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「イギリス人のまっかなホント」島国だからか日本と似てる部分はあるけど、根本は大違い?! [本ノンフィクションいろいろ]

イギリス人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

イギリス人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

  • 作者: アントニー マイオール
  • 出版社/メーカー: マクミランランゲージハウス
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本
6.5点

いろいろな国の人を、すぱっと切って紹介する「まっかなホント」シリーズ。

前に「日本人のまっかなホント」と「フランス人のまっかなホント」を読んで面白かったので、
今度はイギリス人。

追記:「まっかなホント」シリーズ、読んだものの感想一覧はこちら
イギリスに関して私が知ってる事。
食事が恐ろしくまずい。
階級制度が社会に根深く腰を降ろしていて、階級によって使う言葉も、読む雑誌も違う。
mixiのイギリスに関するコミュニティで、人種差別が激しい・・というのも読んだ。

私が知ってるイギリスと、この本で書かれているイギリスは、かなり近かったけど、
知らなかったイギリス人の姿もたーーーーーーっくさんあった。

第1章の冒頭に、イギリス人についてこれだけは知っておかなければならない事として
「外国人嫌い」と書いてあった。

「外国人嫌い」が伝統文化なのだそうだ。

フランス人と同じく、イギリス人も「自分達が一番優れた民族である」と信じている
(まぁ、そう思っている民族は多いんじゃないだろうか、日本人だってねー)。

ただ、他の民族への接し方、考え方の違いで大きく違って来るんだろう。
フランス人は、「愚かな他の民族を指導してあげなければいけない」と思っているらしい。
しかし、イギリス人は、馴染みのない物、自分のコミュニティー外のものに対しては、
不信感でいっぱいだという。

同じ国内でさえ、住む地域が違えば、不信感を持つ。
でも、「イギリス人」であれば、一目置かれる。
「イギリス人」でなければ、全く相手にしないのだそうだ。

ただ、イギリス人と個人的に仲良くなることはできるという。
しかし、民族としてだと、イギリス人は全く相手にしない。
オーストラリア人とカナダ人だけは、ちょっと上。
アメリカ人も他の民族とは違うが、好きになれないらしい。

そんなイギリス人。
同じ価値観を持ったグループに入ることが大切らしい。
言葉遣い、ナイフの使い方、服装・・・etc。
同じ価値観の人間に囲まれている時が一番安心らしい。
なんとなく日本人に似てるなーと思ったんだけど(ストレートな物言いをしない所も)、
深くみると全く違う。
日本人はお互いもたれあいというか、馴れ合いって気がするけど、
イギリス人の場合、内面は驚くぐらい個人主義者らしい。
とにかく、似た価値観同士の中にいれば安心で、
そこに個人の親睦がなくてもいいらしい。
家族の繋がりも、恐ろしいほど希薄。
他の民族と馴れ合わない孤立民族であるだけでなく、個人個人も孤立しているという。

上にも書いたように、イギリス社会には、階級があり、上流・中流・下流と分かれ、
読む雑誌から、言葉遣い、立ち振る舞いなどではっきりした違いがあるという。
食後のデザートを「プディング」というかというか、「スィーツ」というか、他にも同じ物を
あらわす言葉が無数にあり、それをチェックし互いの階級をチェックしあうらしい。

全体的には、「何かやだなー」って内容が多くて、「フランス人のまっかなホント」に比べ、
取上げられている国の人に親しみを持てる内容ではなかった。
これは著者が違うからかな。
視点がシニカルというか。

でも、面白いエピソードもいろいろ。
ピューリタニズムが浸透しているイギリスでは、苦労する、耐えるというのは大切らしい。
ピューリタンは、飽食も悪としているので、イギリスの食事はまずいという説があるけど、
本当なのかもしれない。
だから、レジャーとして、悪天候の日にわざわざ長距離ハイキングにでかけたり
(この本では行軍と表現している)、
「サバイバル」なんて名前のついた、人里離れた荒野で肉体的不快感が味わえるレジャーに
嬉々として行くらしい(^^;)。

最終的な感想は「イギリス人」ってよくわからない・・・だった。
この本にも「イギリス人は二面性があり、他人から理解されようと思わないし、
理解できるとも思っていない。
曖昧な存在であることを望む」
と書いてあったがそんな感じ。

紳士的であり暴力的でもある、目立ちすぎない事が良しなのに、
変人も認める、良識に沿って行動するが、判断するのは自分・・・。
どんな時も感情を表に出さないのがいいことなのに、
時として感情を爆発させ、それも容認している。

なんとなくぼんやりイメージしていたイギリス人像が、もっとぼんやりしちゃった・・
そんな気がする(^^;)。
他に読んだ「まっかなホントシリーズ」。
「日本人のまっかなホント」と「フランス人のまっかなホント」
スウェーデン人のまっかなホント」
ドイツ人のまっかなホント」「アイスランド人のまっかなホント」(リンク先全て感想)

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コメント 1

が

でもさあ、実際にイギリスに行ってみなよ。行かなきゃわかんないこともあるよ。たとえ、行った結果、本通りだったとしても、行かないうちにとやかくは言えないよ
by (2018-03-27 17:28) 

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