SSブログ

「世界を変えた10冊の本」池上彰著:「アンネの日記」「聖書」「コーラン」「資本主義と自由」・・世界に影響を与えた本を紹介! [本ノンフィクションいろいろ]

世界を変えた10冊の本

世界を変えた10冊の本

  • 作者: 池上 彰
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/08/09
  • メディア: 単行本

7.8点

池上彰が、「世界を変えた10冊の本」というテーマで、10冊の本を紹介したこの本。
その本の内容と、世界への影響が、池上彰らしく、とてもわかりやすく解説されていて、
面白く読めました♪

1・「アンネの日記」父親の修正が入って出された最初の版(清純なアンネのイメージ)と、
後で出版された原文のままの内容(母親や周囲への批判や、性への目覚め、etc)の違いや、
「アンネの日記」と「イスラエル建国」の関係などについて。

2・「聖書」欧米文化の基礎を築いた書物として、「旧約聖書」「新約聖書」の解説や、
現代でも強く残るその影響を考察。
「旧約聖書」では、ユダヤ教に関しても説明があります。

3・「コーラン」では、イスラム教についての説明。

4・「プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(マックス・ウェーバー著)は、
宗教が経済に与える影響を書いた本で、アメリカなどプロテスタントの国で資本主義が
発達した事から、「プロテスタントの思想が、資本主義の精神を作った」と考察。

5・「資本論」(カール・マルクス著)資本主義を批判し、社会主義国家形成の元にもなった本。
わかりやすく、内容が解説されてます。

6・イスラム原理主義の「道標」(サイイド・クトゥプ著)現在過激なテロ活動を行なっている
イスラム原理主義の元になっている本。
異教国だけではなく、同じイスラム教国まで、堕落していると糾弾し、世界を救うために、
滅ぼさなければいけない・・という、原理主義の思想がわかります。

7・「沈黙の春」(レイチェル・カーソン著)、DDTや農薬・・・そいうものが自然を汚染することを、
世界に知らしめた一冊。

8・「種の起源」(チャールズ・ダーウィン著)キリスト教世界を揺るがし、今なお、アメリカでは
進化論を学校で教えるべきか、否か、もめているという、キリスト教国に多大な影響を与えた本。

9・「雇用、利子および貨幣の一般理論」(ジョン・M・ケインズ著)不況時に、公共事業投資や
金利をあげるなど、現在では当たり前に行われている経済政策を生み出した本。
この本が出るまでは、逆の対応がされていた。

10・「資本主義と自由」(ミルトン・フリードマン著)新自由主義経済の元になった本。
国の影響を小さくし、多くの会社を民営化・・・、日本でも小泉改革などで取り入れられ、
一定の効果はあげたけど、格差社会を拡大する可能性も高い、強者の理論的な部分も持つ内容。

この中で、一応読んだと言えるのは、2冊のみで、残りは「種の起源」や「資本論」「聖書」
などのように概略だけ知ってるものと、この本で初めて知ったものばかり。

読んでないのは、どれも面白そうだけど、問題は、この本の解説が上手過ぎて、
本を読まなくても解説だけで十分かも、と思えてしまうこと(^^;)。
実際の本の内容が、難解そうな本も含まれているし。

知的好奇心を刺激してくれるお手軽に読める本として、とてもお勧め♪

nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 2

コステロ

実際に読んだら完全にチンプンカンプンか、
全然ピンとこないだろうなぁ、と言う本ばかりですね(笑

ちなみに『歴史上、人類の尊厳を著しく損なった3つの発見・学説』
と言うのがあるそーで、まずその1つめが「コペルニクスの地動説」。
それまで万物は地球を中心に回っていると考えられていたものが
そうではない、と判り、それによって人類は宇宙や世界を失った。
次が「ダーウィンの進化論」で、それまで人類は神に似せて作られた
と思われていたがそうでないと判り、人類は神を失った。
そして最後が「フロイトの心理学」で、
無意識と言うモノの存在が明るみに出たため
人類は自分自身すら失った、とのことだそーです。
by コステロ (2013-03-31 12:28) 

choko

コステロさん

そうそう、実際読んだら、全然わからん(゚_。)?って本、ありそうです(笑)。

「歴史上、人類の尊厳を著しく損なった3つの発見・学説」って、
なるほどなーと思いますが、「人類」というよりは、
「キリスト教を信じる人々」って定義の方が当てはまりそうですよね。


by choko (2013-04-01 07:04) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。