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「赤い森」折原一著:一家が惨殺された樹海の中の家。その事件の真相は・・・。 [本:ホラー&ミステリー]


赤い森

赤い森

  • 作者: 折原一
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2010/04/10
  • メディア: 単行本
6点

以前読んだ「黒い森」が面白かったので、その関連作品らしい「赤い森」も読んでみました。

「黒い森」「赤い森」とも、本の一部が袋とじになってます。

樹海の中の一軒家に移り住んだ小説家と画家の夫婦と双子の姉妹。
しかし、狂った小説家に家族は惨殺され(シャイニングを思い出すな、それが狙いか??)、
犯人であると思われる小説家は、いまだ行方不明。
泊まった樹海近くの民宿でその話を聞いた学生3人は、止める民宿の主の忠告も聞かず
樹海の中の一軒家に行ってみる事にするのだが・・・。


話は大きく3つに別れ、どれも民宿の主の樹海の一軒家にまつわる話から始まる。
前の章のストーリーが、樹海で起きた惨劇として、民宿の主から泊まり客に語られ、
話は似たような展開を持ちつつも、徐々に進行していく。

話の中に小説があり、独立した独白があり、全体像がつかみにくくしてある。

別の登場人物なのに、前の章の登場人物と似たような行動を取る・・
(状況が違うので、行動にも差があるけど、心理状態が似ているというか)。
道に迷いグルグルと同じ場所をまわってい、どんどん状況が悪化していく樹海の怖さを、
小説でやろうとしたのかもしれないけど、あまり成功してないような。
こじつけ感、ご都合主義感を感じてしまった。
また話の中の小説というような展開は、夢落ち物を読んだような気分にもなってしまう。

前作、「黒い森」もストーリー自体は、それほど引かれるものがなかった。
メイン部分は、駆け足すぎて、設定だけを見せられた感じで。
でも、樹海の怖さ、不気味さがものすごく感じられてよかった。

今回はそれもなく(まぁあったとしても、それでは「黒い森」と同じになってしまうけど)、
全体的にに「設定が先にありき感」「狙った感」が強く、物語に入り込めなかった。

また、袋とじの部分も、前作のような効果は殆どなく、「何でこの部分を袋とじに?」って感じだった。

読んでいる最中は、それなりに面白いんだけど、オチがどれも「う~ん(-"-;A」だったのが残念。

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ufavan

森や樹海ってワードからして 迷い物?
ブレア・ウィッチみたいのを想像するのですが

何やら難解そうですね


by ufavan (2010-07-07 10:45) 

choko

ufavanさん

そうそう、「黒い森」の方は、ブレア・ウィッチを思わせる内容です。
こちらは、ブレア・ウィッチが面白かったら楽しめると思います。

「赤い森」は、ブレア・ウィッチの2作目??
変に謎解きしてしまい、興ざめしちゃう部分も。

「難解」というよりは、「もやもや」って感じです。
読んでる時、これって、また作中の小説とかじゃ・・・と
「もやもや」した気分で読んでしまうというか(^^;)。
by choko (2010-07-07 14:51) 

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