SSブログ

「首ざぶとん」朱雀門出著:現代を舞台にした怪談 [本:ホラー&ミステリー]

首ざぶとん (角川ホラー文庫)

首ざぶとん (角川ホラー文庫)

  • 作者: 朱雀門 出
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/11/25
  • メディア: 文庫
7点

華道教室に通うまりかと、怪談話を蒐集している師匠龍彦。
二人は、「おざぶ・・・おざぶ・・」という声が聞こえるという穴を調べに行くが、
そこは足を踏み入れてはいけない、禁忌の場所だった・・・・。

というストーリーの表題作「首ざぶとん」を含む、まりかと龍彦がメインキャラクターの、
現代怪談全4編が収録されている。

「ともだち」は、携帯に割り込んでくる不気味な男の声。
「ひじり」では放火する怪しげな作業服姿の男たちにまつわる怪異。
「羊を何度も掘り出す話」は、何者かに操られるようにして掘った穴の中に蠢く異形のモノ。

どれも、現代を舞台にしながらも、怪談のおどろおどろしい雰囲気が出ているのはポイント高し!
祟り、禁忌、異形の物・・・その手の物が、うまく現代に溶け込んでいる。

惜しいのは登場人物の魅力や肉付けが乏しい事。
サブキャラである龍彦の性格は掴みどころが無いし、主人公まりかのキャラクターも薄い。
他の登場人物に関しても、特徴がいまいちぼんやり。
この辺が巧く書けてると、連作ものとしての魅力も増すし、
もっと作品に奥行きがでて面白くなったのにと、ちょっと残念。

でも、怪談ものとしての雰囲気はちゃんとあるし、
夜読んでいると、ぞーっとした気分になれるし、なかなか楽しめました(^^)。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。