「黒い春」 山田 宗樹 [本:ホラー&ミステリー]
口から黒い胞子を吐いて死んでいく黒手病。その被害者が日本各地に現れ、その原因と対策を探る中、ある隠された歴史にたどり着く。
奇病によるバイオパニック物かと思ったら、その要素は少なく、どちらかというと歴史を絡めたミステリー物。
謎解き部分に上手く歴史を絡めていて、最後まで一気に読めた。
また原因究明の為に集められたスタッフの人間ドラマも絡めてあり、その部分も楽しめた。
ただ、日本各地に広がる奇病という設定なのに、原因究明スタッフ周辺の人間関係中心の展開に終始しており、政府の対応や日本の民衆の動きなどはあっさりまとめられ、こじんまりしすぎてしまった印象が強いのが残念。
もう少し、その部分が上手く絡めてあれば、よかったのに。
2006-05-29 22:07
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