「ルネサンスの巨匠たち」杉全美帆子著:「西洋絵画よみとき66のキーワード」 [本:歴史]
7.5点
6.5点
西洋絵画あれこれ2冊。
「イラストで読むルネサンスの巨匠たち」は、ルネサンスを、
プロトルネサンス、初期ルネサンス、盛期ルネサンスの3期に分け、
それぞれの時期の代表的な芸術家を、その芸術家を代表する作品、絵画史上における影響、
人となりがわかるエピソードなどをイラストを交えた内容で、
簡単にわかりやすく、そして面白く紹介した本。
プロトルネサンス期では、ルネサンスの幕開けのきっかけを作ったというジョットが紹介されている。
かなりデフォルメされた可愛い似顔絵には、「ルネサンスの始祖」
「近代絵画(西洋絵画では?)の父」などの特徴以外にも、
「見た目はいまいち」「愛想はいい」「皮肉屋」「愛嬌もある」・・・などの注釈が。
そして、何故彼が「ルネサンスの始祖」と呼ばれるのかとか、
ジョットの絵が、その前のビザンチン様式とどう違うのかなど、ちょっと真面目な説明のページがあり、
その後は、コママンガで、彼のちょっと笑えるエピソードがいくつか紹介されている。
「ドナッテロ」「フラ・アンジェリコ」「ミケランジェロ」「レオナルド・ダ・ヴィンチ」「ラファエロ」・・
など他にも有名なルネサンス時代の巨匠が、「ジョット」と同じような形式で紹介されており、
それぞれの作品の解説を読むだけでなく、性格やその作品が作られた背景がわかることにより、
とても身近に感じられるし、今まで名前だけ知っていて曖昧だった芸術家の特徴がすごくよくわかる。
「パオロ・ウッチェロ」は、遠近法遠近法遠近法、とにかく遠近法に拘った画家で、
「遠近法はなんて可愛いんだ」と言ったとか、
フィリッポ・リッピは、修道士なのにスキャンダルまみれ、でも彼の書く女性はピカイチだったとか・・。
絵画の変遷に関しては、実際の絵による比較、解説があるので、絵画の移り変わりがわかりやすい。
今まで「何でこの絵が有名なんだろう?」と思っていたものが、立体感を出したり、
遠近法を使ったり、当時にしては革新的な手法を取り入れているのが、比較によりすごくよくわかった。
ルネサンス美術の超初心者向け入門書として、勉強になるし、楽しく読めるしと、
すごくお勧めの一冊(^^)。
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「西洋絵画よみとき66のキーワード」は、西洋絵画に描かれた様々なアイテムの意味を
66のキーワードで解説した本である。
「太陽」「月」「川」「犬」「猫」「枯れ木」・・・etc。
例えば、「百合」は、「聖母マリアの純潔」「受胎告知の際に描かれる事から、
大天使ガブリエルのアトリビュートになった」などの説明が。
「バラ」も、「聖母」と結び付けられ、「ナザレトの家の聖母子」(スルバラン)の絵には、
バラと百合が女性の側に描かれている事から、女性が聖母マリアであることが暗示されていると
解説されている。
面白い記述もいろいろあったけど、例に挙げられている絵画が載っていない事も多く、
(各キーワード2枚ほどの絵しか紹介されておらず、しっかり解説があるのは1枚のみ)
西洋絵画に詳しくないと、「????」となってしまう事が多かった。
また解説も、論説調で読みにくい。
内容的にはそれほど深くないのに、読むにはある程度の知識が必要・・・と、
どんな読者を想定しているのか、悩んでしまう内容。
66もキーワードを設定せず、もう少しキーワードの数を絞って、
解説した方が面白かったような・・・。
6.5点
西洋絵画あれこれ2冊。
「イラストで読むルネサンスの巨匠たち」は、ルネサンスを、
プロトルネサンス、初期ルネサンス、盛期ルネサンスの3期に分け、
それぞれの時期の代表的な芸術家を、その芸術家を代表する作品、絵画史上における影響、
人となりがわかるエピソードなどをイラストを交えた内容で、
簡単にわかりやすく、そして面白く紹介した本。
プロトルネサンス期では、ルネサンスの幕開けのきっかけを作ったというジョットが紹介されている。
かなりデフォルメされた可愛い似顔絵には、「ルネサンスの始祖」
「近代絵画(西洋絵画では?)の父」などの特徴以外にも、
「見た目はいまいち」「愛想はいい」「皮肉屋」「愛嬌もある」・・・などの注釈が。
そして、何故彼が「ルネサンスの始祖」と呼ばれるのかとか、
ジョットの絵が、その前のビザンチン様式とどう違うのかなど、ちょっと真面目な説明のページがあり、
その後は、コママンガで、彼のちょっと笑えるエピソードがいくつか紹介されている。
「ドナッテロ」「フラ・アンジェリコ」「ミケランジェロ」「レオナルド・ダ・ヴィンチ」「ラファエロ」・・
など他にも有名なルネサンス時代の巨匠が、「ジョット」と同じような形式で紹介されており、
それぞれの作品の解説を読むだけでなく、性格やその作品が作られた背景がわかることにより、
とても身近に感じられるし、今まで名前だけ知っていて曖昧だった芸術家の特徴がすごくよくわかる。
「パオロ・ウッチェロ」は、遠近法遠近法遠近法、とにかく遠近法に拘った画家で、
「遠近法はなんて可愛いんだ」と言ったとか、
フィリッポ・リッピは、修道士なのにスキャンダルまみれ、でも彼の書く女性はピカイチだったとか・・。
絵画の変遷に関しては、実際の絵による比較、解説があるので、絵画の移り変わりがわかりやすい。
今まで「何でこの絵が有名なんだろう?」と思っていたものが、立体感を出したり、
遠近法を使ったり、当時にしては革新的な手法を取り入れているのが、比較によりすごくよくわかった。
ルネサンス美術の超初心者向け入門書として、勉強になるし、楽しく読めるしと、
すごくお勧めの一冊(^^)。
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「西洋絵画よみとき66のキーワード」は、西洋絵画に描かれた様々なアイテムの意味を
66のキーワードで解説した本である。
「太陽」「月」「川」「犬」「猫」「枯れ木」・・・etc。
例えば、「百合」は、「聖母マリアの純潔」「受胎告知の際に描かれる事から、
大天使ガブリエルのアトリビュートになった」などの説明が。
「バラ」も、「聖母」と結び付けられ、「ナザレトの家の聖母子」(スルバラン)の絵には、
バラと百合が女性の側に描かれている事から、女性が聖母マリアであることが暗示されていると
解説されている。
面白い記述もいろいろあったけど、例に挙げられている絵画が載っていない事も多く、
(各キーワード2枚ほどの絵しか紹介されておらず、しっかり解説があるのは1枚のみ)
西洋絵画に詳しくないと、「????」となってしまう事が多かった。
また解説も、論説調で読みにくい。
内容的にはそれほど深くないのに、読むにはある程度の知識が必要・・・と、
どんな読者を想定しているのか、悩んでしまう内容。
66もキーワードを設定せず、もう少しキーワードの数を絞って、
解説した方が面白かったような・・・。
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