「子守り首」童謡に隠された恐怖とは・・・ [本:ホラー&ミステリー]
7点
プロデューサーである主人公は、ある童謡を元にした「こもりくび」を新人歌手のデビュー曲として売り出す事になる。しかし、元になった童謡は、惨殺された女が死ぬ間際に歌った呪いの歌だという噂が。そして、曲を聴いた人々に次々と異変が・・・。
童謡というのは、何となく不気味な感じを受ける物が多い。そして、この作品では童謡の怖さが効果的に使われていると思う。
特に、「こもりくび」にまつわる噂の真相に主人公が近付いて行く辺りまでは、ぐいぐい読ませるものがある。「こもりくび」の発祥と関係があると思われる荒れ果てた廃村の描写は、不気味な雰囲気に溢れていて怖い。
「カゴメカゴメ」「とうりゃんせ」などに関しても少し触れられているが、ほんのちょっとだけ・・というのが物足りないのと、謎が解けていく過程が少し安易と思える部分があるのが残念だけど、最後まで飽きさせずに読ませてくれる、なかなかの佳作。
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