「巨匠に教わる絵画の見かた」「悪魔のダンス」「マリアのウィンク」他、西洋美術に関する本 [本:歴史]
視覚デザイン研究所が出している、西洋美術に関する本を続けて読んで見た。
どれも、なかなか面白かった。
「鑑賞のための西洋美術史入門」は、古代から現代まで、その時代時代の美術の特徴を簡単に説明している。
ザーっと西洋美術の流れを追いかけるには、とても参考になると思う(現代美術は説明読んでもよくわからなかったけど(^^;)絵を見てもわからないんだけど・・)。
ただ、画家1人1人についての説明はあまり無く、西洋美術についての情報(「ヘレニズム」についてとか、「印象派」についてとか)が簡潔に大量に詰め込まれているので、少しでいいので基礎知識がないと辛いかも。
「巨匠に教わる絵画の見かた」は、著名な画家を1人1人ピックアップして、その特徴、西洋美術への影響、当時の評判、他の画家からの評価などを載せている。画家同士の関係や、どの画家が誰から影響をいるのかなどがわかり、面白かった。
画家の可愛い似顔絵に噴出しをつけて、その意見を述べさせているのは、親しみやすい。しかし、頭の中で情報が整理しにくいという難点も。
上記の中では一番お勧め!
「悪魔のダンス」「天使のひきだし」「マリアのウィンク」は、西洋美術の中でも、キリスト教的な絵画を中心に扱っている(他の宗教も扱っているけど)。
どれも、聖書の物語がマンガとして描かれていたり、宗教画の解説があったりして、面白く読めるのだけど、こちらも情報が整理されているとはいえず、曖昧だったり、前後の脈絡なく突然説明が始まったりと、読みにくい部分も多い。
また、説明の中に、変に軽いのりの文章が入っていて(中世の物語の説明なのに合コンとかの言葉が出てきたり)、雰囲気を壊している気がして個人的にはその部分が気になった。
でも、挿絵もマンガも多いので(個人的には、もっと絵画を載せて欲しかったけど)サクサク読めるし、絵画にまつわるいろいろなエピソードを知る事ができるのも確か。
「マリアのウィンク」がキリスト教や聖書に関して一番詳しく載っているので、まずこれを読んでから、他の2冊を読むのがいいかも。
各説明文を読みますと、
確かに「巨匠に教わる絵画の見かた」が一番良さ気に感じました。
私も一時期、美術館巡りなどに凝ったことがありますが、
描かれている画のテーマや背景を、知っているのと知らないのとでは
鑑賞する際の姿勢にも、大きな違いが出てきますよね。
by コステロ (2008-01-21 12:54)
はい「巨匠に・・・」が一番参考になる気がします(^^)。
絵画を見るとき、宗教的背景とか、時代背景とか知ってみるのと、知らないでみるのとだと、いろいろ違って来ますよね。
すごく昔、ヨーロッパ旅行した時、美術館巡りをしたんですが、ちゃんと下調べしてから行けばよかったなーーといまだに後悔です。
ミケランジェロとか有名なものはじっくりみたけど、後はサーって見てしまって。
こういう本で紹介されている絵でも、「あっ、これ見たはず。でも印象が薄い」みたいなのが多いんですよ(-_-;)。
宗教的意味のあるシンボルを知ってたり、表現法の違いと意味なんかをわかっていたら、もっと面白く見られたろうなぁと思っちゃいます。
やっぱり印刷されたのと、現物を見るのとでは、雲泥の差があるので、せっかくのチャンスを無駄にしてしまった・・という感じです。
そちらは、美術館も多いのではないですか?いろいろ見られそうで羨ましいです。
by choko (2008-01-21 18:22)