「レンズが撮らえた19世紀ヨーロッパ-貴重写真に見る激動と創造の時代」海野弘他著:写真があまり活かされてない・・ [本:歴史]
レンズが撮らえた19世紀ヨーロッパ―貴重写真に見る激動と創造の時代
- 作者: 海野 弘
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2010/12
- メディア: 単行本
19世紀に発明された写真。
当時撮られた写真を元に、カメラの歴史や、街並み、ファッションの変化や、
激動のヨーロッパの中没落していった王侯貴族達の姿、
万博やスエズ運河開通などの一大出来事、アールヌーボー・オペラなどの文化や芸術、
当時一世を風靡した高級娼婦など、19世紀ヨーロッパの状況を紹介した本。
内容は盛りだくさんだが、一つ一つが短めで内容が薄く感じるものが多かった。
また書き手が多い為、記事のクオリテイにばらつきがあり、
単に教科書的なまとめになってしまっている記事も目についた。
特に、「貴重写真に見る・・」というタイトルと関係ない、
アーティストなどの写真の横に、その業績を書いただけの構成で、
「写真」があっても無くてもになっている記事や、
掲載されている写真に価値が見いだせない(どれも古い写真なので貴重なのだろうが、
普通の本でも行われているような、ちょっとした資料として掲載されている使い方)ものも多く、
全体の印象が本のタイトルとイマイチ噛み合わなかったので、点数低め。
当時のヨーロッパの王族達の写真とその運命の章、当時のファッションの章(短いけど)は面白く読めた。
19世紀、王政が無くなり、各国の最後の王になった王家も多く、
その辺に興味がある人には面白いかも。
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