「うしろ」倉阪鬼一郎 [本:ホラー&ミステリー]
- 作者: 倉阪 鬼一郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
6.5点
女性専用マンション。そこに住む女性達は、毎夜悪夢に魘される。うしろから何かがしのびよる。うしろを見てはいけない。うしろを・・・。
夜中1人でシャンプーをしてるとうしろが怖い。鏡で自分を見てる時、鏡に写ったうしろにいる何かが見えたら怖い・・・うしろって怖いモノだと思う。この作品でもそういう部分を扱っているんだろうけど、どうもその怖さが伝わってこない。
呪いの正体が最初から見えているせいなのかも。緊迫感があまり無いのだ。それにマンションに住む女性数人にスポットを当ててしまっている分、感情移入もしずらく、「あーーー死んじゃった」ぐらいで終わってしまうのだ(^^;)。
倉阪鬼一郎の持ち味、言葉遊びや、漢字を使った仕掛けや演出などは面白かったが、作品全体にその雰囲気が漂うまでにはなっていなくて、平凡なホラーで終わってしまっている気がした。
とにかく怖くないってのが、問題。
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