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「不沈タイタニック-悲劇までの全記録」 [本ノンフィクションいろいろ]

不沈 タイタニック―悲劇までの全記録

不沈 タイタニック―悲劇までの全記録

  • 作者: ダニエル・アレン バトラー
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 単行本
8.5点
「タイタニック」と言えば、ジェームズ・キャメロン監督、レオナルド・ディカプリオ主演の映画が有名。しかし、私はこの映画、ファンが聞いたら怒りそうな見方をしている。
最初に見たのは、テレビの放送で、前半30~40分ぐらい見て途中で止めてしまい、その後、またテレビで放送された時には、丁度後半沈没直前ぐらいから、ラストまでの30分~40分ぐらいを見たのだ。
思いっきり真ん中吹っ飛んでます(^^;)
でもラストの沈没シーンの迫力はさすが!という感じで感心。恋愛物はあまり興味無いので、今後映画「タイタニック」を最初から最後までちゃんと見るかというのは怪しいけど、実際のタイタニック沈没時の詳細については以前から興味があった。
という事で、タイタニックマニアとも言える著者が長年かけて集めた記録を元に書いたという、「不沈 タイタニック―悲劇までの全記録 」を読んでみる事にした。
 この本の良い所は、タイタニック沈没時の船内の様子をかなり詳しく調べあげている事だけでなく、当時の社会的背景をも考慮してこの悲劇を扱った事により、より深みのある内容になっているということだ。
3等船室に乗っていた人の多くが助からなかった事から、階級による客の扱いに問題があったと言われたりしているようだが、この著者は、当時の労働者階級と上流階級の人々の意識の差までも考慮し、3等船室に乗っていた人々の多くが亡くなった原因を推測している。
もちろん、沈没にいたるタイタニックに乗船していた人々についても、入念な取材により、わかる限り多くの人に関して、詳細に描いてある。
最後に正装をして沈没を待った紳士、沈没しないと信じられていたため最初は救命ボートに乗ることを拒否した乗客達、最後まで船のボイラーを守るため奮闘した船員達、そこには悲しくも美しい人間ドラマが展開されている。
またタイタニックの沈没した原因、他の船の救助活動、マスコミの動きなど、タイタニック沈没に関してのいろいろな事が詰まっている本でもある。
不沈と言われながら沈んでしまったタイタニックに興味がある人なら一読の価値ある本。
日本人でこの船に乗っており助かった男性は、帰国後、「女子どもを差し置いて脱出した」と周囲からの強い非難を浴び、傷心のまま亡くなったそうだが、この本では、この男性が、沈没後救助に向かった救命ボートに奇跡的に助けられた顛末も書いてある。
この本がもっと早く出ていれば、この男性もこのような悲痛な運命を辿らなくてもよかったのに・・とも思った。

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コメント 2

ちょび

 タイタニックに興味はありつつ、あまり本を読んでいないので探してみますね。私的に一番避けたい死に様が窒息死・・・タイタニック、対馬丸、最近では東京湾の釣り船、ハワイ沖での実習船など気になりつつも怖いというジャンルだったりします。
 映画はテレビでみただけですが、ところどころしかみてないです。デカプリオがタイプじゃないの。・・・ファンにおこられますが、童顔なんだもん。オヤジタイプが好みなんで。
by ちょび (2006-06-09 11:55) 

choko

調べた中では、この本が一番詳しいかな?と思ったんですが、他にいい本発掘したら教えて下さいなヾ(@^▽^@)ノ。
ちょびさんが怖いのは窒息死ですか。私は地震何かで瓦礫の下に閉じ込められるのが一番怖いです(>_<)。ちょっと閉所恐怖症っぽいところがあるので、暗闇の中全く動けない・・ってなったらあっという間にパニックになりそう(パニック起こしちゃうとダメなんですってね)。
by choko (2006-06-09 15:39) 

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