「イスラムでニュースを読む」宮田律著:ちょっと古かったので時事問題が・・ [本ノンフィクションいろいろ]
6点
前半は、イスラム紛争の背景、後半はイスラム教について。
サブタイトルが「イスラム紛争の火種をさぐる」という事もあり、パキスタン、アフガニスタン、
アフリカのイスラム諸国、中東のイスラム諸国の動向や、それとイスラム教の教えの関係、
イスラエルの影響やテロが活発な背景・・・などいろいろ触れられているんだけど、出版年度が2000年。
イスラム世界が大きく動いたアメリカ同時多発テロの前なので、参考にはなっても、
やっぱり情報が古い。
イラク、フセイン政権なども健在の頃だし。
フセイン政権のその後なども推測しているけど、さすがにアメリカが攻撃をしかけるとは、
著者も思っていなかったらしい(^^;)。
ただ、オサマ・ビンラディンにもかなり触れており、アメリカ同時多発テロ前に、
「オサマ・ビンラディンをここまで紹介した本はない」(帯にも書いてある)のだろう。
後半の、イスラム教については、コーランの解釈や、教義についてかなり詳しく書いてある。
イスラム教をざっくり知るというより、利子の扱いがどうだとか、財産分与はどういう解釈があるのだとか、
狭く深く系なので、この本で扱っているテーマを詳しく知りたい人向け。
ということで、今読むには、前半はちょっと内容が古いなーという感じ。
もちろん、いまだ解決していない問題が多いので参考にはなるけど、
どうせ読むなら、最近の動向まで含めた本がいいし。
後半は、私的に、深くて狭すぎ。
本の表紙の雰囲気は軽い読み物系だけど、実際の内容は普通は表紙が無地な大学のテキスト本系。
2010-10-21 22:06
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