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「ドイツ人のまっかなホント」「アイスランド人のまっかなホント」アイスランドって小さいんだw(゚o゚)w! [本ノンフィクションいろいろ]

ドイツ人のまっかなホント

ドイツ人のまっかなホント

  • 作者: シュテファン・ツァイデニッツ
  • 出版社/メーカー: マクミランランゲージハウス
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 単行本
6点

アイスランド人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

アイスランド人のまっかなホント (まっかなホントシリーズ)

  • 作者: リチャード セール
  • 出版社/メーカー: マクミランランゲージハウス
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 単行本
7.2点

その国の特徴をシニカルに、そして面白おかしく説明してくれる「まっかなホント」シリーズの、
「ドイツ人」と「アイスランド人」を読みました。

今まで読んだのは
「日本人のまっかなホント」と「フランス人のまっかなホント」
「イギリス人のまっかなホント」
「スウェーデン人のまっかなホント」
「スイス人のまっかなホント」
(全てリンク先感想)。
追記:「まっかなホント」シリーズ、感想一覧はこちら

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面白おかしくその国の知られざる内情を教えてくれる「まっかなホント」。
毎回、新鮮な驚きに満ちていたのですが「ドイツ人のまっかなホント」は、そうでもなかった。

完全主義で堅苦しく、悲観的で、素朴で実直。
そんな元々持ってたイメージをより強固にしてくれる本・・・って内容でした。

完全主義な故、現実世界でそれを実現できないことから、夢見るロマンチストでもあるドイツ人。
秩序が大好きで、すべてのものを分類したがり、
「許可されていないことは禁止されている事」と認識するドイツ人。
そして、間違ったこと(明文化されていないこと)をしている人を指摘するのが大好きだとか。
ただ、外国人には寛大。
外国人がやっていたら何も思わない事でも、自国の人間がやっていたら精神状態を疑うし、
近所であれば引越しも考えるとか。

曖昧な物言い、ソフトな言い方をせず、全てをはっきり言うドイツ人。
「今何時かわかりますか?」と聞けば「はいわかります」と返ってくるという
(自閉傾向のある人は住みやすそう??)。

また休むのも仕事で、休みの間自分を向上させる努力をしたか(外国語を習いに行ったりなど)が
重要だという。

会話もどうでもいいお天気の話などの雑談はとんでもなく、いかに身のある話
(健康や仕事の心労・重圧、etc・・・)をするかが重要だとか。

ユーモアですら「真面目」なんだそうだ。
この本が他のシリーズに比べ堅苦しい感じを受けるのは、そのせいなのかもしれない。
どうも、笑う部分であまり笑えない(^^;)。
大仰すぎるのかも。

ドイツ人というのは、一般に思われているイメージとそんなに違いがないのか、
自分が思ってるイメージと合いすぎていたのか、
それともこの本が「赤裸々なまっかなホント」部分を書いていないのか・・・・。
ドイツ人の一般的なイメージをより強くしただけという印象で、普通でした。

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「アイスランド」といえば、数年前、超バブルの後、経済破綻したのが印象深い国。
その後火山が噴火して、ヨーロッパの飛行機事情にも影響を与えてましたが。
でも、アイスランドのイメージはそれくらい。

「経済破綻」した割には、現在のギリシアとかに比べて、大騒ぎになってないなーとは思ってた。
でも、この本の最初で、国の概略を読んで、その理由がわかった。
人口「26万人」・・・・少ないw(゚o゚)w!!(この本は10年ほど前に書かれたもので今は31万人程)。
これって、日本だと中堅の地方都市と同じくらい。
経済規模も小さいから、影響が少なかったんだ。
それくらい、アイスランドについては知らなかった。
一部「アイルランド」とごっちゃになってたくらいに(^^;)。

知らないことが多い分、興味深く読めました。
ただ、10年ちょっと前(1999年)の本なので、バブルと経済破綻を経験した今の状態とは、
かなり違いがあるかもしれないけど。

この本を読んでアイスランドに抱いたイメージは「田舎の農村的国家」(^^;)。

アイスランド人は、バイキングの子孫であることを誇りにし、自分たちを世界最高の国に住む、
世界最高の国民だと思っているという。
だから、外国人が自分の国の事をあまり知らないことを知ると、ショックを受けるし不快に思う。
しかし、小国だから立場が弱いことも知っており、その分団結力も強い。
外国に対しの評価は厳しいが、タラ戦争に負けてくれたイギリスは、心の友だそうだ。
また他のバイキングの子孫の国への親近感は無いらしい。

26万人しかいないこの国民の半分以上が、首都レイキャビクとその周辺に住む。
都市部では、どの人も親戚だったり、知人の知人だったり、同級生だったり、縁続きだ。
テレビの視聴率は高い。
国民誰もがいつかかならず出演できるから。

車は普及しているけど、馬車を停めて話し込むように、町中で知人を見つければ、
平気で車を停め、話し込んでたりする。

農民はカナヅチとヒモ一本で何でもできるという固定観念が強く、科学・工学など実用的な学科、
書物から学んだことを軽視する。
しかし、教養が軽視されているわけではなく、哲学者や、弁護士、医師は尊敬される。
有能なエンジニアより、無能な哲学者の方が尊敬される社会に、水も漏らさぬ理論も、
水道管も存在しないと著者は書いている。

文化系の知識は重視されるようで、白夜があり、長い冬の夜が続くこの国での読書率は、
かなり高いし、読書を愛好する人も多い。
歴史文学「サガ」はアイスランド文化の糧だという。

政治家は嫌われていてボロクソに言われているが、その割には再当選する。
警官は、真面目で国民から愛されている。
商売熱心で独立心旺盛な為、すぐ会社を起こすが、倒産する会社も膨大だという。

さて、この本を読んで一番インパクトがあったのが、著者がイギリス人だということ。
今まで読んだ「まっかなホント」シリーズでは、必ずその国の人間が出筆していた。
その上、この本に協力してくれたアイスランド人の名前は明かせないらしい(^^;)。
「自国を風刺的に書く」というのは、誰もがどこかで必ずつながっているという小さなこの国では、
かなり立場を悪くする事なのかもしれない。
そんな所からも、アイスランドという国の特徴が見えてくるような。

新鮮な驚きが多くて楽しめた一冊でした♪
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