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「十三の呪-死相学探偵1」三津田信三著:死相が見える探偵が依頼された事件とは [本:ホラー&ミステリー]


十三の呪  死相学探偵1 (角川ホラー文庫)

十三の呪 死相学探偵1 (角川ホラー文庫)

  • 作者: 三津田 信三
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/06/25
  • メディア: 文庫

6点

死相が見える弦矢俊一郎を主人公にした「死相学探偵シリーズ」。
続編「四隅の魔 死相学探偵2」「六蠱の躯 死相学探偵3」も出ています。

死相が見えることで、孤独な幼少期を送り、対人関係に難ありの弦矢俊一郎。
しかし、その能力を活かした仕事をしようと、大学卒業後、探偵事務所を開く。
最初に来た依頼人は、婚約者が急死したという女性。
死の影を認めなかった為、追い返した弦矢だったが、
二度目に彼女が来た時、その禍々しい姿に戦慄する。
そして、話を聞くと、婚約者の家族が次々と怪異に襲われているという。
婚約者の家に、調査の為に乗り込む弦矢だったが、最初の犠牲者が・・・・。

ミステリー仕立てのホラー。
依頼人の婚約者の家で遭遇した、この世のモノとは思えない異形のものの話や、
事件が進行し、謎をとくくだりなどは面白かった。

しかし、全体的にキャラクターの掘り下げが浅く、話が薄っぺらい。
犠牲者が次々と出ても、恐怖感・緊迫感をあまり感じないし。
また、主人公のキャラクターの設定「対人関係に問題がある」部分が浮いてしまっていた。

著者は、探偵シリーズ物を書くにあたって、金田一耕助、ポアロ、シャーロック・ホームズなど
有名なミステリーのシリーズ物の探偵たちと同じように、
主人公の探偵を少しクセのあるキャラクターにしたいと思っているようだが、
それがうまく行っていない気がする。
クセのある部分に取ってつけたような違和感を感じてしまうのだ。
これは、この作者の別シリーズ「刀城言耶シリーズ」でも少し感じるのだけど、
主人公目線で語られる、こちらの方が、それを強く感じた。

また、ホラーとはいえ、ミステリー仕立てで、人が死んでいるのに、
その犯人に対する扱いが甘いのも気になった。
犯人が見つかってすっきりという感じがなく、釈然としないものが残るというか。

面白い部分はあるのだが、難の部分が気になって、お勧めとまでは言えない内容だった。
残念!!

2作目・3作目は1作目に比べると評判がよいみたいなので、その内読んでみようと思うけど。




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