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「すごい和食」小泉武夫著:和食の良さと、東北の郷土料理 [本ノンフィクションいろいろ]

すごい和食 (ベスト新書)

すごい和食 (ベスト新書)

  • 作者: 小泉 武夫
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2011/11/09
  • メディア: 新書
6.8点

いろいろな奇食を食べたり、和食や世界の発酵文化を紹介したり、
その旺盛な好奇心と行動力は脱帽物。
そして口語体でわかりやすい文章で書かれている小泉武夫氏の本。
何冊も本が出ているけど、今回は、和食の素晴らしさと、震災被害にあった地域の
郷土料理を紹介する内容になっている。

ただ、和食の良さに関しては、同じ著者の他の本でも取り上げている事が多いので、
新鮮さが無い為、点数低め。
他の和食に関する小泉武夫氏の本を読んでいない人なら、楽しめるかも。

食物自給率や、グローバル化による伝統食文化の崩壊、西洋風な食事になったことによる
健康への影響など、真面目な内容が多いが、さらっと書いているだけなので、少し物足りない。

被災地になった東北郷土料理の紹介は、著者がその地を訪れた時のことをおりまぜて紹介してある。
震災前そこで生活していた人々の生活や温かい人柄が伝わってきて、
著者に共感し、一刻も早い復興を願ってしまった。

彼の生まれ故郷である福島の紹介と一緒に書かれていた、
恐ろしいほどに食に執着していた著者の幼少期のエピソードは、あまりに破天荒で笑えた。
また、最後の方では、世界の伝統食として、世界一臭い缶詰シュールストレミング、
アザラシのお腹の中に鳥を入れて発酵させるキャビヤック、口噛みの酒などが紹介されていて、
面白かった。

楽しめる部分もあったが、いろいろなテーマの内容を少しずつ集めて、
一つの本にしてしまった感があり、まとまり感に欠けているのが残念。
この著者の本を全部読みたいという人ならいいけど、
あまり読んでいない人なら、他の本の方が楽しめそう。
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コメント 2

コステロ

シュールストレミングはだいぶ前に、
VOWの企画で試食会をやっていたんですが、
その時には「イロイロな食べ方をためす」と言う試みもなされていました。

それによると、もっともマズイ喰い合わせは、「米のメシ」だったそーです。

白米の持つ「おかずの味を引き立てる」という性質が
シュールストレミングの臭さを倍加させてしまって、
とてもじゃないが喰えたもんじゃなかった、とか(笑
by コステロ (2012-03-22 09:31) 

choko

コステロさん

シュールストレミングは、缶を開けるのだけでも勇気いりそうですよね。
で、一番合わないのは、お米でしたか!

お米って何でも合いそうだけど、そうでもないですよね。
これだと、ご飯が進まな~いって思うおかずあるし。

臭いが倍加した状態のシュールストレミング・・・とにかくすごそう(^_^;)。
by choko (2012-03-22 19:08) 

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