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「脳髄工場」小林泰三著:SFティストホラーが多め [本:ホラー&ミステリー]


脳髄工場 (角川ホラー文庫)

脳髄工場 (角川ホラー文庫)

  • 作者: 小林 泰三
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 文庫
7点

自分の本棚にあったのを発見したので。いつ買ったんだろ(^^;)。
買った記憶が無い本がいろいろ並んでいるので、自分の本棚を漁ると新鮮です。
でも、そんな状況なので同じのが2冊出てきたりもよくする(-_-;)。
最悪だったのは、1軒目に寄った本屋で迷った末買った本を、買ったことを忘れ2軒目でも買った事。
家に帰ってカバンを開けて愕然・・・・←この状態はかなりやばいです・・・脳の老化が・・。

SFティストのホラーが多めの短編集。

「脳髄工場」「友達」「停留所まで」(SS)「同窓会」(SS)「影の国」「声」(SS)
「C市」「アルデバランから来た男」「綺麗な子」「写真」(SS)「タルトはいかが?」

が収録されている。

表題作「脳髄工場」は、最初は犯罪者の矯正に使用されていた人工脳髄装着が、
当たり前に装着されるようになった世界を描いた作品。
人工脳髄によって感情の高ぶりを自動的に抑制する人が多数の中、
人工脳髄を装着しないまま高校生になった主人公が感じるのは、
「みな自由な意志を持たず、人工脳髄によって支配されているのではないか」ということ。
最終的に、人工脳髄を装着する決心がついた主人公が、「脳髄工場」で知った驚愕の事実とは・・。

「綺麗な子」も、「脳髄工場」と同じように、テクノロジーの進化したアンチユートピア未来を描いている。

どちらも、それなりに面白いけど、ありがちなオチでまとまってしまっていた。
テクノロジー進化の果ての近未来アンチユートピア物は、使い古された感があるので、
短編だとどうしてもありがち感が残ってしまうんだと思うけど。

何編か入っているSSも、あんまり面白いものがなかったのが残念。

好みだったのは、クトゥルフネタの「C市」と、変なティストの「アルデバランから来た男」。

全体的に、インパクトに欠け、こじんまりとまとまってしまっているものが多かった気が。
スプラッタ描写も少なく、怖さも弱い。
それでも、ある程度のクオリティはあるので7点。

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ufavan

表紙やタイトルからグロいのを想像したのに、弱めとは残念・・・

どうやら自分は 表紙で本を覚えているらしく
別の所から出てて表紙の絵が違ったりすると、
「おお!見た事無い本だ!!!」と 思ってしまう様です・・orz


by ufavan (2010-08-06 12:29) 

choko

ufavanさん

表題作「脳髄工場」は、ちょっとだけグロい描写がありますが、
他はそうでもなかったです。
このタイトル・表紙だと、グロいの期待しちゃいますよね。

最近、文庫本など、表紙だけ変えて出してるのが多いので、
「あれ?」って思っちゃう事多いですよね~。
私も、以前、本は表紙で覚えてたりしましたが、
最近は「表紙」すら覚えてません(;^^A。
本屋に行くと「見たことが無い本」を見ることが増えました(;^^A
特にコミックの単行本は、何巻まで買ったか分からなくなることが
多くて、トホホです。

by choko (2010-08-06 13:24) 

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