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「メフィストの牢獄」マイケル・スレイド著:新たなる敵の登場か?? [本:ホラー&ミステリー]


メフィストの牢獄 (文春文庫)

メフィストの牢獄 (文春文庫)

  • 作者: マイケル スレイド
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 文庫

6.5点

大好きな、マイケル・スレイドのシリーズ物。

「ヘッドハンター」(創元文庫)
「グール」(創元文庫)
「カットスロート」(創元文庫)
「髑髏島の惨劇」(文春文庫)
「暗黒大陸の悪霊」(文春文庫)
「斬首人の復讐」(文春文庫)
に続く7作目。

著者は、3人の弁護士。
共同出筆なのだけど、一人頭がおかしいのが混じってるという
マイケル・スレイドに関する説明(全くのネタなんだけど)が納得できてしまう内容(^^;)。
ちなみに、このリンク先の、マイケル・スレイドの解説はすごく面白いので、
興味を持ったら読んでみて下さい。
マイケル・スレイドの作品の傾向がほんとーによくわかる。

「バカバカしいミステリー」を「バカミス」と(愛を込めて)呼ぶけど、
一番最初に「バカミス」が使われたのが、Wikによると3作目の「カットスロート」だったらしい(^^;)。

主人公、ディクラークを中心に、猟奇殺人事件に取り組むカナダ騎馬警察(RCMP)の話。
とにかく、節操なく、ごちゃごちゃといろいろな要素を詰め込み、
嫌になるほど、細々と説明があるというか、知識が詰め込んである。
読みにくいといえば読みにくい。
でも、それのこのシリーズの特徴。
またメインキャラになっている登場人物ですら、容赦なくひどい目に合うというのも特徴。

私は猟奇色が強い「グール」「髑髏島の惨劇」がお気に入り。
特に、髑髏島に招待された人々が、次々に屋敷に仕掛けられた罠で死んで行く「髑髏島の惨劇」は
その突飛な罠に感動した(特に、トイレの罠はすごすぎて忘れられない)。

で、今回の「メフィストの牢獄」はというと、偏執的に「秘宝」を探し求めるメフィストと名乗る敵が現れ、
ディクラークに戦いを挑むという内容。

好きなシリーズなんだけど、今回はイマイチだった。
「メフィスト」という、明確な悪役が登場しているのだけど、それがあまり魅力的じゃない。
拷問、火あぶりなどもあったけど、猟奇色も薄め。
じゃぁ、ミステリー要素が面白いかというと、それも・・・・。
歴史と事件を絡めて話を進めているんだけど、歴史の説明だけが印象に残り、
現代に起きた事件を盛り上げる素材になっていない。
なんか全体的に地味だし。

3人の共同出筆ではなく、メインのジェイ・クラーク一人で書いたからかな?
頭がかっとんだ人がいなくなってしまったのか??

このシリーズ、カナダでは12作くらいまで発行されている。
この後は、娘との共同出筆になってるらしい。
娘さんの頭がおかしいといいなー(^_^;)。

で、この先の話で気になったのを(後書きに紹介されてた)。
10作目は、切り裂きジャックとクトゥルフが絡んだ話らしく、すごく読みたい!
11作目は、ナチスとロズウェル事件が絡んだ話。
12作目は、広島原爆で家族を失った男の復讐劇らしい。

こうやって並べると、何でもありなのがよくわかる(^_^;)。

どんどん翻訳して欲しいけど、今の翻訳ペースだと、
10年ぐらい経たない読めない気がするよ~(T_T)。
この「メフィストの牢獄」は10年近く前の作品だし。
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