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「スイス人のまっかなホント」ポール・ビルトン著:すごくユニークな国スイスのことを知ろう♪ [本ノンフィクションいろいろ]

スイス人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

スイス人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

  • 作者: ポール ビルトン
  • 出版社/メーカー: マクミランランゲージハウス
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本
7点

各国の特色を面白く教えてくれる「まっかなホント」シリーズ。
今まで読んだのは
「日本人のまっかなホント」と「フランス人のまっかなホント」
「イギリス人のまっかなホント」
「スウェーデン人のまっかなホント」
「ドイツ人のまっかなホント」「アイスランド人のまっかなホント」
(全てリンク先感想)。
追記:「まっかなホント」シリーズ、感想一覧はこちら

永世中立国スイス。
平和的なイメージがあるけど、国民皆兵で、徴兵制度を採用している武装中立の国
(「自国を攻撃したら、占領して得られる利益以上に損害を受けるぞっ!」ってな感じ)。
核シェルターも国民全員分用意。
EUへの参加も国民投票で否決。
ヨーロッパのど真ん中にあるのに、EU非加盟、通貨もスイスフラン、我道を行く国、スイス。

そんなスイスの事がいろいろわかる一冊。

スイスは、カントンと呼ばれる州が集まった国で、カントンの自治権は、アメリカの州より強く、
独自に税金を集め使い、独自の法律、司法、警察があり、ミニ国家に近い。
その上、公用語は、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つ。
国民は、各カントンへの所属意識が強く、ミニ国家乱立状態に近いので、
大統領の存在価値は、外国の客をもてなす為・・・ぐらいの意味合いだったりするらしい。
そして、カントンごとに特色があり(誰でも-頭が少しおかしくても-医者として開業できる
カントンすらあるらしい)、よく分裂しないでまとまっていると思うほど。

その上、スイスは投票の国。
カントンで何か決めるにも、スイス連邦で何か決めるにも、投票・投票・投票。
あらゆることを投票で決めるという。
投票で決まった事で問題が生じれば、また投票により改善。
3ヶ月置きに、投票があるという。
それがこの国をまとめている一つの理由でもあるらしい。
自国の未来のために、投票で税金をあげるのを決めてしまったりって事もあったらしい。

スイス人の気質は、ドイツ人に近いようだ。
というか、ドイツ語を話す人が多い為で、ドイツ人は心配症。
ドイツ語を話す人達は、あらゆる事を心配して、準備している。
「失敗するのは当たり前、でも準備は万端だ」という感じ←この辺、ほんとにドイツ人に似ている。
フランス語を話す人達は、フランス人気質に近く、自分たちは最高であるという思想と理想を持つ
哲学者であり、ドイツ語を話すスイス人は夢が無いと心配するという。
イタリア語を話すスイス人は、あまり心配しないが、人口の10%しかいないので問題無いらしい(笑)。
国民全員が入れるだけの核シェルターを用意しているというのを見ても、
その心配症の程度がわかる。

各カントンの行事とかも紹介されていたけど、とにかく「国」自体が変わっているので、
各カントンの個性が霞んでしまうほど。
堅苦しく、真面目で、均一的、でも、各カントンの個性が強くバラバラ・・・、
わかったようで、やっぱりわからないスイスという国が少しだけわかる本。

「図説スイスの歴史」(リンク先感想)を読むと、その成り立ちなどから、もうちょっとこの国がわかる。
他のカントンと戦争もしたけど、話し合いでの解決も多く、カントン同士の対立に他のカントンが仲裁に
入ったり、バラバラになるのをどうにか避け、中世~近代の戦乱の時期も、
いろいろな国とうまくわたり合い、カントンの集合体、スイスという「国」を作り上げた国。
でも、「何でちゃんとまとまっているんだろう??」という根底の部分は、やっぱり謎。
スイスは興味深い国です。
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