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「ベトナム・ストーリーズ」神田憲行著、「インドは今日も雨だった」蔵前仁一著:紀行本2冊 [本ノンフィクションいろいろ]


ベトナム・ストーリーズ

ベトナム・ストーリーズ

  • 作者: 神田 憲行
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本

7点

日本語学校教師として10ヶ月ほどベトナムに滞在していた著者。

著者がベトナム滞在中や、旅行中に見つけたもの、遭遇したこと、
ベトナム人の様子や生活から感じた事などを、気ままに綴ったエッセイ。

勤勉で、抜け目なく、しかし底抜けに親切な人もいるベトナム。

体重量り屋さん(路上に体重計を置いて量ってくれる仕事)、
食堂で勘定を計算するだけの計算男・・・、
買った時は偽物、しかし、どんどんパーツが揃って本物に近づいていく
ホンダのカブの偽物「HON”G”DA」の話、
著者が芸術的と思ったベトナム人のフォーの食べ方などなど。

安月給で働いていろいろ大変だったようだけど、
のんびりした雰囲気が全体から感じられるのは、著者の人柄によるものなのかもしれない。

日本人だけで食事に行っても一人だけ多めに料金を請求される(ボッタクられる)著者。
そういう目に頻繁に遭いながら、
「自分のおでこには、アジア人だけに見えるホームランマーク(ボッタクリの)があるのではないか?」
なんて、推測してたりする。

著者の目線で、ベトナムのいろいろな面を感じられる本。

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インドは今日も雨だった

インドは今日も雨だった

  • 作者: 蔵前 仁一
  • 出版社/メーカー: 世界文化社
  • 発売日: 1997/04
  • メディア: 単行本

6点

「旅行人」の編集・発行をしている著者の北インドを中心にした旅行記。
ダライ・ラマが住むダラム・サラ、マクロード・ガンジや、高位カースト達の村マラナ村、
キナール・カイラス(山の名前)などを、バスで移動している。

またカトマンズ滞在記や、バンコックでの入院の話なども。

著者がインドに初めて行った時の事を書いた絵日記風の章も。

私の場合、旅行記に期待するのは、自分が知らなかったり、想像もしなかったその国の文化や生活。
でも、この本の場合、著者が旅慣れており、それらの事は別の本で書いてしまったのか、
著者の体験したトラブル(特にバスのトラブルの話が多かった)や宿屋の値段の話など、
どちらかというと旅行日記&ガイドブックの延長という印象が強い。
実際旅行に行く人、行きたい人向けの情報が多いというか。
と言うことで、自分が期待していた内容とはずれてました。

面白いエピソードもいくつかあったけど。
一番印象的だったのは、高位カーストばかりのマラナ村の話。
アウトカーストである旅人は村人に触れる事が許されない
(村人は、露骨に旅人に触れないようにするらしい)。
また村の中の聖なるもの(石など、いろいろ)にも触ってはいけないし、
入っていけない場所もたくさん。
でも、閉鎖的かというと、会話をしたりするのは大丈夫。
その上、ボロボロな服を来て、見た目は貧しそうなのに、
実際は貯金が多く、裕福なのだという。
10時間近いトレッキングでしか辿り着けない村なので、
昔の風習が残っているらしい。

また著者は、元々イラストレーターであるらしく、
絵日記や、挿絵は味があるものが多く、なかなか良かった。

でも、全体的に自分にはあまり興味が無いネタが多く、点数は低め。
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