリー]


Another

Another

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/10/30
  • メディア: ハードカバー

6点

健康上の問題で母方の実家にお世話になる事になり、
夜見山北中学校3年3組に転入した主人公榊原恒一。
同じクラスの、眼帯で片目を隠した美少女ミサキ・メイに興味を持つ恒一。
しかし、クラスメイトの彼女への接し方に違和感を覚える。
怯え、何かを隠している級友や担任。
恒一が転入したクラスは、26年前のある事件以来「呪われている」という噂があるクラスだったのだ。
そして、事件は起きる。
クラス委員が事故で悲惨な死に方をし、その後も次々と・・・。
「呪い」は本当にあるのか?そして、呪いを止める方法はあるのか??

少し前に読んだ「殺人鬼」に比べれば、面白かったけど、綾辻行人の作品はどうもダメみたいだ(-_-;)。

クラスの決まり、クラスに纏わる呪いの詳細、いろいろな謎が核心に触れようとする度に、
外野から邪魔が入ったり、携帯がタイミングよくなったり、思わせぶりに「アレ」、「それ」という
代名詞を使って詳細をぼかしたり、まるでバラエティーで、ここぞっ!って時にCMに入って
視聴者が焼きもきしてしまうと同じような、展開が多すぎる。
特に携帯電話鳴りすぎ(-_-メ)。登場人物全員の携帯電話を破壊したくなった。

携帯電話がタイミング良くなるのとか、主人公の不自然な行動とか、
あまりにもそういうことが多いので、話の核心とリンクするのかなーと期待したけど、
それもなかったし。

その上、もったいぶって、後で披露された謎は、そんなことかーってものも多かった。

主人公や他の登場人物の行動も、納得いかないものが。

また、「殺人鬼」でも感じたけど、登場人物の感じている「恐怖」や「戸惑い」が伝わって来ないのだ。
主人公も、怖がるより、「呪いなんて非現実的だ」云々と、淡々と理屈を捏ねているし、
事件の渦中にいる人物なのに、それを他人事のように客観的に語る立場にいる人物って感じがした。
もう一人の中心人物ミサキ・ルイに関わる部分以外は。

ラストも、それまでの展開で主人公の気持ちとあまり共感できていない為、
驚きや衝撃がほとんど無かった。

大まかなストーリーは面白いのだけど、物語の中で登場人物が動いているとういより、
「作者の都合で動かされている」感が強いのが、自分がこの話を楽しめなかった大きな理由。
登場人物の性格と、行動が乖離していて、
作者の書いた筋書きの上を、登場人物達が歩かされているような印象が目立つ。

それは、「殺人鬼」でも感じたので、きっとこの作者との相性が悪いのだろう。

綾辻行人はもう読まないだろうなーと思いつつ、何故か本棚にあった(いつ買ったか不明)
「殺人鬼2」があるので、それだけは読むかも。
でも、「殺人鬼2」は、「殺人鬼」よりさらに評判が悪いと教えていただいたので、悩む(>_<)。
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コメント 8

rudies

この本、このミスや文春でも上位でしたよね。
なので、とっても気になっていたんですが
どうなのかなあ?

と、こういう時のための図書館ですね。
ハズレでも損した気分にはならないですね。f(^ー^;

「ダイナー」借りて読みました。
面白かったです。
これぞ、エンターティナー作品という感じで
映画化しても面白いのではと思いました。(^。^)

ラストは映画「レオン」のようでしたが
映画のあのラストシーンは大好きなので
泣けましたよお。
ボンベロに惚れました。(*^_^*)
ボンベロの作るハンバーガーが食べたいです。


by rudies (2010-05-07 11:03) 

choko

rudiesさん

ほんと、外れても、図書館だと悔しくないですよね~(^^;)。

この本、「軽い」んだと思います。
ずずーんと重い感覚が無いというか。
ドロドロ重い話を嫌がる人には、いいのかなーと思います。
どこかの書評に「ゲームみたい」って書いてあったけど、そんな感じ。

一応材料は揃えてあるし、伏線も貼って、拾ってるし。
でも、それらをきっちりするのに、登場人物の性格付けと
行動が乖離してるように思えるのがどうも私は苦手で。

でも人気があるので、好む人も多いのでしょうね(^^;)。

「ダイナー」読みましたか♪
ボンベロに惚れちゃう気持ちわかります~!!
私も、ボンベロの料理食べたいです♪
できれば血飛沫が飛んでない場所で(笑)。

主人公のカナコも最初、イヤなタイプだなーと思ってたのが、
どんどん印象が変わって行きましたし(^^)。

ほんと、これぞエンターテイメント!
ものすごく殺伐とした話なのに、感動できるって凄いですよね。
平山夢明、再評価しちゃいましたO(≧▽≦)O!
by choko (2010-05-07 11:20) 

コステロ

綾辻であれば私は『眼球綺譚』を持っているのですが
コレはナカナカに面白かったです。

短編の方が良いのかもしれませんね。
by コステロ (2010-05-09 11:07) 

choko

コステロさん

「眼球綺譚」ですねφ(. .)メモメモ。
・・・・この書名、見覚えが・・・もしかしたら家にあるかも・・・。
ちょっと探してみます(^^;)。
積み本が全く管理できておらず、完全にカオスです。
床に積んであったのは片付けたけど、本棚の中が。

綾辻行人は、「ナゴムホラーライフ」の中で、
ドヨーンと来る絶望感にあふれるホラーは苦手だと書いてた
気がするので、その辺が作風にも出てるのかもしれないですね。
私は、このドヨーンが好きなので、その辺も馴染めない理由かも(^_^;)。


by choko (2010-05-09 13:05) 

ufavan

ダメだったかぁ~><
綾辻さんにしては ライトな感じで 青春ものっぽかったのが
アダに・・・?

奥様の小野不由美 作品の方がおススメなのは確かなのですが^^;
屍鬼はとっても好きな作品なのですが、僕は 今
十二国記の続きが読みたいよ~~~~~!!!
by ufavan (2010-05-15 09:27) 

choko

ufavanさん

>青春ものっぽかったのがアダに・・・?
これあると思います。

クラスメイトやその家族がバンバン死んでるのに、
主人公の行動って、青春小説よりなんですよね~(^^;)。
怪異に襲われた男女が、恋に落ちるって話はよくありますが、
あまりにも主人公の動きや気持ちが恋愛中心過ぎで、
さすがにその行動は無いだろう・・
って思うことが多かったんですよね。

ホラーは小野不由美の方が面白いですよね(^^)。
十二国記は読んでいないのですが、ファンが多い作品ですよね。
まだ連載中なのかな?
続きがでるといいですね~(^^)。
by choko (2010-05-15 13:06) 

通りすがりの


私は綾辻ファンなのでアナザーも眼球…も殺人鬼も好きです
書き方というか読ませ方?が好きです
by 通りすがりの (2012-01-24 17:45) 

choko

通りすがりさん

はじめまして、コメントありがとうございます♪
綾辻行人は人気があるようなので、この作風が好みの方も多いと思います。
ただ、私は、合わなかったようで・・・(^^;)。
機会があれば、我が家のどこかに埋もれているらしい「眼球綺譚」を
読んでみたいとは思ってます♪
by choko (2012-01-24 19:44) 

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