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「霧が晴れた時」小松左京著:名作「くだんのはは」も収録のホラー短篇集! [本:ホラー&ミステリー]

霧が晴れた時 (角川ホラー文庫―自選恐怖小説集)

霧が晴れた時 (角川ホラー文庫―自選恐怖小説集)

  • 作者: 小松 左京
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1993/07
  • メディア: 文庫
7点

小松左京のホラー短篇集「霧が晴れた時」を再読。
と、言っても、以前読んだのは太古の昔なので(^^;)、かなり新鮮でした。

名作「くだんのはは」も、学生時代に読んだ時は、背景になっている第二次世界大戦中の日本の状況・・
というのがあまりピンと来てなかったんだなーというのを、再読してみて実感。

収録作品は
「すぐそこ」-すぐそこ・・・道に迷った主人公に出会う人は、みなそう言うが・・
「まめつま」-赤ん坊や子供だけに見える豆粒ほど小さな魔物の話
「くだんのはは」-戦時中とは思えない屋敷の奥にいるのは・・・
「秘密(タブ)」-黒い不気味な神像。それが夫を豹変させる。
「影が重なる時」-次々と現れるドッペルゲンガーに怯える町
「召集令状」-戦争は昔の事になった時代に届く召集令状。召集令状を受け取ったものは・・
「悪霊」-非業の死を遂げた天皇・皇族の研究をしている男を襲った厄災とは・・。
「消された女」-誰もいないはずのホテルに現れた女の正体は?
「黄色い泉」-雪男の目撃談がある地方で妻が行方不明に。
「逃げる」-以前騙されたポン引きに紹介された女は・・。
「蟻の園」-団地13号棟の住人たちが遭遇した怪異とは。
「骨」-庭から大量の骨が出てきた。掘れば掘るほど出てくる骨・・最後に出てきたのは?
「保護鳥」-外国の寒村で保護されている鳥。村人は、日本のトキをすごく気にかけているが・・・。
「霧が晴れた時」-家族揃っての楽しいハイキングのはずが、霧がすべてを変えてしまった。
「さとるの化物」-バーで出会った青年が、自分の考えを次々と当てる。彼はさとるの化物なのか?

どれも1960年~1970年に書かれたもの。
社会、人間、歴史・・・・いろいろな物に対する著者の見解や恐怖が、
真面目に反映されてる話が多いのは、書かれた時代の影響でしょうか。
どの話も、昭和の香りがした。

「くだんの母」や「召集令状」は、時代背景が昔に比べてわかるので、より面白く読めた。
ただ、オチでまとめる話は、やっぱりちょっと古いなーって感じも。
ホラーだけど、SFテイストを感じる話が多いのは、やっぱり小松左京だからでしょうね。
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