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「四大文明-メソポタミア」NHKスペシャル「四大文明」プロジェクト:前半簡単、後半ちと難解(^_^;) [本:歴史]


四大文明 (メソポタミア) (NHKスペシャル)

四大文明 (メソポタミア) (NHKスペシャル)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 単行本

7.5点

「エジプト」「インダス」「メソポタミア」「中国」の四大文明。

現在のヨーロッパ文化の元でもある「メソポタミア文明」。
でも、4つの文明の中では、一番印象が曖昧(私の中では)。
図書館で見かけたので、借りて読んでみました。

前半は、湾岸戦争頃の、イラク国内の遺跡の取材がメイン。
メソポタミア文明について、簡単にわかりやすく説明してある。

メソポタミア文明の中にも「シュメール」「アッカド」「バビロニア」「アッシリア」という
4つの傾向がかなり違う文明が存在しており、そのせいで印象が曖昧になっているのかも・・と思った。

NHKの取材では、それらの文明の遺跡を訪れ、
現在の生活にも残る文明の痕跡と照らし合わせて紹介している。
メソポタミア文明を大雑把に知るには、いい内容。

しかし、後半は専門家による「文明論」や「メソポタミアの建築物や石造、ファッションなどに関する考察」
「メソポタミア文字の歴史」「ハンムラビ法典の解説」「アッシリア王シャムシ・アダド一世の研究」など
かなり狭く深い内容に。

あまりに細かく説明されすぎてついて行けないものも(^_^;)。
「メソポタミア文字の歴史」あたりは、言語学についての基礎知識がないとちと辛いものが。
アルファベットにつながる楔形文字の歴史は、ちゃんと系統立ててわかれば面白いと思うんだけど、
今の私の言語学の知識レベルだと、小学校の歴史しか学んでいない状態で、大学の講義を聴くような状態。
多くの民族、国が入れ替わり立ち代り起きた地でもあるので、民族名や国名に加え、
アッカド語だ、ウガリット語だ、西セム語系だ、フルリ語だ・・・ととにかく膨大な固有名詞が。

「ハンムラビ法典」などは、現代の法律よりも進んだ部分があったりして面白かった。

メソポタミア文明は、楔形文字が刻まれた粘土板が大量に発掘されているので、
解読できた文字に関係する文明に関しては、かなり詳細なことがわかっているらしい。

一番印象に残ったのは、シュメール時代に書かれた粘土板に残された当時の人々の気持ち。

「快楽のためには結婚、よく考えてみたら離婚」
「楽しみ、それはビール、いやなこと、それは遠征」
「パンのあるときは塩はなし、塩のあるときはパンがない」
「いつかは死ぬのだ、遣ってやろう。長くも生きたい貯蓄しよう」

数千年前に生きた人々も、今の人も変わらないんだなーとしみじみ思ってしまった。

書かれている内容の難易度に差があるけど、興味がある部分だけ読んでも楽しめると思います(^_^)。
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