SSブログ

「恐怖箱 哭塊」雨宮淳司著・「恐怖箱・超1-怪コレクション 鬼灯と女郎花」加藤一編:実話怪談集2冊 [本:ホラー&ミステリー]

恐怖箱 哭塊 (竹書房恐怖文庫)

恐怖箱 哭塊 (竹書房恐怖文庫)

  • 作者: 雨宮 淳司
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2011/02/28
  • メディア: 文庫
7.5点

恐怖箱 超ー1怪コレクション 女郎花 (竹書房文庫)

恐怖箱 超ー1怪コレクション 女郎花 (竹書房文庫)

  • 作者: 加藤 一
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2009/09/29
  • メディア: 文庫
7点

恐怖箱 超-1怪コレクション 鬼灯 (恐怖文庫)

恐怖箱 超-1怪コレクション 鬼灯 (恐怖文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2010/09/29
  • メディア: 文庫
6.5点

「恐怖箱 哭塊(こくかい)」は、「恐怖箱 怪痾(かいあ)」(リンク先感想)が面白かった雨宮淳司による、実話怪談集。

実録怪談13編が収められている。
・ヤブガミ-買い取った土地から出てきた忌まわしい石の話
・埋ける
・ウィジャボード、ウィジャボード
・四ツ目
・標本一〇三一-蔵から見つけた頭蓋骨にまつわる怪異
・落ちてくる
・信号の家-信号の上に見えるものは・・・
・麓の湯
・蛇島さん
・標
・腕時計をして
・田舎の事件
・あの女医-怪しい女医にまつわる連作

どれも、一定レベルのクオリティで楽しめた。
「怪痾」の巻末作品、自己責任で読んでくださいという「集団肖像画」の続編も載っていて、
面白いことは面白のだが、続編がでたことで「集団肖像画」の持つ後味の悪さ、余韻が消えてしまった気が。

ガンダムネタがあったのには笑った。
でもちゃんと怪談。

雨宮淳司は面白いと思うのに、図書館にほとんど入ってないのは何でだろ?
----------------------------------------------------------------
「恐怖箱・超1-怪コレクション」の「女郎花」「鬼灯」は、怪談コンテスト応募作品から、
選りすぐりの怪談を集めたもの。
「女郎花」は2009年、「鬼灯」は2010年のコンテスト傑作選。

「女郎花」は43編が収められている為、一話一話は短め。
内容は、不気味な心霊体験、身も凍るような怪異、家に代々伝わる儀式にまつわる恐怖など、
正統派怪談話だけでなく、ほのぼの~、なんじゃこりゃ(笑)、いい話だーと、バラエティ豊か。

・ホットケーキ-焼いたホットケーキの裂け目には指が。
・鏡-鏡に写る自分の顔に異変が!
・ゲストルーム-入居した老人ホームの部屋の片隅には毎晩・・・。
・かしろようこ-人身事故を起こした電車に乗り合わせたら・・・。
・町の散髪屋さん-老夫婦がやってる行きつけの古い散髪屋さん。ある日二人の態度が違う・・
・プラズマ野郎-某教授のように心霊現象を信じない男が、幽霊の出る部屋に引っ越した。
・まんめいさま-お箸を奉納する社に願掛けして家に帰ったら・・・
・白-家に代々受け継がれる儀式の決まりを破った結末は?

が、印象に残った。
怖い話より、摩訶不思議話系が印象に残ったし、面白かった。
怖い話も、怖い話を聞いたあとの嫌な気持ちになれる話が多く、楽しめた。
怖い話の間に、摩訶不思議話が入ってるせいか、メリハリがあったのも良かった♪
------------------------------------------------------------------
「鬼灯」は、40編が収められている。
収録作品が多いため、こちらもひとつの話は短い。

闇線歴-古い廃線を探索に行った男が遭遇した恐怖(鈴堂雲雀)
妄執-庭の井戸を埋めたら・・・・(鈴堂雲雀)
ヒトガタ-願いを叶えてくれるヒトガタ、しかし代償も大きかった(つくね乱蔵)
あつい、おもい-嫁いだ家は変に暑かった。その理由は(ぼっこし屋)
・傘・転がるもの-呼ばれるのか?引っ越した先で必ず怪奇現象が・・(連作)(ねこや堂)。

などが印象に残った。
心霊体験、祟ものなど、怖い話系がメイン。
ただ、全体的に完結しちゃってるというか、余韻があまり感じられない話が多く、
あまり実話怪談ぽく無いし、怪談の持つ怖さも弱まってる気が。
怪異だけを切りだしてブチっと終わってしまうほうが、怪談ぽいし、
謎な部分が自分にも起きるかも?と思わせて、恐怖を煽ると思うんだけど。

時間つぶしに読むには、たくさん怪談が読めていいけど、
ホラー短編として、怖いシチュエーションを楽しめる!という作品も少なかった。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。