「首無の如き祟るもの」三津田信三著:淡首様の祟りを恐れている一族で起きた首なし殺人事件・・それは祟りなのか? [本:ホラー&ミステリー]
6.5点
文庫版「首無の如き祟るもの (講談社文庫)」も出てます。
淡首様の祟りから男子が育たないと言われている媛首村の秘守家。
その祟りから逃れる為の儀式の中、跡継ぎ長寿郎の双子の妹が首無し死体となって発見される。
それから十年。長寿郎の婚約者選びの儀式の最中、
婚約者の一人が10年前と同じく首を切られ惨殺された。
その上、長寿郎は行方不明に。
そして、それは連続首無し殺人事件へとつながっていく。
10年前の事件との関連は。
祟りは本当にあるのか??
閉鎖的な村、一族の醜い跡目争い、昔から言い伝えられている恐ろしい祟り、
実践される様々な守りの儀式などの要素が詰まった、伝奇ホラーミステリー。
伝奇幻想作家「刀城言耶」が登場する、
ホラーティストを強くした「金田一シリーズ」という傾向を持つこのシリーズ。
一作目「厭魅の如き憑くもの」が面白かったので、3作目のこちらも読んでみました。
1作目は刀城言耶が体験した奇怪な殺人事件を小説風に書いたという設定。
こちらは、この事件を捜査した警察官高屋敷の妻が、
事件が起きて何年も経ったのちに、迷宮入りした犯人を探そうと小説風に事件を書いたという設定。
気になったのは、別人が書いている設定のはずなのに、言い回しとか、すごく似てる事。
文体を器用に使い分けられるほど器用な作家ではないので、これは無理があったかなーと。
特に、気になる人は気になると思う、言い回しのくどさが同じなのは・・。
他にも、最初の事件、双子の片割れが殺される話が長すぎて、間延びしてることが気になった。
連続殺人事件が起きてからは、前半に比べあっさりし過ぎだったし。
前半の語りすぎる感に比べ、後半は語らなすぎというか。
後半が本題だと思うのに。
ということで、オチにたどり着く前に、自分の気持ちが話から離れて、
ダラダラになってしまったので、点数ちょっと低め。
でも、このシリーズ、他のも読んでみようと思ってます♪
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