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「超怖い話ベストセレクション2腐肉」平山夢明著:「実話怪談」というより「短編ホラー」 [本:ホラー&ミステリー]

「超」怖い話ベストセレクション 腐肉 (竹書房文庫)

「超」怖い話ベストセレクション 腐肉 (竹書房文庫)

  • 作者: 平山 夢明
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2010/04/26
  • メディア: 文庫
7点

少し前から実話怪談シリーズ「恐怖箱」を読んでいる。
こちらは、同じ実話怪談シリーズ「「超」怖い話」のベストセレクション。
著者は平山夢明。
平山夢明は、「ダイナー」「メルキオールの惨劇」などの長編や、
ミサイルマン」「他人事」などの短篇集を出しているホラー作家(リンク先は全て感想)。

「「超」怖い話」シリーズは、以前勁文社で出ていた物で、倒産後竹書房で出されるように。
「「超」怖い話」A(アー)~Π(パイ)までの15冊中、A~Θ(シータ)までの10冊が平山夢明編著。
他に、今回読んだベストセレクションが数冊。
また「超」怖い話ニューエイジシリーズなども出ているらしい。
ハルキ文庫からも「怖い本」シリーズが。
こちらは勁文社で出ていた「「超」怖い話」の再録+描きおろし。
いろいろありすぎて、どれを読んだかわからなくなり、ベストセレクションを読むことに。

読んでみて思ったのは「恐怖箱」が「実話怪談」っぽい体裁を持っている話が多かったのに比べ、
こちらは「実話怪談」というより、どの作品もホラー短編(短いのでショートショートか?)という感じが強い。

理由は、起承転結がちゃんとあるから。
事故の多い交差点の側のマンション、変に安かったアパートやオークションの品物・・・など、
ちゃんと導入があり、怪異が起こり、そしてオチもあるし、怪異の理由もわかるものが多い。
ベストセレクションなので、小説としての体裁が整ってる話が集まってしまったのかもしれない。

でも、「怪談」って、数年平和に暮らしてたのに、理由もなく突然妻がおかしくなって・・・・なんて感じで、
原因も、そして結果もその先どうなるかわからない・・・って方が怖い。

この本に収められている話は、「実話」というより「創作話」って感が強く、
その点では、怪談の持つ、摩訶不思議な不気味さ、もしかしたら自分にも起きるかも的怖さは、
無くて残念。

話的にはちゃんとまとまっているので、シチュエーションとか怪異自体の怖さとかでは楽しめる。
短編ホラー集として読めば、収録作品も多く読み応えもあるし。
ただ、収録作品が多すぎる為か、似たようなシチュエーション・話の流れが多いのが気になったり、
ありそうな怖い話ばかりで印象に残る話があまり無く(金太郎飴的というか)、
その場限りの読み散らかし作品集・・・という気も。

どの話も普通には面白いし、ショートショートみたいに短い短編が多いので、
ちょっと怖い話を読みたい・・・なんて時にいい気が。
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ufavan

怖いお話の季節ですね~^^
中の1、2個を覚えて行って お友達に披露なんて
楽しそうですw

by ufavan (2011-07-15 09:28) 

choko

ufavanさん

うんうん、季節が来ました!!
100物語とか一度やってみたいけど、やっぱり怖いですよね~(^^;)。
でも、夜中に何かの弾みで怪談話で盛り上がると
面白いですよね♪
そういう時に披露できたら、確かに楽しいかも(^^)。

by choko (2011-07-15 11:44) 

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